皆様、梅雨シーズン真っ只中ではございますがいかがお過ごしでしょうか。
私がおりますここ沖縄は例年より少しばかり梅雨明けが遅い模様です。
早くカラッとした夏の日差しを拝みたいものですね。
こんにちは、株式会社OneNoteの田村です。
最近になってよく耳にする「リノベーション物件」という言葉。きっと住宅を探す際に一度は見かけたことがあるのではないでしょうか?
建物としてはものすごくキレイ。この家いいな~って思って見ていたら築年数30、40年前のものだった…ということが最近は普通に見かけるようになってきました。このリノベーション物件は物件としてどうなのか?
その判断基準を持てないまま「なんとなく選ぶ」ということが無いようにこの記事を作りました。
「リノベーション物件」のメリットやデメリットや選ぶ際の注意点についてまとめたので是非ご覧になってください。
目次
・【其の①】そもそも「リノベーション物件」ってどんな物件?
・【其の②】リフォームとは何が違う?リフォームとリノベーションの違い
・【其の③】リノベーション物件のメリットとデメリット
・【其の④】リノベーション物件を買う(借りる)時の7つのチェックポイント
・【まとめ】
【其の①】そもそも「リノベーション物件」ってどんな物件?
リノベーション(renovation)とは物凄く簡単に言うと「改修」のことを指しています。
築年数が古くなった物件に対して内装だけに留まらず、外壁、水道、住宅デザインなどトータル的に大規模改修をして、住宅としての性能や価値を高めて住みやすくした物件のこと。
このような物件をリノベーション物件と言います。
一般的なリノベーション物件は、物件のターゲット層(単身向け物件なら単身者向け、女性向けなら女性向け、家族向けなら家族向け)に合わせて人気があるデザインへとカスタマイズしたり、性能面として高気密、高断熱など機能を加えて工事を行います。
最近のリノベーション物件ですと間取りも見直され、流行のカウンターキッチンタイプのものに変更を加えたり、アイランドキッチンタイプにしたりと、色々なパターンのリノベーションが行われています。
また、リノベーション物件には「部分」と「フル」という区分けがあります。
部分リノベーションは物件の一部を改修すること。フルリノベーションは建物を構造から見直し“大規模”な改修を行うことを指しています。
フルリノベーションになると「元がどんな建物だったのかわからなくなる」というレベルの改修が行われることが多いです。そのため、フルリノベーション物件の中には『築年数は古いけど、建物としては安くて住みやすい』と大好評なことも多いですね。
【其の②】リフォームとは何が違う?リフォームとリノベーションの違い
リノベーションと似たイメージで使われている言葉に「リフォーム」という言葉がありますね。では「リノベーション」と「リフォーム」は一体何が違うのでしょうか?
これは英語に置き換えると非常にわかりやすいのですが、
・リノベーション(renovation):古いものを新しくする
・リフォーム(reform):より良いものに改める
こういった違いがあります。
実は英語においてリフォーム(reform)は「家の改修」という意味では無いということは知っていましたか?リフォームは改心する、心を入れ替える・改めるという場合に使われる言葉だったんです。
日本で使われる「リフォーム」は日本独特の意味合いで定着したということですね!
まとめるとリノベーションは『古いものを新しくする』という意味で使われて、リフォームは『より良いものに改める』という意味で使われます。
ただ不動産業界にいる人間としてはリノベーションとリフォームに「〇〇年以上の物件をフル改築したらリノベーションだ!」と言ったような明確な基準は存在しておらず、大体ですが30年前後のフル改築物件をリノベーション物件という表現にすることが多いです。
販売業者にもよりますが『フルリノベーション物件』という言葉がオシャレに聞こえるために、お客様を惹きつける意味で任意で言葉を選んで使っているケースも多いです。
【其の③】リノベーション物件のメリットとデメリット
さて、そんなリノベーション物件について。当然ながらメリットデメリットがあります。
順番に説明していきますね。まずはメリットからです。
メリット1:費用が安い!立地を選びやすい!
新築物件を購入する場合の価格と、中古物件を購入してリノベーションする場合。この2つのケースを比較すると施工内容にもよりけりではありますが、それでもリノベーションした方が安いケースが多いです。
物件を賃貸として出す場合は家賃を低く押さえることが出来ますし、住宅として住む場合も購入費用を押さえることが出来ます。
また、新築は新しく建てることから場所に制限があることが多いです。反対にリノベーションは全国の中古物件が対象となるため、範囲が広い上に、立地が良く住みやすい物件探しをすることができます。
メリット2:オシャレ!
リノベーション物件は賃貸ならば物件のターゲット層に合わせたデザインになっていることがほとんどですし、購入ならば自分の好みにカスタマイズすることが出来ます。
そのためリノベーション物件=オシャレというイメージは多くの方に定着しているはず。
リノベーションは建物を蘇らせる意味もあるため、きちんと工事されているリノベーション物件は新築と同等レベルで住みやすく、かつ安いというお得な物件になる可能性を秘めています。
メリット3:機能面が充実している!
