こんにちは。あなぶきハウジングサービスの岡です。
先日、弊社のホームページに管理会社の比較検討について相談が寄せられました。
問い合わせ内容には「現在、理事長をやっているが、今の管理会社の担当者の対応や管理委託費について不満があるので他社と比較してみたい」とのことでした。
管理会社の比較検討は理事会運営の中でも役員様にとっては特別な仕事となるため、具体的にどう進めればいいのか?管理会社を変更するとどんなメリットやデメリットがあるのだろうか?など様々な疑問があると思います。
そこで今回は
①管理会社の比較検討から変更までの流れ
②管理会社を変更するメリットとデメリット
③管理会社変更の注意点
についてご紹介したいと思います。
はじめに
まず、はじめに「なぜ管理会社の変更を検討するのか」「なぜ管理会社を変更したいのか」理由を明確にしましょう。理由を明確にすることが組合員への説明や臨時総会の議案の基となります。また、最終的に1社に絞る際の重要な選定基準となるでしょう!
①管理会社を比較検討から変更までの流れ
候補会社の選定と見積取得
目的が明確になったら、次は候補となる管理会社への声かけです。問題を改善してくれるであろう複数の管理会社に見積作成を依頼しましょう。24時間365日のコールセンターや緊急時の現地対応、窓口の拠点が近くにあるか、担当者の担当棟数など、詳細にヒアリングすることが重要です。
提案書・見積もりの取得と比較方法
見積作成にあたっては、比較しやすいように、統一の仕様書を作成して依頼します。また、正確な見積提案を受けるためにも現地確認をお願いしましょう。その際には各社へ、組合からの要望事項や問題点なども伝えることで、適正で効果的な提案を受けることができます。
候補会社の説明会(プレゼンテーション)
提出された資料をもとに、理事会主催による各社説明会(プレゼンテーション)を開催します。このプレゼンテーションでどのような管理・サービスを提供する管理会社なのかを見極めていくことになります。
今、実際に問題となっている項目に対して、どのような解決策が提示されるのかを確認し、最適な1社を理事会推薦会社として選定します。説明会の当日は必ず担当予定者に出席してもらい、業務スキルの確認と共に、マンション管理に対する意気込みや思いを聞いてみましょう。
重要事項説明・臨時総会の開催
管理会社の変更は管理規約に基づき、総会決議事項となります。管理規約に特段の定めがない場合は普通決議として、総会参加者の過半数の賛成で可決されることになります。また、議案審議の前に候補会社による重要事項説明が義務付けられていることから、重要事項説明会の後に臨時総会が行われるという流れについても確認しておきましょう。
解約通知
総会にて承認された場合、現管理会社との管理委託契約を解約するために書面をもって通知する必要があります。管理委託契約書の「契約の解除」について確認しておきましょう。解約の3か月前までに通知するとの記載が一般的です。
新旧管理会社による引継ぎ
解約通知後、新旧管理会社の引き継ぎが開始されます。この引継ぎは理事会立会いのもと行われ、会計処理の内容や組合独自のルール、竣工時の図面や修繕履歴の書類、共有部の鍵などを新管理会社と共に引き継ぎます。
最も重要な作業となりますので、しっかりとチェック機能を持ちましょう。
関連ブログ:【分譲マンション】理事会役員が管理会社を変更するまでの流れ!!
②管理会社を変更するメリットとデメリット
メリット
管理サービスの質が向上する
管理委託費の減額が期待できる
組合員・居住者の管理に対する意思が高まる
デメリット
業務の継続性がなくなる
変更することに対する組合員や居住者への心理的な不安
関連ブログ:マンション管理会社を変更するメリット・デメリット
③管理会社変更の注意点
金額だけで選ばない
まずは「金額」だけで選ばないということです。
管理会社の変更を検討することで、価格とサービスに競争が生まれるので、金額に対する管理の質は必ず向上するでしょう。
この時、管理会社の変更で各管理会社が提出してくる価格は勝負価格です。高いには高いなりの、安いには安いなりの理由があります。
そこをしっかりと提案資料やプレゼンテーションで見極めなければいけません。
管理の品質を落とす変更はしない
委託業務費は下がったが、居住者などから不満の声がが増えたのでは本末転倒です。
金額だけで評価するのではなく、マンションにとって適正で効果的なサービスがどのように提供されるのかをしっかり確認しましょう。
皆さんの住生活を任せても大丈夫と思える、信頼できる管理会社を選ぶことが重要です。
まとめ
今回は管理会社を比較検討し、管理変更までの一連の流れについてお話ししました。
理事会が中心となって組合ルール(管理規約)に沿って、役員の皆さまにはたくさんの仕事をお願いすることとなります。管理会社の変更は専門的な知識も必要となりますので、できるだけ専門知識のある方をパートナーとして、アドバイスをもらいながら進めることが必要ですね。
岡宏樹
岡 宏樹(おか ひろき)
うどん県出身。2014年入社。
金融業界・通信業界を経て、現在は不動産業界に従事。一貫してストックビジネス事業を経験して参りました。
入社以来、分譲マンションの管理変更についてのご提案を専門に四国エリアの責任者として、毎日、西へ東へ奔走しております。
みなさまの住生活環境が快適となりますよう情報発信して参りますのでよろしくお願いいたします!
保有資格:宅地建物取引士、管理業務主任者
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