あなぶきハウジングサービスの飯野です。
今回は窓(サッシ)の防音・遮音対策について、ご説明します。
窓を通して聞こえる音は、主に交通騒音やピアノの音で、前回説明した、壁と同じような音の種類です。
※こちらの記事は2016年8月に投稿された記事を加筆修正しております。
目次
- サッシの遮音等級について
- 遮音性・防音性の高い窓とは
- 既存の窓で遮音性能を上げる方法
- まとめ
サッシの遮音等級について
サッシにはJIS規格で規定された遮音性能(防音性能)を示す数値で、T1~T4の等級があります。市販されている住宅用の断熱サッシと言われているものは、T1程度の防音効果を持っています。また、空港周辺の既存住宅の防音工事に使用する防音サッシもT1以上の製品が指定されています。等級をT4とするには二重サッシが必要となります。
等級 | サッシの種類 |
等級無し | 普通サッシ |
T1 | 一般的断熱サッシ |
T2 | 召し合わせやクレセント部分の隙間を良くした製品 |
T3 | |
T4 | 二重サッシ |
遮音性・防音性の高い窓とは
高い遮音性能を求める場合は、防音合わせガラスもしくは二重サッシがよいでしょう。マンションを購入する際は、どんなサッシが入っていて、遮音等級はどれくらいなのか営業担当者へ確認するようにしましょう。特にマンションに接する道路の交通量の多い場合や、趣味で楽器演奏等居室内で大きな音を出す場合は遮音性の高いマンションを選ぶようにしましょう。
既存の窓で遮音性能を上げる方法
マンションを購入する前に事前に遮音性の高いマンションを選ぶ事は大事ですが、すでに購入してしまっている方でも、工事により防音対策は可能です。既存のサッシは共用部のため、勝手に工事出来ませんが、既存サッシの内側へインナーサッシを取り付けて二重サッシへする方法があります。この場合、遮音性が高まるだけでなく、断熱性も高まるため、一石二鳥のリフォームです。
まとめ
床材、壁そして今回のサッシと防音対策について説明してきましたが、既存のマンションで遮音性能を高めるためには、どうしてもお金のかかる大がかりな工事になってしまいます。次回はお金もあまりかけず、大きな工事も不要で気軽出来る防音対策として、防音グッズをご紹介します。
飯野琢磨
前職では大工や建築積算を経験。入社後、マンション修繕工事のコンサル業務、分譲マンションのリプレイス営業、分譲マンションのフロントを経験。
マンション管理のことについてはもちろんのこと、リフォームやリプレイスなどさまざまな視点から幅広い情報を提供します。
所有資格:一級建築士・マンション管理士・管理業務主任者・宅地建物取引士
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