マンション管理会社を変更するための9つの手順|ステップ⑨新管理会社への管理業務引継ぎ

松井 久弥

新しいマンション管理会社と管理委託を締結したら、次は新しいマンション管理会社へ管理業務の引継ぎを行います。

この引継ぎは、現行のマンション管理会社と新しいマンション管理会社双方で行うことがほとんどですが、中には管理組合員全員が関わることや理事会で確認が必要なことがあります。

今回は、その新しいマンション管理会社へ管理業務の引継ぎを行う際のポイントをご紹介します。

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目次

  • 引継ぎの進捗状況は理事会で報告してもらおう
  • 重要資料・物品の引継ぎ確認は、理事長立ち会いで行おう
  • 管理員業務は1週間の業務の流れを把握してもらおう
  • 管理組合員名簿を確認しよう
  • まとめ

引継ぎの進捗状況は理事会で報告してもらおう

引継ぎの進捗状況は理事会で双方のマンション管理会社から報告してもらうようにしましょう。

マンション管理会社変更に伴う管理員室の電話加入権の名義変更や、公共料金送付先の変更、管理費等の口座振替手続きに関する進捗などが報告されます。

すぐに新しいマンション管理会社へ引継ぎできるものもあれば、契約が終了する日まで引継ぎができないものあります。

引継ぎの進捗状況や管理組合の懸案事項を把握してもらうためにも、契約前ではありますが、新しいマンション管理会社には理事会に参加してもらうようにしましょう。

重要資料・物品の引継ぎ確認は、理事長立ち会いで行おう

管理組合の重要書類として、
・竣工図面
・過去の総会議案書および議事録の原本
・過去の修繕履歴資料
・通帳
            が挙げられます。

重要物品は、共用部分の鍵です。

これらは、管理組合にとって重要なものなので、双方のマンション管理会社だけで引継ぎを行うのではなく、理事長(もしくは役員のいずれか)が立ち会って確認を行うようにしましょう。

特に共用部の鍵は、「この鍵はどこの鍵だろう。」「あるべき鍵の本数が足りない。」「複製をした鍵を現在誰が所持しているか分からない。」といったことが、マンション管理会社変更の際によく起こります。

管理員業務は1週間の業務の流れを把握してもらおう

マンションにお住まいの方のすぐそばで日々業務を行う管理員。
ゴミ出しから日常清掃等、勤務時間中はマンション内でフル活動しています。

新しいマンション管理会社でも、継続して同じ管理員が勤務する場合は特に問題ありませんが、管理員も一新する場合は、双方のマンション管理会社の管理員同士で業務内容を確認し、引継ぎを行うように要望してみましょう。

地域によっては、リサイクル物品の回収方法なども異なるため、口頭だけで内容の引継ぎを行うのではなく、可能な範囲では、新しいマンション管理会社で管理が始まるまでの1週間程度は、現行の管理員・新しい管理員の2名体制で勤務をしてもらうといいでしょう。

管理組合員名簿を確認しよう

管理組合員名簿(入居者名簿)を作成している管理組合は、その名簿の情報が古くなっていないか、マンション管理会社変更時にあわせて更新するといいでしょう。

名簿を作成していない管理組合も、新しいマンション管理会社と個人情報の取扱いには注意し、これを機に名簿を作成してみてもいいかもしれませんね。

管理組合員名簿(入居者名簿)があれば、火災や漏水などの緊急時に、すぐに連絡を取ることが出来、被害拡大を防ぐこともできます。

まとめ

マンション管理会社を変更するための9つの手順、9つすべての手順が終了しました。
いよいよ新しいマンション管理会社での管理がスタートしますね。

マンション管理会社変更は、変更することが目的ではなく、マンション管理運営の質を向上させることが目的です。

今よりももっと魅力的な住環境になるように、マンション管理会社と一緒に取り組んでいきましょう。

 

【関連記事】
→まる分かり!マンション管理会社を変更するための9つの手順とポイントをご紹介!
「まとめ|マンション管理会社を変更するための9つの手順」

→さらに細かいステップごとのポイントをおさえたい方はこちらからどうぞ!
「ステップ①現状のマンション管理会社の問題点を整理」
「ステップ②マンション管理会社の選定と見積依頼」
「ステップ③見積金額と提案内容の比較検討」
「ステップ④マンション管理会社のプレゼンテーションを開催」
「ステップ⑤マンション管理会社変更の総会準備」
「ステップ⑥マンション管理会社変更の総会審議」
「ステップ⑦現行のマンション管理会社と管理委託契約を解約」
「ステップ⑧新マンション管理会社と管理委託契約を締結」
「ステップ⑨新マンション管理会社への管理業務引継ぎ」

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松井 久弥

あなぶきハウジングサービス:松井 久弥(まつい ひさや)
2000年あなぶきハウジングサービス入社。
全国10都道府県において、管理担当・リプレイス営業・新規拠点立上げ・部門責任者に従事。特にマンション管理会社のM&Aにおいては、案件化からデューデリ・譲渡契約・お客様対応全般・統合後プロセス(PMI)までを実践。
マンション管理士、M&Aシニアエキスパート。
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