マンション構造の種類・特徴|ラーメン構造、壁式構造、トラス構造とは?

飯野琢磨

おはようございます。

あなぶきセザールサポートの飯野です。

前回はマンションの構造材についてRC造、S造、SRC造があることをご説明しましたが、今回は構造形式について、ご説明します。「構造形式」とは建物の重さや地震の力などを伝える方法のことを指し、主に「ラーメン構造」「壁式構造」「トラス構造」の三種類が多く使われています。

ブログ2016.07.24分

目次

  • ラーメン構造とは
  • 壁式構造とは
  • トラス構造とは
  • まとめ

・ラーメン構造とは

ラーメン構造のラーメンとはドイツ語の「額縁(Rahmen)」という意味から来ています。柱と梁を剛接合しており、耐力壁や筋交いを入れなくても耐震性を確保できる構造形式でマンションに多く見られます。柱・梁のフレームで耐力を出すため屋内の耐力壁で部屋を仕切ることが無く、間に壁の入らない自由な空間を作ることができます。ラーメン構造のマンションの場合、間取りが比較的自由でリフォームにも有利です。最近のマンションはアウトフレーム工法で、柱型、梁型が室内に出ない形式も増えましたが、室内に柱型、梁型の出っぱりがある場合は家具がうまく配置できるか事前に検討したほうがいいでしょう。

 

・壁式構造とは

名前のとおり壁と床で建物を支える構造です。高層マンションには向かない構造で、5階建くらいが限度です。柱型、梁型が室内にないため、すっきりとして広く感じるのが特徴で、家具の配置もしやすいです。デメリットとしては室内にも建物を支える壁が多くなるため、間取りを変更するといった大きなリフォーム工事は困難な場合があります。

壁式構造は、壁を厚く頑丈につくるため、地震に強い構造です。阪神淡路大震災ののちの調査でも、古くても被害のあった壁式マンションはほとんどなかった事がわかっています。

 

・トラス構造とは

構成される三角形を単位とした構造骨組の一種で、各部材の端部節点がすべてピン接合となっているものをいいます。代表的な建築物は東京スカイツリーや東京ゲートブリッジなどです。大規模な建築物や橋に用いられている工法なので、あまりマンションにはなじみがないかもしれません。

 

まとめ

マンションの構造形式については、マンション売買の際にも特に説明はありませんので、マンションを選ぶ際に重要なポイントではないのかも知れません。しかし、中古マンションを購入してリノベーションを検討する場合、構造形式によって大きく計画が左右されるため、注意が必要です。営業の方にしっかりと確認しましょう。

 

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飯野琢磨

あなぶきハウジングサービス 飯野 琢磨(いいの たくま)
前職では大工や建築積算を経験。入社後、マンション修繕工事のコンサル業務、分譲マンションのリプレイス営業、分譲マンションのフロントを経験。
マンション管理のことについてはもちろんのこと、リフォームやリプレイスなどさまざまな視点から幅広い情報を提供します。
所有資格:一級建築士・マンション管理士・管理業務主任者・宅地建物取引士
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