マンションの売却は、空室と入居中ではどちらが売れやすい?

大墨康平

こんにちは。あなぶきハウジングサービスの大墨です。

「家を売るとき、お部屋は空室の方が良いでしょうか?」

売却相談の際、よくご質問をいただく事項ですが、オーナー様にもさまざまなご都合がありますので、私の感じるそれぞれのメリット・デメリットをお話させていただいています。今回はその内容を皆様にご紹介させていただければと思います。

売却に際し、想定されるお部屋の状況には「空室」「入居中」、「賃貸中」の3パターンありますが、特に多くを占める、「空室」「入居中」についてお話します!

 

●空室

これは売却スタート時、オーナー様が別の生活拠点へお引っ越しされている状況で、残置物等が残っている場合もありますが、基本的にはいつでもお客様をご案内できるようなお部屋です。
空室はメリットが多く、3つの中で最も売れやすい方法と言われております。

 

【メリット】

写真VR(360度カメラによる撮影)をたくさん撮ることができる

オープンハウスを実施できる
「オープンハウス」ですが、不動産業者によってさまざまで、弊社ではある1日の限られた時間にお部屋を常時開放し、営業マンが時間内に来られたお客様に対応する形で実施しています。
オープンハウス当日はいつでも来場可能ですので、お客様にとっても事前連絡なしで見に来やすいというメリットがあります。

・ゆっくり気兼ねなく内覧できる
これはお客様視点になりますが、内覧時は担当の営業マンしかいないことがほとんどですので、聞きたいことは何でも聞くことができます。
また、中古物件ですので、キズがあるのか、どの程度なのかを直接ご確認いただけますので、安心される方も多いのではないかと思います。

・引渡し時期明確
お客様も物件を探しておられるということから、ある程度住み始めたい時期というものは考えられています。
空室であれば契約・決済等の段階をしっかりクリアすればいつでも引渡し可能ですので、お客様にとってもいろいろ計画を立てやすくなります。

 

今の時代、不動産広告もネットがとても普及しています。お客様からの反響も多くがネットからであり、どれだけネット広告を充実されることができるかという点も売却活動において大事になってきます。
そのため、きれいで、いろんな角度からの写真がたくさん載っているお部屋というのはお客様に見ていただきやすくなり、反響増へと繋がっていきます。

 

【デメリット】

・売却期間が長引くと思わぬ故障が・・・
中古物件ということもあり、オーナー様がこれまで使用できていたものが、空室期間で使用できなくなっていたという事例もあります。例えば冬の時期に水を使っておらず、いざ水を流すと水漏れが起こった、使えていたはずの設備(給湯器や食洗器などなど)が動かなくなっていた、などトラブルになりかねない事態が発生する可能性があります。

・お部屋維持管理
我々不動産業者も売却活動のお手伝いをさせていただきますが、あくまで所有しているのはオーナー様ですのでお客様へお引渡しするまでは、きれいに保っていただけると早期売却にも繋がっていくと考えられます。
また、よくあるお話として、高層階のみならずハトが寄ってくる可能性が高くなります。住んでいるときは警戒して寄ってこずとも、空室になった途端、住みついて、巣を作っていたという事例も聞いたことがあります。

 

 

●入居中

家族会議で今住んでいる家の売却、次に住む家の購入の意思は固まっているが、次に住む家をまだ探していない、若しくは探している最中である、次が新築住宅であれば建築中である、など売却と購入を同時進行で活動していく場合も考えられます。
この場合は売却するお部屋に住みながら不動産業者が広告・案内活動をしていきますので、内覧したいお客様がいらっしゃった場合は、住んでいる状態のお部屋に不動産業者立ち会いのもと見に来ていただくこととなります。

 

【メリット】

・家具配置のイメージが湧きやすい
どのように家具を配置し、どこに収納を確保しているかなど参考にできる点はメリットということができます。

・オーナー様と直接お話ができる
空室の場合は基本的に担当営業マンとのみやり取りすることとなりますが、内覧時から実際に住まれている方とお話ができ、気になっていることを直接確認できるという点は安心材料になります。

 

【デメリット】

・知らない方が見に来られる

・内覧時の予定があわない、スケジュールのご協力をいただく必要がある
お部屋を見ていただく際の日程調整ももちろん必要になりますが、お引渡しの日も調整する必要があり、双方の都合が合わず、せっかくのお客様を逃してしまう可能性があります。
オーナー様が一旦賃貸に住み替えるなど、早期売却をご希望の場合はそのようなご対応も視野に入れていかなければなりません。

 

居住中での売り出しの場合、オーナー様にはさまざまな点でご協力いただくこととなります
先程も述べましたが、お客様からの反響は多くがネットからとなっており、事前にいろいろ確認されてからお越しになる方が多いです。

その中で、写真の掲載は反響へ繋げるための大きな手段であり、居住中とはいえ、雰囲気が分かる写真を数枚は掲載したほうが良いと考えています。例えば、キッチン、リビング、洗面所、浴室、トイレ、この辺りは我々としては掲載したい写真です。撮影の際は生活感がでるもの、写してほしくないものがなるべく写らないような角度を見つけるなど、最大限オーナー様に寄り添って活動します。
また、内覧時も同様に見栄えが大事な場となりますので、事前のお掃除やお片付けはなるべくご協力いただきたい事項となります。

 

 

●賃貸中

冒頭で紹介しましたので、お話させていただきます。これはご自身がご所有のお部屋を貸し出し、賃借人様が実際にお住まいの状況で、所有権を移転する売却方法です。耳にしたことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、このような販売物件を「オーナーチェンジ物件」と呼びます。

基本的には投資家の皆様をターゲットとして販売していく形となり、実際に住むことを目的としている方は購入しても、住むことができませんので、ご注意が必要です。

 

●まとめ

早期売却をご検討の方は、「空室」で活動をしていく方がメリットは多く可能性が高くなると考えます。

とはいえ、次の家の事情等どうしても空室での販売スタートが難しいという方であっても、「入居中」での販売では売れないという事はございません。皆様にとって最良の方法が選択できるよう、私の情報が少しでもお役に立てていますと幸いです。

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大墨康平

あなぶきハウジングサービス 西日本不動産事業部 関西営業所
大墨 康平(おおすみ こうへい)

兵庫県出身 2021年新卒入社
西日本不動産事業部で、兵庫県の姫路市を中心に中古物件の売買仲介に携わっております。
不動産業界で働き、たくさんの方と関わってきた中で学んだ、又は経験した出来事から、皆様のお役に立てるような情報を発信できるよう、頑張って参りますので、どうぞよろしくお願いいたします。


保有資格:宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー
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