引越しや片付けが行いやすい季節になり、リフォームを行う方も多くいるかと思います。しかし、大掛かりなリフォームは体力・精神共にストレスを感じるもの。いままで触ってこなかった場所の片付けは考えるだけでも嫌なものです。
お部屋の中の片付けだけでもうんざりするのに、いざリフォーム工事が始まったら、ホコリ・音・人の出入りなど、さらなるストレスがかかることになります。そこで今回は、住みながらリフォームをする際の注意点をご紹介します。
・水廻りリフォームの注意点
毎日の生活に欠かせないのが、キッチンやお風呂。
「キッチンが使えないと、食事はどうしたらいいの?」
「お風呂に入れない期間はどのくらい?」
「トイレは1日使えなくなるの?」
といった、水廻りの交換リフォームに関しては、様々な不安がよぎると思います。
●お風呂の交換リフォームの場合
基本的に、お風呂(=ユニットバス)の交換リフォームは、2日~3日で完了します。
1日目は各所養生と既存のお風呂解体、2日目が新規のお風呂の組立設置、お風呂のサイズや現場状況によっては3日目も組立設置が続きます。
例えば組立設置が夕方に完了しても、お風呂の各隅に施すコーキングが乾ききらないためその日の夜は養生期間として、お風呂には入れません。
そのため、お風呂に入れるようになるのは、 「組立設置が完了した次の日の朝」ということになります。
通して最大3.5日くらいはお風呂に入れないことになりますので、近くの入浴施設や銭湯を調べておくことも必要となります。
●キッチンの交換リフォームの場合
システムキッチンの交換リフォームは、1日~2日で完了します。
1日目は各所養生と既存のキッチン解体、2日目が新規のキッチン組立設置となります。よっぽどのことがない限り、キッチンは2日で工事完了するのが通常です。
キッチンが使えないということは、LDKで湯水が出せないこともありますが、コンロが使用できないため、お湯が湧かせない不便さもあります。
位置が変わることがなければ、最大でも2日でキッチン交換工事は完了します。食事をどうするかはもちろんですが、念のためにカセットコンロ等、簡単な調理ができる・お湯が沸かせる準備は最低限必要です。
●トイレの交換リフォームの場合
トイレの交換リフォームは、1日もしくは早くて半日で完了します。
ただ、既存のトイレと新規のトイレの大きさや形が違う場合は、床のクッションフロアに既存のトイレ設置跡が残ってしまうことが多いため、クッションフロアの張り替えを併せて行うことをおススメします。その場合は、確実に朝から夕方くらいまで丸1日の工事となります。
マンションの共用部に共用のトイレがあればよいですが、ない場合は、近隣のトイレを利用できる施設を調べておく必要があります。
間取り変更リフォーム工事中の様子
・間取り変更や大掛かりなリフォームの注意点
部分的な張り替えや交換工事ではなく、間取り変更やスケルトンリフォームの際に、在宅で行うというのは、基本的におススメしません。
例えば、ひとつの居室に最低限生活ができるように設えて移動すれば、不便でも生活はできるかもしれませんが、かなりのストレスがかかります。
それは、どんなに工事が絡まない部屋に移動したとしても、すぐ隣で工事を行っていることによる、音・ホコリ・振動・汚れは移動した部屋にいてもかなりの影響があります。
しかも、在宅でリフォームする場合は、工事業者側も気を使うため、荷物の搬入出やいっぺんに工事ができないことによる余計な人員が増え、工事金額も上がります。ですので、在宅のメリットは少ないと言えるので、仮住まいをご検討されることをおススメします。
ご実家が近くにある場合が一番理想的ですが、遠い場合は通勤やお子様の通学を考えると得策とは言えません。リフォームする住まいの近くのウィークリー及びマンスリーマンションをご利用するのがベストだと思います。家具付きのマンションもあるので、家財や家具をすべて保管しても安心です。
私たちにご相談いただければ、グループが運営する民泊のお部屋やマンスリーマンションのご紹介もできるのでいつでもご連絡ください。
大規模なリフォームの際は、リフォーム工事の見積もりとは他に、引越し・家財の仮保管・仮住まいの見積もりも併せて業者に相談するのがストレスなくスムーズにリフォームができるコツです。
・その他の注意点
工事中は、工事で使う部材や工具がお部屋の中に置かれます。金属でできた鋭利な物、電源を入れれば簡単に動いてしまう電動のこぎり等、大人も注意しないと危ないものがたくさん存在します。
小さなお子様やペットがいるご家族は特に注意が必要です。お部屋の色んな箇所を工事で解体すると、普段は見えない箇所が剥き出しになります。ですので、好奇心旺盛なお子様やワンちゃん等はその場所を見たがります。
目の届かない時に近づいて、誤って怪我をしてしまう・・・といったことも充分に起こりえます。在宅でのリフォームでは、そんな危険がないように、簡易的なバリケードを設置するといった近づけない工夫が必要です。
あわせて解体時はかなり大きな音が発生したり、知らない人がたくさん出入りするといった普段とは違う環境に、お子様やペットがストレスを感じてしまうこともあります。その期間中だけでも、誰かに預かってもらう等の準備も必要です。
また、鍵の管理も大切です。
日中お仕事でいない中でも工事を進める場合は、業者や職人にお部屋を預けることになりますので、鍵を渡すことになります。
その際は、 “キーボックス”というダイヤル式のいわゆる「鍵の金庫」で管理をします。マンションのエントランス付近や、オートロックでない場合は、玄関横のパイプシャフト(水道メーターがある場所)内の配管等に設置し、取り決めたダイヤルの番号を知っている関係者のみが開けられるようにします。
リフォーム工事を契約した業者とはいえ、
「知らない人間がお部屋を出入りしていたのは不安・・・」
ということであれば、工事が終わった後に玄関の鍵を交換しましょう。ですが、オートロックの場合は、鍵の作成に1ヶ月程度かかりますので、リフォーム工事完了のタイミングを見計らって事前に作成依頼をしておくのがスムーズです。
・まとめ
短期間でも、生活環境を変えたくないからなるべく在宅でリフォームしたい、という声は多いですが、工事期間中は想像しているよりも多くの危険やストレスが起こりえます。在宅リフォームをご希望の場合は、リフォーム工事の規模や期間を考慮して、本当に在宅していても難なく生活ができるのか?をリフォーム業者とよくご相談ください。
木須 拓己
分譲マンション管理会社で専有部(お部屋内)の様々なサービス開発・企画の立案、リフォーム&リノベーション・室内クリーニング、インテリア商品販売等、お客様の快適な生活をサポートする部署の担当。分譲マンションの管理会社を15年務めた実体験及び情報をわかりやすく伝えるために日々仕事に励んでいます。仕事での心情:ニーズを形にする
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