みなさんこんにちは!あなぶきハウジングサービスの仲西です。さて今回は、管理会社変更後の引継について書いてみたいと思います。
次期管理会社候補の会社が総会で無事承認された際に、新しい管理会社と共にマンションライフをより良いものにするためには、前管理会社との引継が非常に重要になります。具体的な書類については、候補管理会社からも説明があると思いますのでそこまで心配しなくて大丈夫ですが、他にもいくつかポイントがございますので注意してください。
目次
- 引継は管理組合財産の棚卸
- 引継の立ち合いについて
- まとめ
1 引継は管理組合財産の棚卸
財産と書きましたが、直接的な財産である通帳などはもちろんのこと、組合の備品、竣工当初の図面、共用部分の鍵、管理組合の情報資産など含めたものになります。日常は管理会社に預けたままになっていると思いますので、どのように管理(保管)されているのか目にしにくい部分だと思います。ここは次期管理会社のノウハウも借りながら、引き継ぐものについて把握しておく必要があります。「お任せしているのだから、前管理会社が全て持っていてしかるべきじゃないの??」という声が聞こえてきそうですが、経験上、鍵の複製を繰り返すうちに、当初の鍵本数と差異があるまま鍵のリストが更新されていなかったり、図面などの一部が行方不明になっていたりと、引継によって判明するケースもままあります。これらのことはもちろんあってはならないことなのですが、引継はこのようなチェック機能にもなります。
また、管理組合の備品についてもリスト化されていない場合はこれを機にリスト化しましょう。管理組合のお金で買ったと思っていたロッカーや電話機が実は管理会社の支出で購入したものであったり、その逆もあります。現在の管理会社撤退後にトラブルにならないためにも、明確にしておく必要があります。
その他会計書類については管理会社間でやり取りをする場面が多くなると思いますが、現管理会社が契約を終了するまでの期間までは、現管理会社にて決算を行ってもらいます。現管理会社が会計を行った期間と、現管理会社が会計を行った期間を明確にすることにより、後のトラブル回避に繋がります。
要するに、管理組合の財産について、業務について、組合のもの(財産、業務、責任)か現管理会社のものかを明確に区分することが引継の一番のポイントと言えるでしょう。
2 引継の立ち合いについて
本来、引継は現管理会社から管理組合に対して行うことになります。現管理会社に業務を委託している(いた)のは管理組合ですから、現管理会社からすると、業務上委託していたもの、ことを管理組合へお返しすることになるのは当然です。しかし、管理組合は新しい管理会社へ管理業務をお願いするわけですから、次期管理会社へ引継についてもお手伝いをお願いしたい気持ちになるのも自然なことです。現実では、管理組合に代わり、次期管理会社と現管理会社によるやり取りが引継の大部分を占めるケースがほとんどだと思います。
では全て管理会社間の引継にお任せしていればよいのでしょうか。それでも大筋においては問題なく進むかと思いますが、次の部分については最低限立ち合うことが望ましいです。
・管理会社間の初回引継・・・主だった引継を次期管理会社へ委任することを示し、引継の流れをスムーズに。
・通帳の引継・・・・・・・・管理組合の最重要財産です。立ち合いは必ずしてください。
・現管理会社の最終引継・・・最終的に何を引き渡したのか実際に目でみて確認する。
3 まとめ
いかがでしたか。皆様の参考になれば幸いです。 今回のポイントです。
・財産とは、通帳などはもちろん、組合の備品、図面、共用部分の鍵、管理組合の情報資産など含めたもの
・組合のもの(財産、業務、責任)か現管理会社のものかを明確に区分することが引継の一番のポイント
・通帳等についてはもちろん立ち合い、初回引継等についても最低限立ち合うことが望ましい
次回は「自主管理の場合の管理会社委託への移行」について書きたいと考えています!
仲西誠
分譲マンションデベロッパー勤務を経て、入社以来、分譲マンションの管理変更についてのご相談を専門に担当。
築年数問わず、マンションライフでの様々なご相談に対応しています。
現在は九州エリア全体の営業担当として、各地を行脚する日々。
皆様との新しい出会いに喜びを見出しています。
■入社8年目 ■福岡勤務
■所有資格:管理業務主任者、宅地建物取引士
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