マンション管理会社のM&Aを成功させる4つのポイント「お客様対応編」

松井 久弥 松井 久弥

こんにちは。あなぶきセザールサポート松井です。

今回は、マンション管理会社のM&Aを成功させる4つのポイント「お客様対応編」です。

この業界に限らず、M&Aは企業同士の話であるため、お客様が話の外に置かれている状況になりがちです。でも実際には、お客様がそのM&Aの価値を判断する重要なステークホルダーであり、マンション管理会社のM&Aであれば、お客様(区分所有者様)に直接の影響を及ぼすことになりますので、十分な準備を整えておくことが必要となります。

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目次

  • どんなケースでお客様へ説明するのか?
  • チェックポイント① 通知
  • チェックポイント② 理事会説明
  • チェックポイント③ 総会決議
  • チェックポイント④ 全体周知
  • まとめ

 

どんなケースでお客様へ説明するのか?

マンション管理会社のM&Aにおいて、契約を引継ぐための手続きは、株式譲渡・会社分割・事業譲渡などスキームによって細かい手続きの違いはありますが(スキームについては、 「マンション管理会社のM&Aに関する3つのスキーム」参照)、いずれの場合においても、お客様であるマンション管理組合に対して通知をおこない、新会社の会社概要や契約内容・引継ぎスケジュールについて説明をおこなうことが必要です。

事業譲渡の場合であれば、新しい会社の契約内容について重要事項説明会において説明をおこない、総会で承認を得ることが必要です。一方、株式譲渡や会社分割であれば、総会の承認は不要なのですが、そのような場合においても、お客様に対してご挨拶・ご説明に伺うことが信頼関係の構築には不可欠となるでしょう。

また、お客様への説明スケジュールや対応する社員については、新旧会社の双方で十分に打合せの上で、きめ細かく進めていくことが必要です。

お客様対応編

 

チェックポイント① 通知

M&Aが決まれば、出来るだけ早いタイミングでお客様へ通知を行います。

通知内容の例

・経営統合の相手方

・M&Aのスキーム

・経営統合の理由や経緯

・経営統合をおこなう日付

・今後のスケジュール

・問合せ窓口(新旧の会社)

通知は、一般的には管理組合理事長へ書面で提出しますが、同時に、新会社と一緒に理事長や理事会に伺い、挨拶・説明をおこなうこととなります。

 

チェックポイント② 理事会説明

理事会では、上記①の通知内容の他に、下記の点を中心に説明をおこないます。

理事会での説明内容例

・新会社の会社概要や特徴

・管理委託契約の内容(変更点や追加削減される項目)

・担当窓口(管轄する事務所の場所、担当者や管理員・取引会社の変更有無)

・管理組合としての諸手続き

・事業譲渡の場合は、管理組合の承認を得るための総会開催日

チェックポイント③ 総会決議

M&Aのスキームが事業譲渡の場合、総会において、新会社との契約締結に関する承認を得ることが必要となります。また、総会に先立ち、新会社による重要事項説明会を開催して、契約内容について十分に管理組合へ説明することが求められます。

※事業譲渡は効力が生じても承継対象事業の権利義務は当然には移転しないため(会社法468条,467条)、管理組合との契約を承継するためには管理組合の同意(総会承認)が必要です。

 

チェックポイント④ 全体周知

理事長・理事会への説明と並行して、区分所有者や居住者への周知も必要となります。

全体周知の例

・経営統合となること(簡単な経緯、スキーム)

・新会社の会社概要

・経営統合をおこなう日付

・今後のスケジュール

・区分所有者や居住者に必要な手続き、業務上の変更点(口座振替手続きの有無、口座振替日の変更など)

・新会社の担当(連絡先・管轄する事務所・担当者や管理員の氏名)

・問合せ窓口(新旧の会社)

まとめ

M&Aの成功の鍵は、お客様との契約をスムーズに承継し、お客様に対して経営統合のメリットをいかにして提供することができるかです。そのための第一歩が、お客様への通知や契約承継に関する対応となります。

当社の今までのマンション管理会社M&A実績を振り返ると、お客様対応の成功の秘訣は、スピード感を持って対応することと、全ての管理組合に足を運んで丁寧な説明をしていくことであると思います。お客様は少なからず不安を持っていますので、経営統合の挨拶・説明の中で、お客様が不安から期待に変わっていただけるように、しっかりと準備をして、新会社の顔が見えるような対応を心掛けたいものです。

 

<参考記事>

マンション管理会社の売却・譲渡(M&A)を成功させるために知っておきたい9つのこと

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松井 久弥

松井 久弥

あなぶきハウジングサービス:松井 久弥(まつい ひさや)
2000年あなぶきハウジングサービス入社。
全国10都道府県において、管理担当・リプレイス営業・新規拠点立上げ・部門責任者に従事。特にマンション管理会社のM&Aにおいては、案件化からデューデリ・譲渡契約・お客様対応全般・統合後プロセス(PMI)までを実践。
マンション管理士、M&Aシニアエキスパート。
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