中古物件の購入を検討するときに注意しておくべきこと

長谷川裕紀

こんにちは。
あなぶきハウジングサービス  西日本不動産事業部の長谷川です。
前回は、物件を購入するときの手続きの流れについて順にお話ししました。
今回は購入を検討するにあたって、事前にしっかりと確認しておくべきことについて、ご紹介したいと思います。

前回のブログ記事はこちら↓

マンションなどを購入するときは何からしたらいいの?物件購入時の流れ・注意すべきこと

 

はじめに

不動産を購入される際には、不動産業者から契約前に重要事項説明を受けますが、実際に説明書面としての細かい説明を受けるのは、条件等が整ってきてからで、物件を選んでいる内見の段階では案内する業者から案内用の書類や口頭で説明されることになります。
内見をされる際や検討が深まってきた段階で、気になる点や引渡しの条件などを確認しておかないと無用なトラブルが起こりかねません。
今回は物件をご覧になる方の多くがご質問される、また事前によく理解していただく必要のある事をご紹介します。

 

室内の状態

中古住宅を購入される際には、原則として現状有姿での引渡しとなります。居住中物件であれば売主様がお引越された後の状態、空室物件であれば内見を行ったそのままの状態での引渡しになります。
中古物件である以上、どんなに綺麗な物件でも経年の劣化や傷みは出てきます。そのため内見の際には、床や壁(クロス)の状態、建具の状況などの室内状況をみて、気になる点があれば質問して確認したほうがよいでしょう。

 

付属する設備やリフォームの制限

付帯設備となる給湯器、キッチン(ガス・IHコンロ、食器洗浄乾燥機)、浴室(ユニットバス・浴室乾燥機)などは経過年数や使用状況により故障の可能性や汚れなどの影響が大きく異なります。各種設備が現状として動くのか、年数からみてあとどのくらい使えるのかなどは売主側に確認しておいた方がよいでしょう。
各設備とも使用状況によりますが、給湯器は15~20年程度が交換の目安となり、20~40万円といった多額の費用がかかります。予期せぬ費用で困惑しないよう、予め設備の状態をみて、交換するのかしないのかも検討する必要があります。
また設備をはじめ間取りなど、最初からリフォームをして住むことを考えている場合、マンションでは配管など様々な都合で出来ない工事もありますので、不動産業者に希望する工事が可能かどうか調べてもらうとよいでしょう。ガスコンロをIHに変えたい場合も電力容量の関係で出来ないことがあるので注意が必要です。
まれにIHなどの設備がリース品となっており、月額費用が発生している場合があります。その場合はリース機器のリース料もランニングコストとしてみておく必要があるでしょう。なお、リース機器は月額費用はかかりますが、故障した際には修理や交換の対応となるので、故障などの大きな負担が発生しないのがメリットとなります。

 

入居可能(引渡し)時期について

空室物件であれば手続きの期間次第のことが多いですが、居住中物件の場合は売主様が転居される時期によって、引渡し時期が前後する場合があります。急がないなら問題ないのですが、新学期など節目のタイミングやお引越しを希望時期があって物件を探される方が多いと思いますので、いつから入れるのかを確認し、希望に合うか判断する必要があります。
売主様によっては、何月頃としか決まっておらず、何日以降になるか明確にわからない場合もあるので、遅くをもいつまでになるのかをしっかり聞いておくとよいでしょう。

 

ランニングコストや住宅ローンなど月々に必要となる費用について

物件を購入された場合は、毎年固定資産税・都市計画税がかかってきます。また物件により近隣の駐車場料金や、マンションであれば管理費・修繕積立金がかかり、月々に係る費用として一定の額がかかります。購入のために住宅ローンを利用される場合は、ローンの返済額に加えて数万円規模で費用が発生するため、月々に係る総額について、ご自身が住宅費として充てられる額に合うのかを確認する必要があります。
マンションの場合、組合によって緊急時に備える費用など一般の費用以外に別名目でかかる費用がかかる場合があるため、項目総額でいくらかかるのかを事前にしっかり把握しておきましょう。

 

さいごに

中古住宅の売買の際には、重要事項説明時に合わせて物件状況確認書と付帯設備表という書面を売主様からご提出いただき、現在の物件がどんな状態かを告知いただきますが、検討されてほぼ物件を決めている状態で知らなかった事実がかかれてあり、「聞いていない!」となる場合があります。
中古住宅では、宅建業者や法人が売主の場合には、保証期間に差はありますが契約不適合責任があります。しかし個人が売主の場合には、負担の大きさから契約不適合責任を免責にするケースも多くあります。現況を見て判断したうえで、中古ということをわかって購入いただくので、経年劣化や入居後に不具合が生じても、中古というリスクを負っていただくということです。
不動産は大きな買い物ですので、不安材料などはしっかり確認して解消しリスクなども考え、納得して購入できるよう内見時に現地を見て、申込みの前には不動産業者・売主へ内容を確認して検討しましょう。

 

The following two tabs change content below.

長谷川裕紀

あなぶきハウジングサービス 西日本不動産事業部 山陰営業所
長谷川 裕紀(はせがわ ゆうき)

北海道出身、2021年新卒であなぶきハウジングサービスに入社しました。
西日本不動産事業部にて、鳥取・島根両県において主に中古物件の売買の仲介を行っております。
不動産取引の視点から、ちょっとした疑問の解決など、みなさまの暮らしの一助となる情報をお届けできるよう頑張ってまいります。
よろしくお願いいたします!

保有資格:宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士
  • twitter
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

ブログの読者になる

ブログの読者になると新着記事の通知を
メールで受け取ることができます。
読者登録はコチラ

最近書いた記事

関連の記事

  • facebook
  • feedly
  • rss
backtotop