待ったなし マンション管理費の値上げを阻止する方法 (小規模マンション管理編)

こんにちは。あなぶきハウジングサービスの福田です。

先日、NHKでの番組クローズアップ現代 「どう立ち向かえばいい? マンション“2つの老い”」をご覧になりましたか。

どう立ち向かえばいい? マンション“2つの老い” – クローズアップ現代 – NHK

あなたは大丈夫!? “行き詰まるマンション” 予備軍チェック! – クローズアップ現代 – NHK

 

将来、「行き詰まるマンション」にならないためには、どうすれば良いのかを、

皆さんと一緒に考えていきたいと思います。

では、なぜこの状況に陥ったのか?まず、その根本的な原因を探ってみましょう。

 

 

原因分析

・データ1 まず年齢階層別の平均収入データを見てみましょう

参照:国税庁ホームページ

 

ご覧の通り、55-59歳は収入が最も高く、60歳以降、下がっていくことがわかります。

 

では、マンションにかかる修繕費用はどうでしょうか。

・データ2 マンション築年数の修繕費用データ

※マンション総合調査結果(国土交通省 平成30年)に基づいて作成したもの

想定年齢の計算は、30歳でマンション購入を想定。

 

図のように、築年数30年(想定年齢60歳)から徐々に増え、築年数40年(想定年齢70歳以降)から、工事費は大きく増加になります。

また、本データは平成30年に国土交通省が調査したデータであり、近年、工事費や人件費が著しく上昇しているため、総修繕工事は更に増加していると考えられます。

 

このように、マンションに関わる維持修繕費の大幅増加は、収入減の定年後(60歳以降)にやってくることが分かります。

また、マンション総合調査結果(国土交通省 平成30年)によると、計画上の修繕積立金の積立額と現在の修繕積立金の積立額の差は、現在の積立額が計画 に比べて不足しているマンションが 34.8%となっており、不足がある割合が 20%超のマンションが 15.5%になっています。

このような事実を把握した上で、修繕計画による修繕積立金の積立額不足にならないために、事前準備がいかに大事かは重要になってきます。

 

その中でも、特に小規模マンションは、不足がある割合が比較的に高いです。

以下の図をご覧下さい。

・データ3 規模別 長期修繕計画と実際の修繕積立金積立額の差

※マンション総合調査結果(国土交通省 平成30年)

 

20戸以下の小規模マンションは38.6%、21-30戸は32.4%になっています。

小規模マンションは、資金不足に陥ってしまう可能性が比較的に大きいので、将来を見据えて、常に余剰がある状態を保つほうが望ましいと言えます。

 

では、この課題はどう解決すれば良いでしょうか。

収入はなかなか増えない中、修繕積立金だけの増額はなかなか難しく、住民からご理解もなかなか得られないと思います。そこで、如何に支出バランスを見直しするかは大事になってきます。

可能の限りマンションの「管理費」を下げて、その分を「修繕積立金」に回すことを強くお薦めします。

 

次に小規模マンションの管理費を削減する方法についてご紹介します。

小規模マンション管理費の見直しポイント

・管理会社の事務管理業務費

この事務管理業務費には、主に担当者のほか本社や支店の専門スタッフの人件費、各種システムのコストが含まれます。しかし、通常のやり方では、大規模マンションだろうが、小規模マンションだろうが、業務にかける時間は一緒です。そのため、小規模マンションにとっては、戸あたりの負担額が割高になります。この問題を解消するためには、小規模マンションの専門の管理会社の管理サービスなど複数タイプの管理会社と比較にして判断したほうがよいでしょう。

 

・管理員の勤務時間

フルタイム勤務のほうが望ましいですが、30戸以下の規模の小さいマンションの場合、特別な事情を除き、ゴミ出しや清掃などの業務でしたら、週3回、1回2~3時間が目安です。もちろん、マンションの実際の状況にもよりますが、当社の小規模マンション管理専門サービスSMUSIA(スムシア)の管理マンションでは、このような勤務体制で、問題なく対応しております。

 

・建物・設備管理業務費

マンションには給水・消防・エレベーター・機械式駐車場などの設備があります。これらは住生活に直結する設備であり、定期的に適正なメンテナンスが必要です。

管理会社の業務委託項目に含まれることが一般的であり、ランニングコストも高額となることから過剰な点検仕様になっていないか確認しましょう。

当社の小規模マンション管理専門サービスSMUSIA(スムシア)は、法定遵守の上、最適な標準プランにてサービスを提供しております。

 

・管理会社の比較

管理会社の比較検討は、提供されるサービスの内容・品質と金額が重要となります。

安かろう悪かろうでは意味がありません。

費用面、サービス面などで自分のマンションにとって、最も「バランスの良い」管理会社を選出することをお奨めします。

 

まとめ

いかがでしょうか。

将来、「行き詰まるマンション」にならないために、「大事な資産を守る」ためにも、定期的に管理の見直しが必要です。今からでも遅くないので、管理会社、管理内容を点検しましょう。

SMUSIA(スムシア)は、あなぶきハウジングサービスの40年間にわたるマンション管理の経験・ノウハウを活かし、小規模マンションに特化した専門対応サービスをお届けします。

「管理費が高い」「修繕積立金が足りない」「管理会社から値上げ、契約更新拒否の通知があった」などなど、お悩みがありましたら、ぜひ一度お問合せください。

 

 

■「小規模マンション管理のお悩み解決」掲載シリーズ

⑫もう限界 自主管理マンションからの相談

⑪小規模マンション管理支援サービス「SMUSIA(スムシア)」 マンション管理会社変更の実例② ~自主管理から委託管理へ~

⑩管理会社の変更は小規模マンションの資産価値に影響する??

⑨小規模マンション管理支援サービス「SMUSIA(スムシア)」 管理会社変更の実例① ~管理会社撤退~

⑧小規模マンションにおける3つのメリットについて

⑦新しいマンション管理スタイル シェアリングについて

⑥小規模マンションでの自主管理のメリットとデメリット

⑤なぜ小規模マンションの維持管理費が高い?

④管理会社から見た小規模マンション管理の社会問題化について

③小規模マンションの修繕資金が不足してしまう仕組み

②ITとシェアリングを活用した「新」小規模マンション専門管理サービス

①小規模マンションが抱える3つの課題 

The following two tabs change content below.

福田全晃

あなぶきハウジングサービス 小規模マンション管理支援事業部
福田 全晃(ふくだぜんこう)
四国・中国・近畿エリアで様々な管理組合様の相談・リプレイス営業をしてきました。
管理会社を変更していただいた理事長に「福田さんのような誠実な人にマンション管理をお願いしたい」
と言っていただいた事を今でも覚えております。今までのキャリアを生かし、小規模マンション管理支援事業部を盛り上げていきます。
好きな言葉:誠実、一日一善
保有資格:管理業務主任者、宅地建物取引士
  • twitter
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

ブログの読者になる

ブログの読者になると新着記事の通知を
メールで受け取ることができます。
読者登録はコチラ

最近書いた記事

関連の記事

  • facebook
  • feedly
  • rss
backtotop