大規模修繕工事|業者選定業務(ヒアリング編)

丹波良太

あなぶき加賀城建設 マンション修繕工事担当 丹波です。

これまで、「事前に準備しておきたい〇〇、建物調査診断、改修設計業務、仕様・数量、工事内訳項目(どんな工事をするのか)、他」について御紹介してきました。
実は、今回ご紹介する業者選定業務までがコンサルタント業務になります。
前回は見積取得についてでした。
見積も出そろい、どの業者にするのか決める段階です。
今回は、業者選定業務のヒアリングについて書きたいと思います。

 

目次

  • ヒアリングとは
  • ヒアリングの方法
  • ヒアリング業者の数
  • ヒアリングの条件
  • ヒアリング時にチェックしたい事
  • まとめ

ヒアリングとは

施工会社から大規模修繕に向けて、工夫や意気込みをプレゼンテーションをしてもらう事をヒアリングと言います。

ヒアリングの方法

見積取得するところまでは、修繕委員会や理事会が主導で行います。
ヒアリングについては、修繕委員会や理事会だけでなく、居住者全員参加できるような形式が良いでしょう。
段階的な合意形成を図る場として、重要なポイントになります。
多くの人に参加してもらえるのは、エントランスなどのスペースですると良いでしょう。
集会所や、エントランスが無い場合は、近くの公民館などに呼ばれる事が有ります。(参考写真参照)

ヒアリング業者の数

ヒアリングでは、会社概要・施工実績・安全防犯対策・仮設計画・工程・品質管理等について説明があります。
1社でおおよそ30分+質疑応答20分+入替時間(休憩時間)10分として約1時間程度必要となります。
おおむね、2時間程度で開催する事が多く、2社程度になる事が多いです。

ヒアリングの条件

ヒアリング開催場所・日時・ヒアリング依頼予定業者が決まりましたら、依頼業者宛にヒアリング参加依頼を送ります。
その際に、いくつかの条件を付けくわえると良いでしょう。

・予定現場責任者の参加必須
・金額決裁権のある方の参加

などを要求される事があります。

値交渉をする場合は、このヒアリング時のみにしておいた方が良いでしょう。
ただし、正直な値段で最初から見積提出している業者もいるわけですから、大幅な値引きをする業者はいい業者とは言いきれません。
その時の、業者の反応を選考評価に入れるのも良いでしょう。

ヒアリング時にチェックしたい事

・現場責任者の人柄

現場の指揮をするのが現場責任者になります。
施工会社も大事ですが、現場責任者も大事です。
現場責任者によって、出来上が変わることが有ります。

保証は施工会社で判断し、品質や出来栄えは現場責任者で判断すると良いでしょう。

・仮設計画

どれだけマンションの事を考えているかが分かりやすいのが仮設計画です。
駐車場の移動台数や、周辺状況をどの程度把握しているのか、確認すると良いでしょう。

まとめ

業者を値段だけで決めることもできますが、どんな会社か、どんな人が現場責任者か、見定めて決めると良いでしょう。

これまでのブログタイトル!
リンクしていますのでクリックしてみてください。

事前に準備しておきたい外壁タイル
事前に準備しておきたい代替駐車場
事前に決めておきたい乾燥機のルール
施工時期はいつがいいの?
実は支払条件って大事

①共通仮設工事
②直接仮設工事
③下地補修工事(塗装下地編)
④下地補修工事(タイル編)
⑤シーリング工事
⑥防水工事(アスファルト防水編)
⑦防水工事(塩ビシート防水編)
⑧防水工事(ウレタン防水編)
⑨防水工事(共用廊下・バルコニー・階段編
⑩外壁塗装工事
⑪鉄部塗装工事
⑫その他工事(玄関扉取替工事編)
⑬その他工事(共用照明LED取替編)

⑭その他工事(金物編)

仕様書・数量
建物調査診断
業者選定業務(改修設計編)

業者選定業務(公募編)
業者選定業務(見積取得編)

塗装体験会

 

The following two tabs change content below.

丹波良太

あなぶき建設工業 丹波 良太(たんば りょうた)
以前は、新築工事にたずさわり建物を建てる・作る側の人間でした。現在は、マンション大規模修繕工事の現場管理をしています。担当エリアは北部九州です。出来たマンションを直す仕事です。建物を建てた経験を今は直す事に活かせています。
好きな事は、神社めぐり。心をおちつかせたり、パワーをもらったり。
いつもお参りできるように5円玉を常備しています。

保有資格:1級建築士・1級建築施工管理技士
  • twitter
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

ブログの読者になる

ブログの読者になると新着記事の通知を
メールで受け取ることができます。
読者登録はコチラ

最近書いた記事

関連の記事

  • facebook
  • feedly
  • rss
backtotop