防火設備ってどんな設備?

北村順平 北村順平

こんにちは。テクノ防災サービスの北村です。
今回は弊社で実施している「建築基準法第12条に基づく定期検査」防火設備定期検査から、
防火扉/防火シャッターについてご紹介させて頂きます。
「建築基準法第12条に基づく定期検査」につきましては、以前の記事でご紹介させて頂いておりますので、そちらも併せてご確認頂ければと思います。

「建築基準法第12条に基づく定期点検」って??

防火設備とは、「防火戸その他の政令で定める防火設備(その構造が遮炎性能に関して法令で定める技術的基準に適合するもので、国土交通大臣の認定を受けたものに限る。)」と建築基準法に記されており、延焼のおそれのある部分に設置される炎を遮る設備のことです。
防火設備定期検査で定められた検査対象設備は防火扉防火シャッター耐火クロススクリーンドレンチャーと大きく分けて4つあり、皆さんがお住まいのマンションに設置されている防火設備は、多くの場合この中から防火扉防火シャッターの2つです。
これらの設備に不具合があると、いざ火災が発生したときに建物の火の回りが速くなってしまう恐れがあり、避難経路が塞がれることもあるため定期的な点検が必要となります。

1.〈防火設備〉と〈特定防火設備〉

防火設備は、炎を遮る性能によって〈防火設備〉と〈特定防火設備〉に分けられます。
※以前は「甲種防火戸」と「乙種防火戸」と呼ばれており、平成12年の法改正で名称が変更されました。

〈防火設備〉
20分以上炎を貫通させない性能を持ったもの。(旧:乙種防火戸)
外壁の袖壁や塀、網入りガラスなどがこれに該当し、主に隣接した建築物からの延焼を防ぐ目的で設置される。

〈特定防火設備〉
1時間以上炎を貫通させない性能を持ったもの。(旧:甲種防火戸)
主に鉄製の扉やシャッターで、一般的にイメージされるものがこれに該当。建築物の内部を区画することを主な目的として設置される。

また、遮炎性能を持たせた布製のシャッター(耐火クロススクリーン)や霧状の水幕を形成する設備(ドレンチャー)なども広い意味での防火戸とされ、これら防火設備の一部として代用される場合もあります。

2.防火区画について

火災が発生した時、建物の内部を燃えにくい材質でいくつかに区切ることによって延焼の拡大を防止することでき、これを防火区画といいます。
防火区画には<面積区画><高層区画><竪穴区画><異種用途区画>などがあり、この中からマンションに設けられていることが多い<竪穴区画>と<異種用途区画>について少し触れたいと思います。

〈竪穴区画〉
主に吹き抜け、階段、エレベーター昇降路などが該当。

〈異種用途区画〉
一定規模以上の共同住宅、集会場、駐車場などの用途が該当し、異なる用途の間に設ける。

これらの防火区画の開口部や出入口に防火設備を有効に設置することで、避難経路の確保被害の縮小が可能となります。

3.防火扉

防火扉には<常時閉鎖型>と<随時閉鎖型>があります。

〈常時閉鎖型〉
通常は扉が閉鎖されている状態。
ドアクローザーが設置されているため、通行時に扉を開いても手を話すと自動的に閉鎖される。

◇メリット
随時閉鎖型に比べてコストが掛からない。

◇デメリット
通行時に手で解放する必要がある。

〈随時閉鎖型〉
通常時は扉が解放(収納)されている状態。
煙感知器等と連動して、火災時に自動的に閉鎖される。

◇メリット
通常時は解放されているため、人通りの多い通路で有効。

◇デメリット
常時閉鎖型に比べて設置やメンテナンスにコストが掛かる。

どちらのタイプも、扉の前に物品を置いてしまうと扉が閉鎖しなくなってしまうので、日頃からスペースの確保に注意していただくようお願い致します。
防火設備定期検査
では試験器を使用して煙感知器を発報させ、火災の際に正常に作動するか確認しております。
また、扉の閉鎖力や速度を測定して安全に通行可能か、防火区画がしっかり形成されているか等の確認もしております。
下記に検査の様子を動画で載せておきますので、是非ご覧ください。

【動画】加煙試験器による動作確認

4.防火シャッター

防火シャッターも多くの場合は<随時閉鎖型>の防火扉同様、煙感知器等と連動して自動的に閉鎖する仕組みになっています。
こちらも試験器を使用しての動作確認や閉鎖速度の測定、シャッター降下ライン上に物品が放置されていないか等を検査しますが、それに加えて防火シャッターでは危害防止装置という、「シャッター降下中に障害物があると自動的に一時停止」する機能が正常に作動するかどうかも確認します。
これは以前、児童が防火シャッター挟まれてしまうという事故が発生したためで、平成17年に建築基準法の改正により、人が通行する箇所に設けられた防火シャッターには危害防止装置の設置が義務づけられました。
法改正前に建てられた建築物では設置されていない所もまだありますが、順次追加で設置されています。

5.まとめ

いかがでしたでしょうか。
今回は防火設備定期検査の中から、防火扉/防火シャッターについてご紹介させていただきました。
火災が発生した時、身を守るための大切な設備ですので、検査の際はご協力いただけますと幸いでございます。

今回はこれで終わりとなります。
それではまた次回もよろしくお願いいたします。

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北村順平

北村順平

テクノ防災サービス 北村 順平(きたむら じゅんぺい)
2007年あなぶきクリーンサービス入社
12年間 マンションの清掃設備維持管理の営業を担当、2019年7月からテクノ防災サービスにて、消防設備点検や特定建築物検査の営業を担当
施設管理に欠かせない法定検査になりますので、漏れの無い提案を心がけております。
初めての東京での生活で、休日には東京観光を楽しんでます。
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