マンション管理会社を変更するための9つの手順|ステップ⑧新管理会社と管理委託契約を締結

現行のマンション管理会社に解約通知を提出したら、次は新しい管理会社と管理委託契約を締結します。

新しい管理会社からプレゼンテーションや総会（重要事項説明会）で管理委託契約の内容説明は行われていますが、管理組合を代表する理事長は契約書に署名・捺印する前に契約内容の最終確認を行いましょう。

委託する項目と金額を確認しよう
契約期間を確認しよう
費用負担を確認しよう
まとめ

1. 委託する項目と金額を確認しよう
2. 契約期間と解約予告期間を確認しよう
3. 費用負担を確認しよう
4. まとめ

委託する項目と金額を確認しよう

新しいマンション管理会社に委託する項目や金額が、事前に配付されている重要事項説明書通りになっているか確認しましょう。

重要事項説明書には重要事項が13項目記載されているのに対し、管理委託契約書（国土交通省の定める標準管理委託契約書に準拠しているものであれば）には、24の条文が記載されています。

つまり、管理委託契約書を交付される理事長だけが目を通す内容もあるということです。

理事長は新しいマンション管理会社に対して契約書を交付させるだけではなく、内容をきちんと説明させるようにしてくださいね。

（参考）重要事項説明書例・管理委託契約書例
マンション管理業協会および国土交通省より

契約期間と解約予告期間を確認しよう

新しい管理会社との契約期間の確認も大切ですが、解約予告期間も確認しておきましょう。

「新しい管理会社とせっかく契約締結になるのに、もう解約の話？」と思われるかもしれませんが、新しい管理会社とマッチングしなかった万が一に備えてです。

標準管理委託契約書に準拠した契約書であれば、解約予告期間については契約書の第19条（解約の申入れ）に記載されています。

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「前条の規定にかかわらず、甲（管理組合）及び乙（マンション管理会社）は、その相手方に対し、少なくとも3月前に書面で解約の申入れを行うことにより、本契約を終了させることができる。」
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費用負担を確認しよう

管理組合が負担する費用、マンション管理会社が負担する費用を再度確認しましょう。
これは重要事項説明書の12項目の中には記載のない内容です。

一般的にはマンション管理会社から提出された見積書の備考欄等に費用負担についても記載がありますが、この費用負担は見落としがちなので、契約書できちんと確認しておきましょう。

負担する費用については、下記の項目等が挙げられます。

・印刷費（総会資料など）
・消耗品費（管理員の使用する清掃道具や管球など）
・通信費（郵便発送費用）
・電話料（管理員室で使用するもの）
・電気料（共用部分で使用するもの）
・水道料（共用部分で使用するもの）
・口座振替手数料（毎月の管理費や修繕積立金等の引落でかかる手数料）

まとめ

管理組合にとって理事長に交付される重要事項説明書と管理委託契約書の原本は、とても重要な書類です。
管理組合を代表して書類は理事長に交付されますが、理事長個人で保管するのではなく、管理組合の書庫（管理員室等にある）でしっかり保管をしておきましょう。

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プロフィール
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松井久弥

あなぶきハウジングサービス：松井　久弥（まついひさや）
2000年あなぶきハウジングサービス入社。
全国１０都道府県において、管理担当・リプレイス営業・新規拠点立上げ・部門責任者に従事。特にマンション管理会社のＭ＆Ａにおいては、案件化からデューデリ・譲渡契約・お客様対応全般・統合後プロセス（ＰＭＩ）までを実践。
マンション管理士、Ｍ＆Ａシニアエキスパート。