大規模修繕工事|工事内訳⑦防水工事(塩ビシート防水編)

丹波良太

あなぶき加賀城建設 マンション修繕工事担当 丹波です。

シリーズで実際の工事内容、各工事内訳項目(どんな工事をするのか)の内容について、数回に分けてご紹介したいと思います。

今回は⑦防水工事(塩ビシート防水編)について書きたいと思います。

目次

  • 塩ビシート防水の主な工法
  • 塩ビシート防水の試験
  • 塩ビシート防水の耐用年数と保証年数
  • 体験施設のご案内
  • まとめ

塩ビシート防水の主な工法

密着工法

下地(コンクリートなど)に、接着剤等によって塩ビシートを張り付ける工法です。
この工法は、乾燥状態など下地の状況に左右されやすい工法です。
既存を全て撤去する場合や、既存の防水が外断熱でない場合に密着工法が選ばれることが多く、立上りの部分のみ密着工法という場合もあります。

機械式固定工法

アスファルト防水編でもご紹介した機械式固定工法と基本的には同じ工法になります。
アスファルトなのか、塩ビシートなのかの違いになります。
既存下地が露出アスファルト防水や露出ゴムシート防水と下地の状況をあまり選びません。(下写真参照 撮影場所:あなぶきPMアカデミー)

塩ビシート防水の試験

アスファルト防水編でもご紹介した機械式固定工法と基本的には同じで、ディスク盤の間隔・アンカーの引張強度の検査が重要です。
アンカーの引っ張り強度試験を施工前に実施し、強度を確認した上でディスク盤の間隔を検討すると良いでしょう。


アンカーの長さによっても強度は変わります。
標準割り付けでディスクの間隔を決めたり、アンカーの長さをだいたいで決めないように!
根拠をもって施工してもらいましょう。

塩ビシート防水の耐用年数と保証年数

施工状況・施工場所によって耐用年数は変わりますが、標準的な耐用年数は次の通りです。

耐用年数
塩ビシート露出防水・・・13年

保証年数
塩ビシート露出防水・・・10年

体験施設のご案内

実は、今まで写真でご紹介してきた工法などが体験したり、見ることが出来る施設が有ります。

「マンション生活学習館 あなぶきPMアカデミー」
場所:〒760-0063 香川県高松市多賀町2丁目-8-2
電話:087-861-7300
http://www.anabuki-housing.co.jp/pm/

目で見て触って体感されると、より修繕について理解しやすいでしょう。

まとめ

塩ビシート防水は、立上りを密着工法・平場を機械式固定工法にすることが多く、機械固定の場合、下地の状況をあまり選ばない為、既存がどんな防水でも対応可能です。
ただし、機械式固定の注意点はアンカーの引張強度と、引張強度から計算されたディスク盤の間隔が重要になります。
施工前に必ず引張試験を実施することをお勧めします。

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丹波良太

あなぶき建設工業 丹波 良太(たんば りょうた)
以前は、新築工事にたずさわり建物を建てる・作る側の人間でした。現在は、マンション大規模修繕工事の現場管理をしています。担当エリアは北部九州です。出来たマンションを直す仕事です。建物を建てた経験を今は直す事に活かせています。
好きな事は、神社めぐり。心をおちつかせたり、パワーをもらったり。
いつもお参りできるように5円玉を常備しています。

保有資格:1級建築士・1級建築施工管理技士
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