あなぶき加賀城建設 マンション修繕工事担当の丹波です。
今回は、「マンションの大規模修繕工事はいつ施工するのがよいのか?」について書きたいと思います。
「特に防水は雨が天敵なので梅雨時期を避けた方が良い。」
「台風が気になるから夏・秋は避けたい。
などなど、何を重視するかによってお勧めの施工時期は変わります。
重視する条件をいくつかまとめましたので、どれを重視して考えるか皆さんで検討する材料になればと思います。
窓の開閉を重視すると冬の施工がお勧め
窓は塗装工事で養生されている時期(約1~2週間程度)開閉ができません。
それよりも、皆さん、マンションの大規模修繕工事中に網戸が使えない時期があるのはご存知でしょうか。
サッシ廻りのシーリング打替・下地補修・塗装・防水が終わるまで約1ヶ月~2ヶ月網戸が使えなくなります。
特に春先から夏場にかけて、エアコンは必要ないけど、網戸で窓を開けて過ごしたい時期はないでしょうか。
その時期と重なると、不便に思われるかもしれません。
網戸の使用だけを考えると、窓を閉めっぱなしの冬場に施工時期を設定すると良いでしょう。
防犯面を重視すると春・秋の施工がお勧め
防犯面で一番皆さんが気にされるのが足場です。
特にお盆、正月に足場がある事を嫌われる方が多いです。
長期休暇中に留守にされるお宅が増え、泥棒に入られる危険性があるためです。
防犯面から考えると、お盆明け・年明け着工を検討されると良いでしょう。
ただし、防犯面に関しては、お盆・正月以外にも連休は年中あるので気にされない組合さんも増えてきました。
その場合、防犯カメラ設置などの抑止力を追加すると良いでしょう。
経済性を重視すると秋・冬の施工がお勧め
職人不足は最近顕著ですが、特に年度末や夏休みに職人さんが減ります。
年度末は、新築・公共工事共に年度末完工が増えるためです。
夏休みは、小・中学校の修繕工事が増えるためです。
経済性を考えると、年度末・夏を避けると良いと思います。
施工性を重視すると冬以外がお勧め
温度・湿度の管理が重要です。
塗装の場合 温度は5度以下・湿度は85%以上の場合は施工不可です。
防水は、一般的に5度以下は施工不可です。
下地補修・塩ビシート張りについても冬は避けた方が良いです。
例えば、九州地区で言うと2月は避けた方が良いでしょう。
なので、足場を2月から着手して、外壁の現状調査が完了し、春先から下地補修に取りかかるのが良いと思います。
まとめ
窓の開閉・防犯性・経済性・施工性と、何を重視するかによって施工時期が変わってきます。
管理組合として方針をあらかじめ決めておくと良いでしょう。
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丹波良太
以前は、新築工事にたずさわり建物を建てる・作る側の人間でした。現在は、マンション大規模修繕工事の現場管理をしています。担当エリアは北部九州です。出来たマンションを直す仕事です。建物を建てた経験を今は直す事に活かせています。
好きな事は、神社めぐり。心をおちつかせたり、パワーをもらったり。
いつもお参りできるように5円玉を常備しています。
保有資格:1級建築士・1級建築施工管理技士
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