こんにちは。
あなぶきハウジングサービスの藤川です。
先日、昨年7月から足かけ8カ月をかけ、CCIM(米国不動産投資顧問)の資格を取得することができました。
そこで今回は、賃貸マンション管理に関わる資格とその知識についてお話ししたいと思います。
目次
- 宅地建物取引士
- 賃貸不動産経営管理士
- マンション維持修繕技術者
- CPM(米国不動産経営管理士)
- CCIM(米国不動産投資顧問)
- まとめ
宅地建物取引士
この資格は、国家資格の中でも比較的有名な資格で、皆さんよくご存じだと思います。
不動産業を営むにあたり、事業所の業務に従事する5名に1人の割合で専任の宅地建物取引士を設置しなければなりません。
賃貸の仲介業務をするにあたって、重要事項説明を実施できるのは、宅地建物取引士のみとなっています。
主に不動産の取引のための知識(民法・宅建業法・建築基準法の一部など)を有している資格となりますが、賃貸の管理を行うにあたっても、重要事項に記載しなければならない事項等を把握しておかなければなりませんので、当然必要な資格となります。
賃貸不動産経営管理士
この資格は、公益財団法人日本賃貸住宅管理協会を中心とした団体が認定している資格で、将来的に国家資格になる可能性が高い資格と言われています。
平成23年12月に施行された「賃貸管理業者登録制度」で、登録を受けるための要件として、各事業所に1名以上の賃貸不動産経営管理士を設置しなければならないこととなっています。
現時点では賃貸管理業者の登録が任意であるため、登録をしなければ設置をする必要はありませんが、登録業者である場合、賃貸管理受託の際の重要事項の説明などが独占業務となります。
賃貸不動産経営管理士は、管理実務の知識はもちろんのこと、管理業務の受託、建物・設備の知識、借主の募集などの主に賃貸マンションの管理を行うための知識を有しています。
マンション維持修繕技術者
この資格は、一般社団法人マンション管理業協会が認定している、マンションの維持・修繕に特化した資格です。
本資格については独占業務はありませんが、主にマンションの大規模(外壁)修繕を実施するにあたり、適切な方法で工事を実施するための知識を有しています。
賃貸マンションも年々老朽化が進み、築年数が進んだマンションの比率も高まってくる事から、今後も需要が高まると考えられます。
この資格の知識を有していれば、簡単な外壁建物診断は可能です。
CPM
この資格は、IREMという団体が認定している資格で、Certified Property Manager(サーティファイド プロパティー マネージャー)の略、米国版の賃貸不動産経営管理士です。
合格するためには8回の講習を受け、最終試験を受け合格しなければなりません。
日本の賃貸不動産経営管理士と違い、ファイナンスやマーケティング、米国では大型マンションの場合職員を雇用することもあることから、人事の知識等も学びます。
本資格は、「不動産価値の最大化」を最大の目的としており、CPMは対象となる市場エリアや賃貸マンションの分析能力、論理的に提案する能力を有します。
最近市場でも少しずつ耳にすることが増えてきた「NOI」や「FCR」「IRR」などの指標をつかって物件の価値を指標化することも可能です。
CCIM
この資格は、CPM同様米国のCCIM Institute(全米認定不動産投資顧問協会)認定の資格です。※日本語名としては米国不動産投資顧問。
合格するためには、全4回の講習をうけ、最終試験を受け合格しなければなりません。
CCIMは、主に不動産投資に関する知識を有しており、不動産を通じて「資産価値の最大化」を図ることを目的としています。
市場の人口や需給バランスの分析、不動産投資にかかわる様々な選択肢(購入か賃貸か、借り換えをするか否か、保有するか買い替えをするかなど)の分析を実施し、オーナー様にとって最善の提案を論理的に実施します。
世界28カ国で受け入れられている資格で、CCIMを通じて海外物件の投資等も行われています。
まとめ
上記以外にも、「相続支援コンサルタント」など賃貸管理に関わる資格は他にも多数あります。
オーナー様が賃貸マンションを所有している目的に合わせて、上記資格の保有人数を聞いてみると、管理会社の考え方や方向性が確認できるかもしれません。
例えば、マンション維持修繕技術者を多数設置している管理会社であれば、賃貸マンションの維持にしっかりと力を入れている管理会社、CPMやCCIMを多数設置している管理会社であれば、コンサルティングに力を入れている管理会社である可能性が高いといった具合です。 管理会社選びや相談窓口の参考にしてみてください。
藤川展行
うどん県出身。穴吹カレッジを卒業後、20歳で株式会社穴吹ハウジングサービスに入社。
カーテンや照明などの物品販売営業、室内リフォーム営業、マンションの大規模修繕(外壁改修)営業を経て、賃貸マンションの管理業務・新商品の開発に従事。県外への転勤の際に、自宅用に購入したマンションを貸し出しし、賃貸オーナーとしても奮闘中。。
プライベートでは、さぬきうどん研究会に入会し「さぬきうどん」について勉強しています。
保有資格:賃貸不動産経営管理士、上級相続支援コンサルタント、CPM(米国不動産経営管理士)、CCIM(米国不動産投資顧問)、マンション維持修繕技術者、宅地建物取引士等
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