リノベーションは古い建物をベースに工事を行うわけですが、フルリノベーションとなるとその施工内容が凄く充実してくるため、元の建物がわからなくなるレベルです。
最近の住宅の基本技術として使われていること(高気密、高断熱、消臭効果、ハウスダストゼロなど)がそのまま施工されると、何も知らない人が物件を見ると『これ新築ですか?』と質問される方がいるほどです。
良いリノベーションが施されていると、ほぼ新築同様の水準で暮らすことが出来ます。
メリット4:古民家の場合は元の良い素材を活かせる!
古民家のリノベーション物件も人気です。特にカフェや、飲食店を営業されている方が落ち着いた雰囲気を演出するためにリノベーション物件を選ぶ…というケースも増えています。
古民家特有の50年前の木や、昔から家を支えてきた大黒柱など、元からある素材を活用して住宅をデザインできるため、思入れのある居心地の良い住宅にすることが出来ます。
メリット5:物件価値を高めることが出来る!
前述の通りでリノベーションは「建物を蘇らせる」ことがコンセプトですから、文字通り物件のあらゆる場所がキレイになります。場合によってはほぼ立て替え同等レベルになるため、そうすると物件価値が高まる事になります。
将来物件を売却する予定がある場合はリノベーションのコストと、リノベーション後の売却予定価格でシュミレーションを出しておくことをおススメします。
【其の④】リノベーション物件を買う(借りる)時の3つのチェックポイント
実際にリノベーション物件を買う場合、または借りる場合の3つのチェックポイントをまとめます。
チェックポイント1:保証について確認する!
外装、内装どんなに見た目が素晴らしくてもリノベーション物件はあくまでも中古物件です。築年数で見ればそれこそ30年、40年ということが多いです。
購入した場合、そこから何年間の保証が付くのか?きちんと確認をしておきましょう。
チェックポイント2:制度について確認する!
物件の購入に当たって2つの制度を知っておきましょう。
それが「瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)」と「適合リノベーション住宅」です。
・瑕疵担保責任…購入時に見えない欠陥や不具合があった場合、売主がその責任を持つというもの。例えばシロアリや、住宅敷地内で起きた事件などが該当します。この瑕疵担保責任は通常2年間設けられているので、契約書や事前の案内にその記載があるかを確認しておきましょう。
・適合リノベーション住宅…これはリノベーション住宅推進協議会が定めている規格です。適合リノベーション住宅はきちんとした検査をし、その上で工事の記録が住宅履歴として保管される住宅ということになります。なので今見ている物件が「適合リノベーション住宅」なのかどうかは必ずチェックした方がいいですし、出来れば適合している物件を選ぶようにしましょう。
チェックポイント3:住宅としてフルチェックする!
これは当たり前のことかもしれませんが、「住宅」としての状態をきちんと確認しましょう!ということです。リノベーション物件は内装など見た目にこだわっていることも多く、購入者の方がその印象のみで購入するケースが多々あります。
印象も大切ですが、物件は基礎部分や、外壁のヒビなど基本的な部分で優劣を決めるもの。
・基礎
・外壁の状態やヒビ
・天井、壁
・ドア、窓
・床下
・天井裏
など一通りチェックすることをおススメします。また物件がマンションだった場合「床の下に空洞(スペース)」があるかどうかも重要ポイントになります。
床の下の空洞があれば後々、部屋のレイアウトを変える際に水回りを自由に動かせることができます。長く住むことを前提にすると間取りを変更する可能性は十分にあるはず。
色々な可能性を踏まえて住宅を選ぶことをおススメします。
【まとめ】
リノベーション物件についての記事をまとめましたがいかがだったでしょうか?
最近の流行でもあるためリノベーション=オシャレというイメージを持たれている方も多いのでは?と思いますが、記事で書いた通りで実際は30、40、50年物の物件をカスタマイズしている状態です。
…とすると大事になってくるのはそのリノベーション工事を「どの会社が行ったか?」という点もしっかり見ないといけないですね。どこまで行っても工事は人の手で行われていますから、見た目だけではなく、工事の内容や手抜きがないか?もしっかりチェックした上での購入をおススメします。
田村浩彦
田村浩彦(タムラ ハルヒコ)
東京都出身/沖縄移住歴11年目。
2020年あなぶきグループ入り。
2017年12月「株式会社One Note」入社
【主な業務】
運営代行物件の新規開拓、開業コンサルティング、既存クライアント様ケア、不動産売買仲介、土地建物仕入れ・査定、別荘・留守宅管理業拡販、関連企業様との各種業務アライアンス開拓、
最近は離島宮古島開拓に注力させて頂いております。
沖縄でのリゾート用地、建物又は移住・収益物件お探しの方は田村まで。
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