ビジネスホテルの外壁工事

あなぶき建設工業ではマンションの大規模修繕工事を多く受注しております。

でもマンション大規模修繕工事以外の工事も数多く実績があります。

今回は、ゴンドラを使用したビジネスホテルの外壁タイル修繕工事について報告いたします。

今回工事を行うビジネスホテルはその地域での知名度も高く、観光やビジネスなど色々な目的でお客様が利用しています。

また、近くには有名な観光名所があり、その場所では観光客が集合写真を撮る場所にもなっています。

 

①ゴンドラ準備作業

ビジネスホテルなので、客室からの眺望にも配慮した工事が必要になります。

そのため、足場ではなく、ゴンドラを使った工法を採用しています。

事前準備として、ゴンドラを設置するための吊り金具を屋上に設置します。

まずは吊り金具の搬入のため、屋上までホテルの廊下を通らせてもらいます。

昼間の時間帯なので、廊下では部屋の掃除のスタッフが多数作業をされている中を通らせてもらいました。

14階建てのホテルの屋上で、ゴンドラを吊るためのブラケットを取付けします。高さに慣れていないと、目がクラクラしてきます。

約40mの高さですので、万が一の事故が無いように安全帯のフックを固定部分に掛けて作業を行います。

②ゴンドラの設置

吊り金具を屋上にセットすると、次はゴンドラ本体を取り付けします。

現場にゴンドラ2基を積んだ4トントラックが到着しました。

ホテルの周辺は車の進入ができないので、少し離れた場所にトラックを駐車します。

ゴンドラにはタイヤがついているので、ゴロゴロと歩道を100mほど転がしていきます。道路管理者の許可は事前に得ています。

 

ゴンドラを屋上から垂らしておいたワイヤーに取付け、一気に巻き上げます。重たいゴンドラが徐々に空中に浮き上がっていきます。

 

ゴンドラの運転は、ゴンドラの操作コントローラーの上下ボタンを押すだけです。

あっという間にゴンドラが建物に沿って上がっていきます。

当日は良い天気でしたが、操作をしている人は景色を楽しむ余裕がありません。

ゴンドラが、外壁の各階についている換気フードに接触しないように、手で外壁を押してゴンドラを建物から離してあげないといけないからです。

 

③養生シートの設置

ゴンドラが最上部まで上がると今度は、ホテルの外壁全体に養生シートをはります。

養生シートがあればタイル工事でタイルの破片が飛散する恐れがなくなります。

ゴンドラの設置と養生シートの設置ができると、ようやくタイル修繕工事が始まります。

④外壁のタイル修繕工事

作業開始の日は、毎朝、朝礼とミーティングを行います。

作業内容や段取りを確認し、発生が予測される危険について話し合います。

またゴンドラの運転には労働安全衛生法に定められた特別教育の受講が必要です。

ゴンドラを操作する作業員は「ゴンドラ特別教育終了証」を携帯して業務にあたります。

 

ゴンドラは作業中の振動で外壁から外側に振られないように、吸盤で外壁に張り付いています。吸盤は電動です(強力な掃除機ですね)。

ゴンドラは充電で動きますが、吸盤を使用すると充電池の電力を大量に消費してしまいます。そのため、急遽、大型発電機とゴンドラを延長ケーブルでつないで動かすことに変更しました。

まだ工事は続きますが、最後まで安全に配慮して工事を続けます。

⑤ 最後に

ゴンドラは、敷地の制約で足場が設置できない状況では非常に役に立ちます。

ゴンドラの欠点としては

1.足場に比べると予算が高くなりがち。

2.作業範囲が上下しかないため、左右の動きができない。

※吊り金具の設置条件が許せば、左右や斜めの動きができるゴンドラも可能です。

3.ゴンドラを操作する人が限られる。

特別教育を受けた人員の配置が必須です。

しかしそれを上回るメリットが数多くあります。

今後も足場の設置が難しい物件では、ゴンドラの利用を進めていきたいと思います。

 

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中西克彦

あなぶき建設工業 中西 克彦(なかにし かつひこ)
2013年入社。中四国・近畿を中心にマンション大規模修繕工事の現場管理をしています。
県外の物件に行くときはアプリで美味しいお店をチェックすることが楽しみです。
保有資格:1級建築士・1級建築施工管理技士
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