賃貸マンションの空き駐車場を来客用で運用するときの注意点

藤川展行 藤川展行

あなぶきハウジングサービスの藤川です。
賃貸マンションのオーナー様にとって、なかなか決まらない空いている駐車場区画は収入も生まず「ただ空けているのももったいないなぁ…」と感じている方も多いのではないでしょうか?
中にはマンションの入居者の方やその来客の方に「来客用駐車場」として運用しているケースもあるのではないかと思います。入居者の方にとってはうれしいサービスですよね。しかし、良かれと思って行っている空き駐車場の貸し出しが、思わぬトラブルを発生させることもあります。
今回は賃貸マンションの空き駐車場を来客用で運用するときの注意点をご紹介します。

目次

  • ①空いている駐車場区画が分かってしまうリスク(違法駐車の原因になる?)
  • ②入居者間の利用に不公平が出てしまうリスク
  • ③正規の駐車場契約が発生した時のリスク(新規契約者に降りかかるトラブル)
  • ④有料にした場合の集金管理の問題(来客用を思い切って有料で運用したら?)
  • まとめ

①空いている駐車場区画が分かってしまうリスク(違法駐車の原因になる?)

賃貸マンション敷地内の空いている駐車場区画を、入居者の方に便利に使ってもらおうと思うと、当然に「どこの区画なのか」を開示する必要があります。
オーナー様が近くに住んでいたり、管理会社に任せたりしているケースでは、利用の都度、声掛けいただき空き区画を開示する方法が一般的です。
ただ当初は都度声掛けしてくれていた入居者の方も、複数回利用しているうちにだんだんと「慣れ」が出てきます。
「今日来客があるけど、少しの時間だし、空き区画は分かっているし、わざわざオーナーに言わなくてもいいか…」ということが起こってしまいます。
そうなると、オーナー様に事前に連絡していた入居者の来客者が駐車場を使えなかったり、見知らぬ車が突然停まっていたりすることが起こります。
無断駐車が来訪者の車の場合、車の持ち主も分からない、連絡先も分からない、どこへ訪ねているかも分からない…と解決するのに大変な手間と労力が必要となります。

②入居者間の利用に不公平が出てしまうリスク

来客用の駐車場を無料でとして運用する場合、「来客が多く、よく使う人」や、「利用時間が長い人」などそれぞれ利用スタイルの違いがでてきます。
特に規模の大きなマンションの空き区画で来客用駐車場運用を始めた場合、「使いたいのに、いつも〇〇さんが使っていて利用できない!」という事態が起こってしまいます。しかし、それをオーナー様や賃貸管理会社側で調整することは難しく、良かれと思ってやっている空き駐車場の運用が、入居者間のトラブルを招いたりオーナー様にとって無用な心労を伴うことが起こり得るのです。

③正規の駐車場契約が発生した時のリスク(新規契約者に降りかかるトラブル)

「敷地内の駐車場区画に相当の空き区画があって常に満車になることがない」といった物件の場合はいいのですが、なかなかそういう物件は少ないのではないかと思います。その場合に起こり得るのが、来客用等で無料貸し出ししていた区画を、正規の契約区画として貸し出す際に起こるトラブルです。
(入居者が決まってその入居者に貸し出すなど…)
正規の契約者は、ほとんどの方が契約した日から利用を開始します。
しかし、今まで来客用として利用していた入居者には空き区画が分かっておりますので、契約者がいることを知らずに短時間駐車してしまう…結果、正規の契約者が駐車しようとしたら、停められないということが発生します。
万一、来客用駐車場で運用していたときに無断駐車が発生しても、あくまでも無料での利用のため解決させることは比較的容易ですが、今回のケースは違います。
停めようとしていた人は正規で契約されている方で、駐車料金を払っています。
そうなると、駐車できなかったことについての責任追及がオーナー様や管理会社に請求されるというケースも発生してしまいます。
さらには、入居後早々のトラブルによって信頼を失い、今後入居中のトラブルも発生しやすくなってしまいます。

④有料にした場合の集金管理の問題(来客用を思い切って有料で運用したら?)

上記の①~③を踏まえ、「じゃあ、有料で来客用駐車場を運用したらいいんじゃない?」と考えられた方も少なくないのではと思います。
有料にしたら、オーナー様としては僅かですが収入も増え、よく利用している人に対してはそれなりの駐車料金が発生することとなるため、不公平感は薄まります。
ただその場合でも、違法駐車の発生確率は無くすことはできず、さらに一時利用の駐車料金の管理と集金業務が増え、管理業務が煩雑になってしまうリスクも秘めているのです。

まとめ

以上のように、賃貸マンションの空き駐車場を貸し出すことについては、入居者の利便性を高める反面、オーナー様にとってリスクを抱えることにもなりかねません。
最近では、コインパーキング以外にインターネットを利用した簡易なパーキング事業などもあります。
来客用等の駐車場を敷地内に設置する場合は、マンションの管理会社や、専門の業者(コインパーキング業者)とよく相談して進めることが得策ですね。

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藤川展行

藤川展行

あなぶきハウジングサービス 賃貸業務推進室 藤川 展行(ふじかわ のぶゆき)
うどん県出身。穴吹カレッジを卒業後、20歳で株式会社穴吹ハウジングサービスに入社。
カーテンや照明などの物品販売営業、室内リフォーム営業、マンションの大規模修繕(外壁改修)営業を経て、賃貸マンションの管理業務に従事。現在は、高松で賃貸業務全般の効率化や、新商品の開発に携わっています。
県外への転勤の際に、自宅用に購入したマンションを貸し出しし、賃貸オーナーとしても奮闘中。。
プライベートでは、さぬきうどん研究会に入会し「さぬきうどん」について勉強しています。

保有資格:賃貸不動産経営管理士、上級相続支援コンサルタント、CPM(米国不動産経営管理士)、CCIM(米国不動産投資顧問)、マンション維持修繕技術者、宅地建物取引士等
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