【マンション管理会社が教える】地震直後にお部屋内で注意したいポイント

皆様、こんにちは!
あなぶきコールセンターの笹木です。
あなぶきコールセンターでは24時間365日、お客様からお問い合わせをいただいております。
実際にお問い合わせいただいたお困りごとやご相談をもとに皆様に有益な情報発信をしてまいります。

近年、地震の数が多く、ふと南海トラフ地震も近いのかなと思ってしまう時があります。
2024年4月17日(水)には豊後水道を震源地として愛媛県と高知県で最大震度6弱が観測されました。
大分県でも震度5弱が観測されたようです。
中国地方の県や九州の他県でも震度4が観測されておりました。

その影響により、あなぶきコールセンターでは4月17日(水)から4月18日(木)にかけて
地震に関連するお問い合わせが30件近くございました。

地震に伴い、エレベーターの停止給水設備不具合による断水等が発生しておりました。
私も地震当日は出勤しており、実際にお電話対応をしておりました。
地震発生時は体感的に結構な揺れで、時間も長かったような気がします。
すぐに地震情報を確認すると、かなり大きな地震であることが分かりました。
翌日の朝方には、お客様から地震発生後のお困りごとのお電話をいただきました。
そこで今回は、地震直後の部屋の不具合とその解消法・予防法についてご紹介いたします。

地震直後の室内不具合・解消法・予防法について

①シューズボックス・キッチン吊り戸棚・食器棚が開かない

地震による影響で、シューズボックス、キッチン戸棚等が開かなくなることがあります。
この場合は、扉に付いている耐震ロックが作動している可能性があります。

耐震ロックとは、地震による揺れを検知後、耐震ラッチが作動して自動でロックがかかり、
中身の物が飛び出さないようにするものです。
ロック機構が作動すると扉が開かなくなってしまいます。

耐震ロック解除方法

扉上部にロック機構を備えていることが多いため、上部を手で押し込むとロック解除が可能です。
手で押しても開かない場合は、少し強めに上部を手で叩くと開く場合があります。
手で叩いてもロック解除ができない場合は、扉の下にタオルを当て、
扉を持ち上げるようにして上部を押し込むと解除できる場合があります。
それでも解除ができない場合は、メーカーもしくは建具業者へ相談してみましょう。
耐震ロックを正しく機能させるには、倒れやすいものを入れない不安定な積み方をしないことが重要です。
扉は開けっ放しにせずにしっかりと閉めましょう。

 

②ガスコンロの火が点かない・お湯が出ない

震度5程度以上は、ガスのマイコンメーターが揺れを検知して安全装置が働き、
自動でガスが遮断される仕組みになっています。
ガスの使用ができなくなりますので、ガスコンロに火が点かなかったり、お湯が出なくなったりします。

ガス復旧方法

通常、玄関を出て玄関ドア横にパイプスペースの扉があります。
その扉の中にマイコンメーターがあります。
ガス遮断されている場合は、マイコンメーターの表示ランプが赤く点滅しています。
特にガス臭がしなければ、キャップを回して外し、復帰ボタンを奥までしっかり押してください。
約3分程度待ってマイコンメーターの赤いランプ点滅が消えておれば、ガス使用が可能です。
ガス臭がする場合は、復旧操作は行わずにガス会社へ連絡しましょう。
また、ガスコンロ付近でガス臭がしないか確認をしましょう。
ガス臭がする場合は、ガスの元栓の接続が外れている可能性があるので、元栓を閉めて換気を行ってください。
ガスコンロの使用はせずにガス会社へ連絡しましょう。
ガス復旧操作の詳細についてはこちらのブログもご参考ください。

 

③洗濯水栓の給水ホースの外れ

洗濯水栓を常時開けっ放しにしておくと、地震によって給水ホースが外れてしまい、
水漏れが発生する可能性があります。
また、接続部のパッキンが劣化して破損に繋がったり、水栓が閉まりにくくなったりします。
水圧によって水栓本体に不具合が生じる可能性もあります。

家を留守にしている時に地震が起きて帰宅すると水浸しになっていることもあるかもしれません・・・
また、階下への漏水事故に繋がることもあるため、洗濯機を使用しない時は水栓を閉めておきましょう。

水栓を閉めてもご不安な方は、緊急止水弁付きの水栓設置をご検討ください。
緊急止水弁付きの水栓は、給水ホースが外れてしまった場合に自動で止水される商品です。
万が一、給水ホースが外れても給水がストップされるので安心かと思います。

洗濯水栓を開けっ放しにして水漏れが起きた場合

まずは洗濯水栓を閉めたのち漏電の危険性があるため洗濯機のコンセントを抜きましょう。
その後に漏れ出た水を拭き取りましょう。
洗濯水栓が破損している場合は、水道業者などに修理を依頼しましょう。

 

④トイレタンク内の水が溢れてくる

地震によりトイレタンク内の部品が破損し、タンク内の給水が止まらずに水が溢れてくることがあります。
タンク内の水量を調整する働きの浮き球ボールタップなどが破損した場合、
一定水位を維持する役割のオーバーフロー管から余分な水が排水される仕組みになっております。
ただ、オーバーフロー管が破損してしまうと、一定水位を超える余分な水が排出されず、
トイレタンクから水漏れをしてしまいます。
そのまま放置をしてしまうと階下漏水に発展する場合があるので、応急的に止水栓の閉栓が必要になります。
詳しいトイレの止水方法はこちらのブログからご確認いただけます。
止水ができた後は水道業者などに修理を依頼しましょう。

 

⑤断水復旧後の水道の水が濁っている

白っぽい水が出た場合

断水復旧後に白っぽい濁り水が出てきた場合は、水道水の中に空気(エア)が混ざって気泡となっていたり、
水道管の水圧が変化していることが原因です。
空気が原因のため、特に健康に影響はございません。
しばらくすると透明な水に変わりますので、ご安心ください。

赤い水が出た場合

断水復旧後に赤く濁ったような水が出てきた場合は、鉄サビが原因だと考えられます。
断水時には配管内に水がなくなるため、配管内に空気が満たされます。
復旧後に水を流すと水圧の変化で水道管内の鉄サビが水道水と一緒に出てくることがあります。
水をしばらく出し続けておくと、透明な水に戻ることがほとんどです。
ただ、しばらく水を流し続けても透明な水が出ない場合は、水道局や水道修理業者に連絡しましょう。

 

いかがでしたでしょうか?
実際にお電話いただいたことを参考にご紹介いたしました。
地震によりベランダに置いていた物が倒れて隔壁板が破損したというお電話もよくいただきます。
ベランダには避難はしごが設置されている場合があり、
いざというときに使用できないことがないようにベランダにはできるだけ物を置かないようにしましょう。

その他にも外壁の剥離ひび割れ(クラック)を見つけた場合は、
二次被害に発展する場合があるため、お早めにマンション管理会社へご連絡ください。

おうちでできる防災についてのブログはこちらからご確認いただけます。
是非、ご参考にしていただければと思います。

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笹木 連

あなぶきコールセンター 笹木 連(ささき れん)

2021年にあなぶきハウジングサービスへ入社。
愛媛県で賃貸仲介業務を1年経験し、2022年にあなぶきコールセンターへ配属。
現在はお客様から寄せられるお困りごとやトラブル相談の受電業務をしています。
コールセンターにお電話いただく内容を元に皆様に役立つ情報発信ができるように頑張ります。

保有資格:宅地建物取引士
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