突然の値上げ!マンション管理費の値下げ方法と注意点!!

あなぶきハウジングサービスの岡です。

先日、他社が管理する分譲マンションの理事長様より、こんなご相談をいただきました。

現管理会社の担当者より、理事会で突然の申し入れ。
「管理委託料を値上げさせてください!」

理事役員も突然の申し入れで唖然とした空気が流れました。
詳細を確認すると事務管理費と管理員さんの派遣費用の大幅な値上げでした。

理事会では安易に受け入れることができないと判断し他社と比較することで金額とサービス内容の妥当性を検証したいとのことです。

 

値上げ内容の検証すべきポイント3つ!

①事務管理費の妥当性は?

管理会社が提供する事務管理業務は基幹事務と基幹事務以外の管理事務に分かれます。

基幹事務は会計や出納、維持修繕に関する業務であり、最も重要な業務であることから一括して再委託することはできません。
基幹事務以外の管理事務は管理員派遣や清掃、建物や設備の管理業務となります。

事務管理業務費はマンションの戸数や階高、築年数等が同じであっても、業務の仕様や設備によって大きく変わります。
また、管理会社によっても金額が変わってくることから適正な委託費用を検証する上でも複数社から見積を取得し現在の管理会社から申し入れを受けた値上げ後の金額が適正なものであるのかを見極めましょう。

②管理員さんの派遣って?

管理員さんの派遣形態は管理会社により考え方が分かれてきます。
大きく分けると自社雇用と派遣会社へ再委託することです。

自社雇用は会社の考え方や教育もしっかり身に着けることができることから、接客やコンプライアンス遵守の面からも安心して業務をお願いできます。

一方で再委託された管理員さんはマニュアルどおりの業務となり、臨機応変なサービスを受けることは難しいかもしれません。人件費も高くなるでしょう。

私のマンションはどういう形態で管理員さんが派遣されているのか?
同じ費用を支払うのであれば、こういう点も確認する必要があります。

③管理委託内容が必要以上の仕様となっていない?

マンションにはいろいろな設備があります。給水・消防・エレベーター・機械式駐車場など住生活に直結する設備であり安心・安全面からも定期的に適正なメンテナンスが必要となります。

管理会社の業務委託項目に含まれることが一般的であり、ランニングコストも高額となることから過剰な点検仕様になっていないか確認しましょう。

比較検討にあたって

管理会社の比較検討は提供されるサービスの品質と金額が重要となります。
安かろう悪かろうでは意味がありません。

もちろん、同等なサービスであれば安い方がいいですし、高くても入居者の利便性やマンション全体の将来に大幅なメリットが見い出せれば有効な選択となります。

まずはサービス面で最も有益な管理会社を選出することをお奨めします。

①窓口担当者

マンション管理は「人・人・人」と言われるほど、そのサービスレベルが「人」に依存します。
担当者とのコミュニケーションは重要な項目です。

たとえば、組合役員や入居者と円滑な人間関係が築けるのか?法令を遵守した適正な業務を履行してくれるのか?緊急時にちゃんと駆けつけてくれるのか?など

どんなに大手で優良な管理会社であっても最終的には現地担当者が業務を行うので担当者の経験年数・資格の有無・マンションまでの所要時間等、実際に自分のマンションがおかれている環境とどれだけマッチングしているのかを見極めることが需要なポイントです。

②見積書の中では確認できない日常の受け入れ体制

契約書ではソフト面が見えにくいものです

コールセンター対応や人材育成・災害時の緊急対応等、同じ呼称でも提供される内容は各社で全く違うものです。

③再委託会社の内容

特に設備関係は緊急対応等も伴いますので、再委託会社が管理会社の関連会社であれば、いざと言うときの連携が強みとなります。
また、作業内容に対する責任の所在も明確となるでしょう。

再委託会社がどういう会社なのかを把握することも重要なことです。

まとめ

実例をもとにマンション管理を管理会社に委託するチェックポイントについてお話させていただきました。
今回は管理会社を変更することが目的ではなく、今の委託業務が適正でマンション全体に有益となっているかを検証することが目的です。

管理組合はみんなで運営するものです。これを機会に組合活動に関心をもって参加してみてください!!

 

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岡宏樹

あなぶきハウジングサービス 分譲開発グループ
岡 宏樹(おか ひろき)
うどん県出身。2014年入社。
金融業界・通信業界を経て、現在は不動産業界に従事。一貫してストックビジネス事業を経験して参りました。
入社以来、分譲マンションの管理変更についてのご提案を専門に四国エリアの責任者として、毎日、西へ東へ奔走しております。
みなさまの住生活環境が快適となりますよう情報発信して参りますのでよろしくお願いいたします!

保有資格:宅地建物取引士、管理業務主任者
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