おはようございます。あなぶきセザールサポートの飯野です。マンションに住んでいてトラブルとなる原因の1つに漏水事故があります。突然水があふれてきたらびっくりしますよね。漏水事故の原因は大きく分けると3つに分かれます。この原因を特定することで調査の方法や保険申請等その後の対応が異なってきます。本日はその3つの原因についてご紹介します。
- 構造上の原因
- 設備の原因
- 人的原因
- まとめ
・構造上の原因
構造上の原因について分かりやすい言葉におきかえると、雨漏れです。屋上や外壁、サッシ等外部に接する場所に隙間があり雨が降るとその隙間から水が浸入してきます。雨のたびに水が漏れてくる場合はこれが原因の可能性が大です。これが原因で漏水事故が発生し被害が生じた場合は原因が共用部となるため管理組合の責任で原因個所を突き止めてその箇所を修繕し、被害個所の復旧も管理組合でおこなうことになります。
このような構造上からくる漏水を防ぐ方法として、適切な時期に大規模修繕工事などを計画的に修繕を実施することにより漏水発生リスクを抑えることができます。特に屋上防水工事は一度おこなうと10年の漏水保証がつき、保証期間内に発生した漏水については原因箇所の修繕はもちろんの事、被害を受けた場所の修繕も保証の範囲内となります。
・設備の原因
先に紹介した構造上の問題と並び漏水の原因の最も高いのが設備からの漏水です。浴室や洗面所・トイレやキッチンなど水回り周辺で発生する漏水は設備からの原因の可能性が高くなります。給水管や給湯管などから発生する漏水の場合、水道管に圧力をかけて水漏れの原因を究明します。設備からの漏水の場合原因が共用部からの場合と専有部からの場合のどちらからも発生する可能性があります。共用部は計画的な修繕により発生リスクを抑えることができますが、専有部は個人の持ち物となるため管理組合で修繕することができません。専有部の設備が原因となる漏水で他の居住者に被害を与えてしまった時に備えて、漏水リスクが高まる高経年のマンションでは損害保険の内容の見直しも必要かと思われます。
・人的原因
構造上の原因と設備の原因に比べ発生する可能性が低いのが人的原因です。誤って水を大量にこぼしてしまった場合は、床を伝って下階へ漏れる可能性が高くなります。もし大量にこぼしてしまった際は管理会社へ連絡をしてください。下階で漏水が発生した場合に漏水原因の究明に支障がでてしまいます。
・まとめ
漏水の原因は以上3種類のどれかとなります。
漏水が発生し調査する際は漏水発生時の時間とその時の天候、そして漏水が発生している場所の上部に水道管があるかないか等を確認し、これら3つの原因から1つに絞って原因を特定していきます。
漏水が長期間におよんでしまう場合、被害が拡大し被害箇所の修繕で多額の費用が発生してしまうこともあります。漏水原因調査には住戸内での調査が必要な場合もよくあるため、漏水が発生した際は調査のご協力をお願いします。
飯野琢磨
前職では大工や建築積算を経験。入社後、マンション修繕工事のコンサル業務、分譲マンションのリプレイス営業、分譲マンションのフロントを経験。
マンション管理のことについてはもちろんのこと、リフォームやリプレイスなどさまざまな視点から幅広い情報を提供します。
所有資格:一級建築士・マンション管理士・管理業務主任者・宅地建物取引士
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