こんにちは。今回はマンションの管理組合でのイベント開催事例の紹介をいたします。
最近よく言われている、”マンションでのコミュニティ形成”の方法の一つとして、居住者参加型のイベント開催などがあります。
年に数回、イベントを開催して居住者間のコミュニケーションの場所を作っているところもあります。
今回の記事ではとある管理組合さんで行われた消防訓練について紹介いたします。
イベントの企画をしよう(消防訓練の内容を決める)
今回事例として紹介する管理組合では、過去に一度も管理組合として居住者参加型のイベントを実施したことがありませんでした。
しかし、今期マンションの防災の責任者である【防火管理者】を選任したことがきっかけで、管理組合設立以来初めて居住者参加型のイベント(消防訓練)を実施することになりました。
さて、イベントを行うにあたって、当たり前ではありますが企画・運営を行う人が必要になってきます。
イベント専門の委員会を設立して都度協力者を募っても良いですし、理事会が企画・運営を行ってもよいかと思います。
ちなみにこちらの管理組合では今回は理事会と防火管理者で企画・運営を行いました。
では、消防訓練とはいったいどんなことをするのでしょうか。
みなさんも小学生や中学生のころ、年に数回「避難訓練」という行事があったかと思います。
今回のマンションで実施する消防訓練もその避難訓練と内容はほぼ同じです。
火災報知器のベルが鳴ったら、みんなで避難したり、消防署への通報の仕方を練習したり、実際の消火器を使って消火訓練をしたり…。
組合さんによって、どのような訓練を実施するかはいろいろなので、どういう流れ、内容で消防訓練を進めていくかを何度か理事会で話し合い、決めていきました。
イベントまでの準備(消防署へのアポイント、書類の提出)
大体の流れや訓練内容が決まったら、今度は実施に向けての準備に入ります。
実は消防訓練の実施には、消防署へ【消防訓練実施計画書】という書類を提出する必要があります。
どんな書類を提出するのか、訓練予定日の○日前までに提出するといったような期限などは各地区の管轄する消防署によって違いますので、事前に確認しておいてくださいね。
また、場所によっては要望に応じて消防訓練に消防隊員の方がいらっしゃってくださる場合もあります。
こちらの組合さんでは、初めての消防訓練ということもあり、実際に消防隊員の方に来ていただけないかお願いしたところ、快く承諾していただくことができました。
参加率アップを図るため、消防訓練の実施日は、在宅の必要のある消防設備点検の日と合わせることで少しでも参加者を増やせるよう工夫しました。
そのほかにも事前に掲示でお知らせしたり、全戸へ消防訓練実施のお知らせを投函したり、消防訓練当日に消防設備点検時にフロント担当の私も点検業者さんと一緒に各お部屋を回り、「この後に消防訓練ございますので、参加お願いします!」とお声掛けしたりとまずは皆さんに周知することを心がけました。
イベント当日(役割分担)
さていよいよ消防訓練当日です。
消防署からは消防車1台と、4名の消防隊員の方に来ていただきました。
訓練開始の前に防火管理者の方を中心に役員さんで本日の流れについての打ち合わせを行い、防火管理者の方は消防訓練の進行を担当し、その他の理事役員は住民の避難誘導、進行補助を担当することとなりました。
マンションにはエレベーターがありますが、災害時にはもちろん使用はできません。
しかし、そうはいってもついついいつもの癖でエレベーターに乗ってしまう、ということもあるかもしれないということで、役員さんたちが各階のエレベーター前に待機し、避難する住民の皆さんに階段を使用するように誘導してもらうこととなりました。
このアイデアは、企画しているときに役員さんの一人から出たもので、私も(なるほど、確かに誘導係も必要だな)と勉強になりましたし、ほかの組合さんでの消防訓練の時に提案してみようと思いました。
今回の消防訓練の流れは
火災報知機のベルが鳴って訓練スタート
①避難訓練(部屋から1階マンション駐車場前まで避難)
防火管理者から挨拶
②通報訓練(消防隊員との模擬通報)
消防隊員からの講話
③消火訓練(水消火器を使った演習)
質疑応答
終了
消防訓練ってなにをしていいかわからない、ということもあると思います。
今回は水消火器という実物の消火器の中身だけ入れ替えたものを使っての演習がメインでしたが、小さい子から大人の方まで積極的に参加していて、やはり皆さん防災への関心が高いのかな、と感じましたので、ぜひともまだこういった消防訓練を実施したことのない管理組合さんがありましたら参考にしていただけますと幸いでございます。
イベント後(振り返り・改善点を話し合う)
消防訓練後は、訓練の反省や振り返りを行うとよいかと思います。
実際、今回初めて消防訓練を行ったことで、様々な意見や改善点が出てきました。
たとえば、想像以上に参加者がいたため、次回の訓練時はもっと消火器の本数を増やそう、や、訓練実施時には事前に近隣の建物にもお知らせした方がよかったのではないか?や、どうすればもっと参加者を増やすことができるだろうか?など、理事会の場だけでもたくさんの意見が出ましたので、組合の皆さんが集まる総会などでフィードバックの時間を設けることで、次のイベント開催に教訓を生かすと同時に、話し合いが居住者間のさらなる交流のきっかけとなること間違いなしです!
まとめ
いかがでしたでしょうか。
消防訓練とひとことでいっても、今回のような消火器を使った消火訓練の他にもさまざまなバリエーションがあります。
毎年同じことをやるよりも、毎年少しずつ内容が変わる方が、居住者の皆さんも興味を持って参加してくれるかと思います。
そのような提案ができるよう、担当フロントもできる限りのサポートを行いますので、いつでもご相談ください!
管理組合でのイベント開催に興味がある方はこちらの記事もご参照くださいませ!
完全ガイド|マンション居住者向けイベント
コミュニティ形成こそ、適正なマンション管理組合運営の最大の近道!
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