こんにちは、あなぶきハウジングサービスの藤川です。
今回は、賃貸マンションの空室対策の基本となる項目のメリットデメリットについてお話ししていきたいと思います。
「長期空室で困っている」「管理会社が空室対策の提案してくれない」「そもそも空室対策にはどんな方法があるのかが分からない」というオーナー様は必見です!
前編では「ソフト面の対策」、後篇では「ハード面の対策」の2回に分けてお話しさせていただきます。
目次
- そもそも空室対策とは?
- ソフト面対策①「フリーレント作戦」
- ソフト面対策②「プレゼント作戦」
- ソフト面対策③「募集条件変更作戦」
- まとめ
そもそも空室対策とは?
そもそも空室対策とは、現在長期で空室となっているお部屋を埋めるための対策です。
ということは、今のお部屋がなぜ空室なのかということを把握することが第一歩となります。
例えば「室内の設備が古く、入居希望者の最低条件に合っていない」や、「近隣と比べて著しく家賃が高い」とか、「ターゲットとなるお客様のニーズに合っていない」など、理由は様々です。
その理由が明確になっていなければ、そもそも対策として打つ方法が正しいのかどうかも判断できなくなります。
まずは、現在の空室の理由を調査してみて、この後記述するどの対策が適しているのかを選択しましょう!
ソフト面対策①「フリーレント作戦」
まずはじめにでてきたのは「フリーレント作戦」。
賃貸のオーナー様であれば、1度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
「フリーレント」すなわち「無料で貸す」作戦です。
もちろん、期限を決めての話です。
一般的に多い期間としては、「契約日から1ヵ月間」というケースが多いように感じます。
このフリーレント作戦は下記のようなメリットとデメリットがあります。
メリット
・最初の1ヵ月の家賃が無料になることで、単純に借主の出費が減ることで差別化できる。
・通常契約時には、初月日割り分と翌月分賃料をもらいますが、1ヵ月分がフリーレントとなることで、契約金の支払額が下がり、契約のハードルが低くなる。
・オーナー様にとって、契約後の収入が1ヵ月減るだけのため、事前の投資コストがいらない。
デメリット
・短期で解約された場合、相対的に見た場合コスト高となる。
・法人契約にはほぼ効果がない。
主に対象となる賃貸マンション
・ターゲット層が個人契約で、マンション自体の商品力が比較的高い物件
ソフト面対策②「プレゼント作戦」
2つ目の「プレゼント作戦」は、文字通り契約者の方に、契約の謝礼として何かプレゼントをする作戦です。
例えば「折り畳み自転車」や「高機能掃除機」「テレビ」「ゲーム機」などがあります。
このプレゼント作戦には下記のようなメリットデメリットがあります。
メリット
・対象となるターゲット層に合わせて自在に商品を変更することができる。
・物件のウィークポイントを補完する商品をプレゼントすることで、成約率を高める。
※例:駐輪場が狭いマンションの場合、折り畳み自転車をプレゼント。防犯面で心配な1階にセキュリティ商品をプレゼントなど。
・法人契約にも効果を発揮することができる。
デメリット
・フリーレント同様、短期解約となった場合、コスト高になる
主に対象となる賃貸マンション
・比較的年齢や趣味嗜好などのターゲット層が明確な賃貸マンション(商品が選びやすく、希望者に響きやすい)
ソフト面対策③「募集条件変更作戦」
3つ目の「募集条件変更作戦」は、家賃や契約金などの条件を見直す一般的な対策です。
メリット
・比較的、実施した対策に対して直結的に効果が表れやすい。
・フリーレント同様、条件の変更のため追加投資は不要。
デメリット
・初期費用の見直しは一時的な収入減にとどまるが、家賃等は継続的に収入減となる。
・賃料設定を下げることにより、マンションの価値を評価した場合に影響がでる。
主に対象となる賃貸マンション
・個人契約向けのマンションで、近隣と比べて相場感が合っていないマンション
まとめ
ソフト面の対策は、効果は短期的ですが、すべて思った時にオーナー様の決断で実施できる対策となります。
結果、対策実施までに期間が短い対策ということになります。
異動期等のチャンスまでに時間がない場合や、すぐに空室を埋めたい場合には有効な手法となります。
次回の後編では、ハード面での対策についてお話ししたいと思います。
藤川展行
うどん県出身。穴吹カレッジを卒業後、20歳で株式会社穴吹ハウジングサービスに入社。
カーテンや照明などの物品販売営業、室内リフォーム営業、マンションの大規模修繕(外壁改修)営業を経て、賃貸マンションの管理業務・新商品の開発に従事。県外への転勤の際に、自宅用に購入したマンションを貸し出しし、賃貸オーナーとしても奮闘中。。
プライベートでは、さぬきうどん研究会に入会し「さぬきうどん」について勉強しています。
保有資格:賃貸不動産経営管理士、上級相続支援コンサルタント、CPM(米国不動産経営管理士)、CCIM(米国不動産投資顧問)、マンション維持修繕技術者、宅地建物取引士等
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