こんにちは。飯野です。
前回の記事でマンションの自転車問題についてお話ししましたが、今回は持ち主がわからずに放置されたマンション敷地内の自転車を処分する方法について説明します。
自転車の処分は今、無料で引き取ってもらえるところもあり身近となってきましたが、あるマンションで長期間放置された自転車を管理組合で処分したところ、後になって現れた所有者から、処分された自転車費用の請求をされたことがありました。そして最終的には管理組合が所有者へ弁償しています。こんなことをおこさないためにも、これから説明する手順をしっかり確認してください。
※2016年9月25日に公開した記事を追記修正して2018年6月19日に再度公開しています。
- 所有者不明の自転車を処分する手順①
- 所有者不明の自転車を処分する手順②
- まとめ
所有者不明の自転車を処分する手順①
マンション内に放置されている自転車は、盗難車や来訪者が置き忘れた自転車の可能性もありますし、長期間不在にしているマンション居住者の自転車である可能性もあるため、撤去・処分等を行うと思わぬトラブルとなる可能性があります。まず最初にすべきことは持ち主を探す事です。居住者であれば、マンション内への掲示や回覧等で判明することもあると思われますが、居住者以外の可能性もある場合は警察へ届出を行います。警察では盗難車かどうかの確認をするため、もし盗難車であった場合は警察で移動し保管する場合もあります。所有者を確認できない場合は警察でも自転車を移動しないため、次のステップに移ります。
所有者不明の自転車を処分する手順②
手順①でも解決しない場合は、管理組合で処分を検討します。処分については、所有者確認をした時と同様にマンション居住者へ2~3ヶ月程度の掲示や各戸へのお知らせをおこないそれでも所有者が現れない場合に管理組合で処分するのが一般的です。処分については、自転車販売店に持っていくと有料で引き取ってもらえますが、無料で引き取るリサイクル業者もあるため、管理会社から紹介してもらうといいでしょう。
まとめ
放置自転車の問題はどこの管理組合でも起こりうる問題ですが、適切な管理をすることにより、問題を最小限に食い止めることも出来ます。
たとえば毎年色違いの自転車シールを発行し自転車所有者へ販売、期限を超えても新しいシールが貼られていない自転車を撤去の対象にすると、毎年自転車の整理をすることが出来ます。また、居住者によっては乗らなくなった自転車を放置してしまう場合もありますが、同様のタイミングで処分できれば、自転車置場のスペースをより有効に利用することが出来ます。ルール作りは最初は大変ですが、浸透するとより快適なマンションになりますので管理会社にも協力してもらい、管理組合にあった自転車置場のルール作りを進めていきましょう。
飯野琢磨
前職では大工や建築積算を経験。入社後、マンション修繕工事のコンサル業務、分譲マンションのリプレイス営業、分譲マンションのフロントを経験。
マンション管理のことについてはもちろんのこと、リフォームやリプレイスなどさまざまな視点から幅広い情報を提供します。
所有資格:一級建築士・マンション管理士・管理業務主任者・宅地建物取引士
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