賃貸マンション専用ゴミ置き場への不法投棄の原因と対策~後編~

藤川展行 藤川展行

あなぶきハウジングサービスの藤川です。
前回、賃貸マンション専用ゴミ置き場への不法投棄の原因をお話しさせていただきました。
『賃貸マンション専用ゴミ置場への不法投棄の原因と対策~前編~』はこちら
今回はその原因を基に、どのような対策を打っていくことができるのかをお話しします。

目次

  • ①入居者へ正確な分別方法・処理方法を理解してもらう
    • 入居時・入居中に案内文を送付
    • 分別できていないゴミの投棄者を特定する
    • 粗大ゴミの出し方を掲示しておく
  • ②ゴミ置き場の構造や設備を見直す
    • 扉や屋根の設置
    • センサーライトの設置
    • 防犯カメラの設置
    • ゴミ置き場に住民専用の鍵をかける(条件有)
  • ③まとめ

①入居者へ正確な分別方法・処理方法を理解してもらう

入居時・入居中に案内文を送付

ゴミ置き場に『分別できていないゴミ』が回収されずに残ってしまう場合、原因の多くは入居者の方がそもそも分別方法を理解していないケースです。
ゴミの分別方法は、自治体によって異なり、千差万別です。
ある自治体ではプラスチック製容器包装についても可燃ごみで出せず分別しなければいけない自治体もあります。
ファミリータイプの賃貸マンションであれば、奥様が把握されていることが多いですが、学生等の単身者向けの賃貸マンションの場合、分別方法を理解しておらず「燃えそうなものは可燃ごみですべて出してしまっている。」という状況になりやすくなります。
ゴミの分別方法を少しでも理解いただくためには、入居時・入居中(ゴミのマナーが悪い場合)に必ず市で配布されているゴミの分別方法及び出し方が掲載されている冊子を配布しましょう。
冊子を配布することで、その自治体の特別なルール等を理解してもらう機会を提供します。
特にゴミ出しのマナーが悪くなってしまったときは、本人が分別できていない意識がない場合があるため、注意文だけではなく上記冊子を配ることで改善される可能性が高くなります。

分別できていないゴミの投棄者を特定する

上記冊子を配布しても、分別されていないゴミがなくならない場合の次の手法としては、分別されていない未回収のゴミを確認し、ゴミの投棄者を特定する方法があります。
分別されていないゴミを出す人は、個人情報に関する意識も低いことが多く、ゴミの中に住所や号室、氏名などが入ったものが混在している可能性が高いです。
ゴミの投棄者が特定できた場合、その投棄者に対して直接注意を促しましょう。

粗大ゴミの出し方を掲示しておく

粗大ゴミは通常の回収日には回収せず、別途自治体へ依頼するか、ゴミ処分業者などに依頼するのが一般的です。
別途費用が必要だったり、手続きが必要なことから、不法投棄につながりやすいゴミの種別でもあります。
粗大ゴミを入居者に適切に処理をしてもらうためには、『自治体の粗大ゴミ回収の連絡先』や『民間のゴミ処分業者連絡先』などを、入居者の目につきやすいエントランスや集合郵便受け付近に設置しておくことがポイントになります。

②ゴミ置き場の構造や設備を見直す

扉や屋根の設置

通りがかりなどにゴミの投棄ができないようにするための対策が、「扉や屋根の設置」です。
扉を設置することにより、ゴミを捨てるために1度立ち止まって開けなければならないため、通りがかりの投げ込み投棄はほぼ防げます。(屋根もあることが前提になります)
中が見えにくい素材にすることで、ゴミの残置も分かりにくく、回収されていないゴミが不法投棄を呼ぶ影響も防ぐことができます。
後述する鍵をかけるにも扉が必要となります。

センサーライトの設置

不法投棄の発生しやすい時間帯は、人通りが少ない夜間が多くなります。
センサーライトをつけていることで、不法投棄をしようとしているタイミングでスポットライトで照らされ、外部から見られていることをアピールすることができ、不法投棄を抑制することができます。
なお、正規の入居者にとってもゴミ出しの時に手元が明るくなるので、入居者にも喜んでもらえ一石二鳥になります。
ただ、慣れてしまうと効果がなくなるのが難点です。

防犯カメラの設置

取り付けしているだけで抑止効果があり、文字通り不法投棄しているのを映像で残すことによって、「投棄者の特定」「警察への届け出」も可能になります。
結果、投棄者は撮影されるのを嫌がり、不法投棄が大きく減少します。
設置の際の注意点としては、『死角をなくすこと』と、入居者なのか外部の人間なのかを特定できるように『複数のカメラを設置する』ことがポイントです。
ちなみに、ダミーのカメラについては、センサーライトと同様に偽物だと分かってしまった後は効果がなくなってしまいます。

ゴミ置き場に住民専用の鍵をかける(条件有)

前述した扉と屋根があることが前提となりますが、ゴミ置き場の扉に住民専用の鍵をかける方法があります。
この方法は入居者以外の不法投棄はほぼ防げます。
ただし、自治体が回収している場合の大半は、鍵がかかっている場合は回収してもらえませんので、「ゴミ回収前に鍵を開けに行く」か、「民間のゴミ処分業者に依頼する」必要があります。
なお、入居者がゴミを捨てに行った際に、再度鍵をかけなおしてもらう工夫も必要になります。

③まとめ

それぞれにかかる手間やコスト、発揮できる効果(向き・不向き)が異なります。
①の対策は、主に原因が内部の入居者にある場合に効果を発揮する方法で、外部の不法投棄の場合は主に②の対策が必要になります。
私の今までの経験上では、「防犯カメラの設置」が最も効果が高いものですが、イニシャルコスト(設置するときの費用)やランニングコスト(毎月発生するコスト)などがあるため、原因とコストをよく考えながら、対策方法を決定することが大切です。

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藤川展行

藤川展行

あなぶきハウジングサービス 賃貸業務推進室 藤川 展行(ふじかわ のぶゆき)
うどん県出身。穴吹カレッジを卒業後、20歳で株式会社穴吹ハウジングサービスに入社。
カーテンや照明などの物品販売営業、室内リフォーム営業、マンションの大規模修繕(外壁改修)営業を経て、賃貸マンションの管理業務に従事。現在は、高松で賃貸業務全般の効率化や、新商品の開発に携わっています。
県外への転勤の際に、自宅用に購入したマンションを貸し出しし、賃貸オーナーとしても奮闘中。。
プライベートでは、さぬきうどん研究会に入会し「さぬきうどん」について勉強しています。

保有資格:賃貸不動産経営管理士、上級相続支援コンサルタント、CPM(米国不動産経営管理士)、CCIM(米国不動産投資顧問)、マンション維持修繕技術者、宅地建物取引士等
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