今がチャンス!助成金を活用して給水方式を変更する

飯野琢磨

こんにちは、あなぶきセザールサポート東京南支店の飯野です。
今年も、定期的にブログを発信していきますのでよろしくお願いします。
現在、分譲マンションでは給水方式を変更している管理組合様が増えています。
みなさんは今のお住まいの給水方式をご存じでしょうか?
また、給水方式の何をどのように変更しているのかご存知でしょうか?
本日は給水方式変更のメリット・デメリットをご説明したいと思います。

目次

  • 給水方式の種類
  • 給水方式変更とは
  • 今がチャンス!給水方式変更の助成金
  • まとめ

 

・給水方式の種類

まずは給水方式の種類について簡単にご説明します。

大きく分けて給水方式は水道直結方式と貯水槽方式の2種類に分けられます。
①水道直結方式:地中に埋まっている水道本管から直接各お部屋へ水が届けられる方式
②貯水槽方式:水道管本管から一度敷地内の貯水槽へ水をためて貯水槽からポンプで
各住戸に水を届ける方式

・給水方式変更とは

給水方式変更とは、前述の貯水槽方式から水道直結方式へ変更することです。貯水槽を使用しなくなり直接お部屋へ水が届けられるため、新鮮な水を直接届けられるようになります。またコスト面でも大きな削減メリットがあります。主に削減できる項目は以下のとおりです。

①貯水槽の修繕更新工事が不要となる。
②年1回実施する貯水槽清掃が不要となる。
③揚水ポンプが不要となり、揚水ポンプの交換工事費や日々の電気代、メンテナンス費用が不要となる。

まず①ですが、貯水槽の交換の目安は設置場所や大きさによって異なりますが約30年とされており、また貯水槽交換工事には多額の費用がかかります。この交換工事がなくなることで大きな支出削減効果が見込めます。

②ですが、貯水槽があると年に1回必ず清掃をしなければなりません。この清掃費用も安いものではなく、高架水槽方式のように貯水槽が2つあれば数十万円の費用が毎年発生することになります。また、清掃期間中は断水となりますので費用削減はもちろんのこと居住者の皆さんの負担も軽減されます。

最後に③ですが、給水方式を変更してポンプが不要となる場合は電気代がかからなくなりますし、約10年で寿命となるポンプ交換も不要となります。

給水方式を変更によるデメリットですが、貯水槽は常に水がたまっているため、災害時に水が断水した際は、貯水槽内の水を汲んで使用することができます。
これがネックとなり給水方式変更を踏みとどまる管理組合様もありますが、はたして災害時に貯水槽の水を汲むことができるのでしょうか?
貯水槽は一般的に人が立ち入りにくい場所に設置しているため、居住者の方が単独で水を汲み出すことは困難ですし場所によっては危険を伴うことも考えられます。そもそも貯水槽の鍵を居住者のだれも持っていないことがほとんどです。
貯水槽の設置場所を考慮して災害時も使用できないようであれば、ぜひ給水方式変更を進めて下さい。

・今がチャンス!給水方式変更の助成金

今、一部地域では給水方式変更の際に必要な工事の一部を地方公共団体負担で実施している自治体もあります。水は水道本管からマンションへ水道管を引いて水を供給していますが、その水道管の径の必要最小径は貯水槽方式より水道直結方式のほうが太いため給水方式変更の場合、その水道管も交換しなければならない場合もあります、これらの費用も100万円以上かかりますが、この工事を地方公共団体負担で実施しているところがあります。(東京都内のマンションは東京水道局負担で実施しています。)工事の助成については、管理会社の担当者へ確認してみてください。

・まとめ

本日は給水方式の大まかな説明とその変更について説明しました。給水方式は貯水槽方式と水道直結方式を紹介しましたが、この方式の中でも数種類の方式があります。次回は給水方式の種類についてご紹介したいと思います。

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飯野琢磨

あなぶきハウジングサービス 飯野 琢磨(いいの たくま)
前職では大工や建築積算を経験。入社後、マンション修繕工事のコンサル業務、分譲マンションのリプレイス営業、分譲マンションのフロントを経験。
マンション管理のことについてはもちろんのこと、リフォームやリプレイスなどさまざまな視点から幅広い情報を提供します。
所有資格:一級建築士・マンション管理士・管理業務主任者・宅地建物取引士
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