和室って必要?~畳のメリットとデメリット~

こんにちは!
あなぶきハウジングサービスの中山です。
だんだんと強まる日差しに夏の訪れを感じる季節となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
窓を開けておけば涼しい風が入るためまだまだ過ごしやすい季節ですが屋外では真夏のような日差しに私は日傘が手放せなくなりました。
皆さんも熱中症には気を付けてお過ごしください。

さて今回のテーマは「和室」です。
この季節、窓を開けて畳で寝ころぶと涼しい風についうとうとしてしまいますが、賃貸の仕事をしていると貸主・借主双方から和室の必要性について質問を受けることがあります。
確かに近年では和室のない戸建やマンションの間取りも多くなってきました。
今回はそんな和室のメリットとデメリットについてご説明させて頂きます。

 

和室の今昔

和室は畳を床面に敷いた日本の伝統的な部屋のことを言います。
昔ながらの和室では部屋を襖や障子で区切り、畳よりの床が少し高くなっている床の間や違い棚、採光のための欄間などが設置されていましたが、現在では従来の和室から最低限のもののみ残したスタイリッシュなタイプのものや現代的で洋風なものを組み込んだいわゆる和モダンのようなタイプが主流になっています。
和室の数も昔ながらの家屋では数室を用途に合わせて襖を開け閉めすることで部屋の広さを自在に組み替えることができましたが現在では必要に応じて1室構えるという物件が主流になっており、和室を作らないという選択肢を選ぶ方もいます。
なお、部屋の広さをさす「畳」や「帖」はその部屋が畳何枚分の広さなのかを表しています。
昔は和室が主流だったために部屋の広さを表す単位として「畳」が、洋室も増えてきたことによって「帖」が使われるようになりました。
詳細は過去に記事がございますので興味のある方はぜひご一読ください。
1帖の広さは何㎡!?スッキリと理解できるお部屋や不動産の面積・広さ(㎡、坪、帖)

 

和室のメリット

上記で和室が数部屋ある場合、広さを簡単に変えることができると説明しましたが、和室のメリットのひとつが「汎用性」です。
畳はフローリングと違いやわらかい素材のため、座布団と机を置くことで応接室に、布団を引けば寝室にと必要に応じて用途を変えることができます
来客用として1室あれば親戚や友人が宿泊することになってもすぐに対応でき、実際に来客用として和室のある間取りを選ばれる方も多くいらっしゃいます。
小さな子どものいる家庭であれば、リビングに面する形で和室があると子どもの昼寝場所や遊び場としても最適です。子どもを見守りながら家事をすることができ、なおかつ畳はやわらかく吸音性もあるため安心して遊ばせることができるからです。
海外に比べて土地が狭い日本では1部屋で様々な使い方ができるという点は今も昔も変わらず重宝される理由のひとつといえるでしょう。
また、畳は「調温性」に優れており、高温多湿な日本の環境に適しているという点もメリットとして挙げられます。
畳はとても吸水性に優れた素材で、畳1枚で約500CCの湿気を吸収するといわれていますが湿度が高い時に吸湿してくれるだけでなはなく、湿度が低いときは逆に放湿する特徴ももっており、部屋の湿気や乾燥を和らげてくれる効果があります。
梅雨の時期は湿気を吸収し、乾燥する冬には水分を放出するため、快適に過ごすことができるのです。また、和室の壁によく採用されている漆喰や砂壁、珪藻土の塗料にも調湿効果や消臭効果があり、畳のいぐさは1本ずつ空気を含んでいるため、熱伝導の低い空気を通すことで床下からの冷気を遮断することができ、フローリングよりも高い断熱性をもっています。
これらのことから和室には日本で快適に過ごすための知恵がたくさん詰まっていることが分かりますね。

 

和室のデメリット

ではデメリットはどういうものがあるのでしょうか。
メリットでご説明した通り、畳はとても吸水性に優れた素材ですが、それゆえに湿気の多い時期にはカビが生えることがあります。
特に新品の畳の場合、吸湿率がとても高く、気が付くと畳の表面にカビがうっすら生えているということも少なくありません。
畳の目や敷居はホコリや汚れが入りやすく掃除を怠ると、カビだけでなくダニも発生してしまため、定期的な掃除は欠かせません。
また、設置できる家具が限られる点もデメリットとして挙げられます。
畳はやわらかい素材のため、ベッドやタンス等の重い家具を直に置くと畳がへこんでしまったり、家具を引きずると畳に傷がついてしまったりするため家具を置く場所を工夫する必要があります。
それに加えて大きな家具を置く家具と畳の間に湿気が溜まることもあり、畳だけでなく家具にもカビが生えてしまうことがあります。
他にも畳はフローリングに比べて劣化が早く、日焼けや摩擦の影響を受けやすいこともあり、定期的に張替える必要があります。
そういったコスト面もデメリットといえるでしょう。

 

まとめ

いかがでしょうか。
今回は和室のメリットとデメリットについてご説明させて頂きました。
維持に手間やコストがかかってしまうというデメリットはありますが、和室にはフローリングの洋室にはない魅力もたくさんあります。
過去の記事では畳のメンテナンス方法もご紹介していますのでお部屋を探される方や購入される方はぜひ和室も検討されてはいかがでしょうか。
マンションの和室|畳のメンテナンス(お手入れ)方法と交換時期について

 

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中山知聡

中山 知聡(なかやま ちさと)
香川県出身。2013年に入社し、高知県にて賃貸物件の仲介業務を3年経験。
香川県へ異動後は引き続き仲介業務を経て、現在は管理業務に携わっています。
ご入居者様の快適な賃貸ライフをサポートできるようなお役立ち情報を配信していきたいと思っておりますので宜しくお願い致します。

保有資格:宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士
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