賃貸オーナー様必見!賃貸マンションで事件・事故が発生時の事後対応(前編)

藤川展行

こんにちは。あなぶきハウジングサービスの藤川です。

今回は、前々回「賃貸マンションオーナー様必見!賃貸マンションの事故発生時の告知事項(義務)とは?」・前回「賃貸オーナー様必見!賃貸マンションで事件・事故が発生した場合の初動対応について 」に引き続き所有の賃貸マンションで、事件・事故が発生してしまった後の対応について前編後編に分けてお話ししたいと思います。

目次

  • 事件・事故発生直後(前編)
  • 解約の受付(前編)
  • 退去立会い(前編)
  • 修繕工事内容の決定(前編)
  • 負担費用の按分(後編)
  • 心理的瑕疵の損害賠償(後編)
  • その後の対応(後編)
  • まとめ(後編)

事件・事故発生直後

この時点では、オーナー様は特に何もできません。だいたい2週間から3週間ぐらいは、ご遺族も葬儀などで大変な状況となっています。
オーナー様側から連絡することも、難しいでしょう。
とにかく、ご遺族からの連絡を待ちましょう。

解約の受付

事件・事故発生から2〜3週間ぐらいした頃に、ご遺族の方から解約の連絡が入るのが一般的です。
通常の賃貸借契約であれば、予告期間が1ヶ月設定されている点と、ご遺族がお部屋の荷物を片付ける期間も必要となることから、翌月の末頃に解約となるケースが多いです。
立会いの日程を打ち合わせしておきましょう。
なお、この期間について家賃等の支払いが滞る可能性もあるため、家賃等の振込先はご遺族の方に伝えておきましょう。
どうしても言いにくければ、敷金等の精算時に受領することも可能ですが、後述する費用などもあり敷金で収まらないケースもありますので、注意が必要です。

退去の立会い

ご遺族と打ち合わせした日時に、現地で退去立会いを実施します。
特殊事情がない限り、お部屋の荷物はなく、粗方の清掃がなされていることが多いです。
通常の退去時に実施する、お部屋の傷や不具合のチェックを実施することはもちろんですが、非常に聞きにくいですが「事件・事故の状況」をお伺いしましょう。
この点を聞いておかなければ、修繕の範囲を決めることができないことと、今後の募集の際に影響が発生します。
しかも、事件・事故の詳細ついては、警察に尋ねたとしても、教えていただくことができません。
残念ながら、ご遺族に伺うしかないのです。
立会いが終わりましたら、鍵を引き受けて後日精算の内容について、ご連絡を差し上げる旨を伝えて別れましょう。

修繕内容の決定

修繕内容については、通常の原状回復に加えて、次に入居する方が事件・事故の発生による嫌悪感を感じる箇所については、交換する事をお勧めします。
というのも、次回募集時には「発生した事件・事故」について告知をしなければなりません。
結果的に、事件・事故に関わった部分が交換されているか否かも、次期入居決定の大きな判断基準となりうる可能性があるからです。

修繕内容の範囲についてですが、判断は非常に難しいものとなります。
事件・事故の内容や、入居希望者様によって判断基準が大きく異なるからです。
ひとつの指標としては、一般的なお客様の目線で「ここまで変わっているのなら気にならないかな」と感じる程度を基準に考えてみましょう。

 

残りは次回後編にてお話したいと思います。

※本ブログの内容については、ひとつの事例であり、発生した事象や、条件により対応が異なる場合もありますので、弁護士等の見解をご確認ください。

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藤川展行

あなぶきグループ 藤川 展行(ふじかわ のぶゆき)
うどん県出身。穴吹カレッジを卒業後、20歳で株式会社穴吹ハウジングサービスに入社。
カーテンや照明などの物品販売営業、室内リフォーム営業、マンションの大規模修繕(外壁改修)営業を経て、賃貸マンションの管理業務・新商品の開発に従事。県外への転勤の際に、自宅用に購入したマンションを貸し出しし、賃貸オーナーとしても奮闘中。。
プライベートでは、さぬきうどん研究会に入会し「さぬきうどん」について勉強しています。

保有資格:賃貸不動産経営管理士、上級相続支援コンサルタント、CPM(米国不動産経営管理士)、CCIM(米国不動産投資顧問)、マンション維持修繕技術者、宅地建物取引士等
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