賃貸オーナー様必見!マンションで事件・事故が発生した場合の初動対応について

藤川展行

こんにちは。あなぶきハウジングサービスの藤川です。
今回は前回の『賃貸マンションオーナー様必見!賃貸マンションの事故発生時の告知事項(義務)とは?』に引き続き、発生してしまった時の初動対応の流れについてお話ししたいと思います。

事故発生時の発見ルートについて

マンションでの事故の発生後、発見されるまでには色々なケースが想定されます。
入居者が単身の場合は、
『親族や勤務先からの解錠依頼』
『近隣住戸からの連絡』
『オーナー様自身が発見するケース』などがあります。
ファミリータイプの場合は、
『同居の家族からの連絡』
『警察や救急車の駆付け』等です。

入居者の安否確認・お部屋の解錠について

入居者の安否を確認するためには、特に単身者の場合、まずお部屋を解錠する必要があります。
その際に、立会いをしてくれる人が連帯保証人等の親族でない場合については、警察に立ち合いをお願いしましょう。
110番若しくは最寄りの派出所に連絡し、状況をお知らせすればすぐに駆けつけてくれます。
注意点としては、マンションの近くに来たらサイレンの音は停止してきてもらうように伝えておきましょう。
(サイレンの音を聞いて、近隣の方が集まってきてしまうのを避けるためです)

入居者の安否確認・室内への入室について

親族の方からの依頼で、お部屋を解錠する場合については、お部屋の鍵をかけた後、親族の方が入られると思います。
上記同様、もし事故が発生している場合には、親族の方に消防署(119番)又は警察(110番)に連絡するように声掛けしましょう。
親族の方が動転しているようであれば、声掛けの上オーナー様が連絡してももちろん構いません。
救急隊や警察官が到着したら、お部屋まで案内してあげてください。

警察官が立ち会う場合には、大体のケースで部屋を解錠したのち、1番に警察官が声掛けしながら入室します。
もしも、事故が発生していることが確認できれば、入室した警察官から状況報告うえオーナー様及び親族の方の入室は制止されます。
※孤独死の場合は、特に事件性がある可能性も秘めておますので、鑑識による状況調査完了まで現場保持のため入室を禁止されます。

警察による現地調査について

事故の発覚後、鑑識官による現場の状況調査が行われます。
現場調査は、長ければ数時間掛かりますが、状況の確認や事情を聴かれる場合がありますので、落ち着くまでは現場を離れない方が良いでしょう。
調査中にはパトカーや救急車、鑑識の車、時には刑事さんの車が来る場合もあり、駐車スペースの誘導等が必要となります。
離れなければならない時には、現地の警察官等に現場を離れることと、連絡先を伝えておきましょう。
もちろん、管理会社に管理を委託している場合は、管理会社に対応を任せておけば大丈夫です。

近隣の入居者様への対応について

このくらいのタイミングになると、人の出入り等も多くなり、近隣の住民が事態に気付き始めます。
『オーナーさん何があったの?』と興味本位で聞いてくる方もいるでしょう。
その際には、事故のことは細かく伝えずに『私も詳しくは分からないけど、警察の方から「できるだけ部屋の中にいてください」って言われてるのでお願いできますか?』と伝えて濁しておきましょう。
結果的には分かってしまう可能性は高いですが、警察関係の方が複数名来て、普段見慣れない人だかりがある中で、入居者様までが出てきてしまうと、より一層騒ぎが大きくなってしまいます。
できるだけ騒ぎが大きくならないようにすることも、事故後の募集への影響を最小限にとどめる手立てでもあります。

現地調査完了後の対応について

鑑識官の現場調査が完了すれば、一旦初動対応は終了です。
1点注意しなければならないのは、当然ですが親族以外は室内に入ってはいけません。
オーナー様としては、部屋の中の状況が気になるとは思いますが、賃貸借契約期間中であることと、入室することでの無用なトラブルを避ける為です。
もし、契約者のご家族の方とお会いする場合には、この時点ではあまり根掘り葉掘り聞かず、落ち着いたらご連絡をいただけるよう連絡先だけお渡ししておきましょう。

まとめ

このような事故の発生時には、オーナー様自身も気が動転されると思います。
ただ、管理会社へ依頼していない場合は、オーナー様自身が状況を判断しながら、落ち着いて、親族の方のお気持ちも察しながら、対応を進める必要があります。
これからますます加速する『高齢者の単身世帯化』なども懸念されることから、心構えとして理解しておくことは大事ではないかと思います。
皆様のお役に立てれば幸いです。

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藤川展行

あなぶきグループ 藤川 展行(ふじかわ のぶゆき)
うどん県出身。穴吹カレッジを卒業後、20歳で株式会社穴吹ハウジングサービスに入社。
カーテンや照明などの物品販売営業、室内リフォーム営業、マンションの大規模修繕(外壁改修)営業を経て、賃貸マンションの管理業務・新商品の開発に従事。県外への転勤の際に、自宅用に購入したマンションを貸し出しし、賃貸オーナーとしても奮闘中。。
プライベートでは、さぬきうどん研究会に入会し「さぬきうどん」について勉強しています。

保有資格:賃貸不動産経営管理士、上級相続支援コンサルタント、CPM(米国不動産経営管理士)、CCIM(米国不動産投資顧問)、マンション維持修繕技術者、宅地建物取引士等
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