マンションで義務化されている定期的な点検と報告業務について

飯野琢磨 飯野琢磨

あなぶきハウジングサービスの飯野です。

先日マンションの総会で事業報告をした際に、とある出席者の方から

「設備点検の点検項目が多すぎる。こんなに実施する必要があるの??」

といった質問がありました。詳細な説明をしたところ、出席者のほとんどの方が初耳であったとのことでした。
ですので、本日はその質問があった法定点検の「建築設備定期検査」と「特殊建築物定期調査」についてご紹介したいと思います。

2016.10

 

・特殊建築物とは

まず最初に「特殊建築物」についてご説明します。マンションやアパートなどの共同住宅はいろいろな世帯の方が入居する建物ですから、一戸建て住宅よりも厳しい規制があります。それが建築基準法第2条で定められる「特殊建築物」です。

「特殊建築物」は共同住宅のほか、学校や病院・映画館・体育館・病院等安全性の確保が重要視される建物に適用されます。

 

・建築設備定期検査とは

建築基準法第12条では、特殊建築物の法定建築設備点検を義務付けています。都道府県によって規定はさまざまですが、東京都では“階数が5階以上かつ床面積の合計が1,000㎡を超える共同住宅”の場合、定期的な検査(年1回)を実施し、その結果を所管の特定行政庁へ報告しなければなりません。

点検は専門的な知識を持った検査資格者(1・2級建築士や建築設備検査資格者等)が共用の換気設備や排煙設備・非常用の照明設備・給水設備・排水設備や昇降機を点検します。

検査の結果が良好である場合は「報告済証マーク」が配布されます。こちらはマンション内の見える場所に掲示してあると思いますので確認してみてください。

・特殊建築物定期調査とは

「特殊建築物定期調査」は3年に1回の点検・報告が義務づけられています。この調査は建築設備定期検査と同じ対象建築物に対し、防火区画の適切な設定・避難階段・避難器具の設備などの安全対策が問題なく施されているかや建築物の躯体や外部設備機器・塀などの劣化状況を3年に1回調査を実施し、特定行政庁へ報告をします。

調査には資格が必要で、1・2級建築士のほか国土交通大臣が定める資格を有する者(特殊建築物調査資格者)しか実施できません。

・まとめ

「建築設備定期検査」および「特殊建築物定期調査」は一定規模を超えるマンションでは必ず実施しなければならないものであり、点検・報告をしないと100万円以下の罰金が科せられます。人命にもかかわることなので法定点検として実施が義務づけられているため、きちんと点検・報告をおこなうことはもちろんのこと提出された報告書をよく確認し、指摘が上がっている箇所については、予算の問題もあるかと思いますができるだけ早く是正工事を行い、適切な状態を保つようにしましょう。

最後にマンションを所有・維持管理をする上で必要な法律は今回の「建築基準法」のほか、「消防法」や「都市計画法」などがあります。またどこかでご紹介します。

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飯野琢磨

飯野琢磨

あなぶきハウジングサービス 東京南支店:飯野 琢磨(いいの たくま)
前職では大工や建築積算を経験。入社後、マンション修繕工事のコンサル業務、分譲マンションのリプレイス営業、分譲マンションのフロントを経験。
マンション管理のことについてはもちろんのこと、リフォームやリプレイスなどさまざまな視点から幅広い情報を提供します。
所有資格:一級建築士・マンション管理士・管理業務主任者・宅地建物取引士
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