こんにちは。寮・社宅管理の「あなぶき社宅サービス」です。
今回は夏本番を前に、この時期から特に増えてくる夏の食中毒にならない為に、ご家庭でも役立つ「食品衛生のコツ」をご紹介したいと思います。
(以前にも冬場の食中毒予防の記事を書いています。ご参照ください。⇒ 「家庭でも役立つ食品衛生管理の3つのポイント」 )
食中毒のシーズンって?
この所食中毒を防止する上で一番気をつける必要があるものは、皆さんもご存知の「ノロウイルス」です。
ノロウイルスによる食中毒は主に冬場から夏前まで(11月~4月)がシーズンになります。
これはノロウイルスが主に二枚貝の内部に蓄積されている事から、牡蠣を生で食べ始める10月頃から急激に増え始め、12月が最盛期となり、その後ダラダラと夏に向け減少していくという流れになっています。
ノロウイルスのシーズンが終わると今度はすぐに夏場の食中毒シーズンが始まってしまいます。
ここで注意しなければいけないのは「カンピロバクター」や「病原性大腸菌」「ウエルシュ菌」といった細菌が原因となる食中毒です。
夏は気温と湿度が高くなる為、細菌が増え易い環境となり食中毒が多くなります。
細菌による食中毒は食品に食中毒菌が付着し、温度と湿度が高い為に食品上でどんどん増殖して食品と共に食中毒菌が口から体内に入って発症するという流れとなります。
(実は食品上で増殖する時に耐熱性の毒素を出す菌もいますので、食品を加熱しても食中毒になってしまう厄介な事例もあります)
食中毒の予防法
上述しましたように、夏場の食中毒は―
①食品に食中毒菌が付く
↓
②温度が高いとどんどん菌が増える
↓
③口から入って食中毒になる
という流れが一般的ですので、この流れをどこかで断ち切る必要があります。
①食品に食中毒菌を付けない
食品を食べるのが最終目的ですので、「口に入れる食品に食中毒菌をつけない」という考え方は非常に重要です。
ではどうしたら良いでしょう。
食中毒菌がいなかった食品に食中毒菌を付けてしまう可能性が一番高いのは「手で食品に触れる」という行為です。
つまり、手に食中毒菌が付いていて、手で直に食品を触れた時に、その菌を食品に移してしまうという事です。
肉を扱った後にちゃちゃっと手を洗って、直ぐ他の食品に触れ、肉に付いていた食中毒菌(例えばカンピロバクター菌や病原性大腸菌など)を違う食品に付け広げてしまう。
肉だけでなく、野菜や魚、フキン等にも食中毒菌は潜んでいます。この様な二次汚染による事故例は非常に多くなっています。
この流れを断ち切るには「しっかりとした手洗いを行う」という事が大事になります。
食中毒菌がいそうな食品を触った後、外から帰ってきた後、トイレに行った後などは石鹸を使ってしっかり手を洗いましょう。
②食中毒菌を増やさない
食中毒菌に限らず、細菌は温度が20℃~40℃位でどんどん増えて行きます。
夏場の気温がこれに当たりますので常温で食品を放置する事が非常に危険という事です。
「うちは冷房をガンガン掛けているから大丈夫!」と思ってらっしゃる方が結構いらっしゃいます。
しかし、冷房をガンガン掛けても20℃以下にはなかなかなりませんし、20℃~40℃という温度はどんどん菌が増えてしまう温度であって、菌が増えなくなる温度は10℃以下なので、冷房では無理なのです。
そうなるとやはり、調理は出来る限り手早く行い、下処理が終わったり、調理が終わったら食品は冷蔵庫やジャーに直ぐに入れるという事が重要です。
食品の「温度管理と時間管理」をしっかり行うという事です。
③口に食中毒菌を入れない
とは言うものの、元々食材に食中毒菌が付いている場合も多いし、ある程度は常温に食品を置かざるを得ないと思います。
そこで「しっかり加熱」して食品についている菌を殺す事が非常に重要となります。
「しっかり加熱」とは菌がいなくなるまで加熱する事を意味します。「中心まで75℃で1分以上」加熱するというのが基本となります。
特に火が通りにくいと言われている鶏肉、ハンバーグ等のひき肉料理、寄生虫や肝炎ウイルスが付着しやすい豚肉などは要注意です。
まとめ
この様に予防方法を挙げてきましたが、
結局はこれらは食品衛生の講習会等に行くと必ず聞く「食中毒防止三原則」というものに他なりません。
食中毒といっても症状は千差万別です。
気持ちが悪い程度で済むものから、O157などの様に非常に重篤な症状になり、最悪の場合は死亡する事もあります。
大切なご家族が食中毒で苦しまないよう、毎日、毎回の調理時に今回の内容を思い出していただき、元気に今年も暑くなるであろう今夏を乗り切っていただければ、幸いです。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
バランスのよい食事をしっかり食べ、睡眠を良く取り、暑さに負けず健康に過ごしてまいりましょう。
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