マンション管理組合の『理事役員のなり手不足問題』を解消する方法とは?

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今回は、年々問題になっている『マンション内の理事役員のなり手不足』についてです。
皆さまのマンションは、理事会は開催できていますか?組合員の総会出席率は高いですか?
高齢化社会の影響は、実は分譲マンションも受けているんです。

 

 

【背景】マンション管理組合役員のなり手不足

築20~30年ほどのマンションですと新築当初からずっと住んでいて、マンションと一緒に年齢を重ねてきたというオーナー様も多いと思いますし、途中から入居している年齢の若いオーナー様もいると思います。
マンションの管理組合によって異なりますが、一般的にはオーナー様は数年に1度持ち回りで管理組合の理事役員という役職に就くこととなり、理事役員になったオーナー様は、管理組合の理事会に参加し、マンションのことについて話し合ったり、修繕工事の検討をしたり、、、とマンション管理組合の運営を担うこととなります。

しかし、オーナー様の中には「仕事が忙しくて出席できない」、「高齢のため思うように動けない」、「病気になってしまって理事会や総会の参加が難しい」といった理由で、役員を辞退される方も多くなってきております。

こうした背景から、管理組合役員の輪番表があるのにもかかわらず、同じ人ばかりが役員にならざるを得ない状況や、輪番表で選ばれたものの、出席できないため理事会が開催できない状況の管理組合も見られます。

理事会・総会に出席できない=出席率の低下

こうした状況の中、年に1度の大事な会議である通常総会でのオーナー様の出席率で悩む管理組合が増えてきています。
もちろん、ほとんどのオーナー様が通常総会に出席する管理組合もございます。
その一方で、「毎回2~3人しか集まらない」、「役員しか総会に出席しない」という管理組合もあります。
マンションの1年間の予定を決める大事な会議で皆様からの意見を聞く場でもありますが、オーナー様本人が仕事でどうしても都合がつけられない、または体調が芳しくないため欠席せざるを得ないということで出席率の低下で悩んでいる管理組合も多いようです。

管理規約の改訂が役員のなり手不足解消のカギ!?

そんなマンション管理組合の悩みを受けて、国土交通省より2016年3月に『マンション標準管理規約』の改正が発表されました。
この標準管理規約の改正は、役員のなり手不足等の課題に対応するため、役員の資格要件の緩和を行うことなどを主な内容とするものです。ほかにも全面的に改正はされておりますが、ここでは割愛させていただきます。
たとえば、以下のように実住のオーナー限定だったものを外部オーナーも役員になれるように改訂されています。

役員の資格要件の緩和(現住要件の撤廃)
例)役員のなり手不足等の実態を踏まえ、役員の資格要件を以下のとおり緩和する。
改正前:「理事及び監事は、○○マンションに現に居住する組合員のうちから、総会で選任する。」
改正後:「理事及び監事は、組合員のうちから、総会で選任する。」

または、以下のように外部の専門家を役員に選任することができるようになっています。

第○○条(役員)
<外部専門家を役員として選任できることとする場合>
2 理事及び監事は、総会で選任する。
3 理事長、副理事長及び会計担当理事は、理事のうちから、理事会で選任する。
4 組合員以外の者から理事又は監事を選任する場合の選任方法については細則で定める。

 

また、当初管理規約で定められていた役員の定数を減らすことで、なり手不足を改善している管理組合も見られます。
最初は7人の理事役員(理事長・副理事長・会計・理事3人・監事)が必要だったものを、必要な役職のみを残して役員の人数を4人に減らすことで、輪番表の回ってくる年数を少しでも伸ばしたり、理事会の開催がしやすいように工夫をしている管理組合さんもあります。

現在、役員のなり手がおらず困っている管理組合様がいらっしゃいましたら、管理規約の改訂の検討を進めてみてはいかがでしょうか?

まとめ

役員のなり手不足で悩む管理組合が多い中、役員のなり手不足解消の第一歩として『管理規約の改訂』があります。
普段の生活では、管理規約をじっくり読んだりといった機会はあまりないかとは思いますが、一度目を通していただきまして、マンションの現状と管理規約が合っていないな…と思うところがありましたら、現状に合った管理規約に直していくのが、快適なマンション生活のためにも望ましいですね!

 

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