あなぶき実重(さねしげ)建設の葛西です。「初めてお部屋をリフォームする」という方のお役に立てればと筆を走らせております。
前回まで壁紙のリフォームや窓のリフォームなどについてお話してまいりましたので、窓まわりシリーズの最後を飾るカーテン等についてお話していきたいと思います。
カーテンの種類と効果
お部屋のインテリアの大きな要素をしめるカーテンですが、最近のカーテンは非常に高性能で既製品でも遮熱効果や断熱効果が高く、窓からの冷気をさえぎり、エアコンの効きが良くなって電気代の節約にもなりますし、レースカーテンもミラー仕様のものもあり、外から見えにくくなっています。またひとくちにカーテンと言っても代表的なものだけでも通常のカーテンに加え、ロールスクリーンやシェードなど様々な形態がありますので、本気で選びだすと悩んでしまいますよね。
そんなインテリアにこだわりだした方々のためにカーテンの選び方をお伝えしていきたいと思います。
カーテンの寸法の計り方
こだわりのカーテンをオーダーしていくにあたり、まずはカーテンショップなどで様々な展示見本やカタログなどを見て選んでいくと思いますが、カーテンのサイズがわからなければショップの店員さんも大体の金額もわかりませんので、カーテンショップなどに依頼をする際の寸法の図り方をお伝えします。
まずカーテンレールがあることが前提にはなりますが、
幅:カーテンレールの端から端を計る
高さ:ランナーから床までを計る
※ランナーとはカーテンレールにいっぱいついているカーテンのフックを吊るす輪っかのことです。
これで御見積を出してもらうための採寸としては充分ですので、最低限これだけは図っていきましょう。ちなみに自分で採寸した寸法でカーテンを作るとけっこう失敗しますので、先程の寸法はあくまで金額を知るための寸法で、実際の製作にあたってはちゃんとプロに計ってもらうことをオススメいたします。
しかしながら、多少であれば最近のカーテンのフックにはアジャスター機能がついて、高さの調整が可能ですからご安心下さい。
あと腰高窓(床までではない、腰の高さぐらいまでの窓)の場合、幅は先ほどと同じ図り方で大丈夫ですが、高さは、窓枠の一番下の部分までを計って下さい。あとはプロがその長さに10cm~15cmプラスして金額をはじきますので、「ランナーから窓枠の下のとこまでを計りました」とお伝えいただければOKかと思います。
あと、もしネット等でカーテンを購入する際にお気をつけいただきたいのですが、レースカーテンはドレープカーテン(通常レースより部屋側につける分厚いカーテンのことをドレープカーテンといいます)より2cm程度短く発注してください。
そのほうがドレープ越しにレースの裾が見えず、仕上がりがきれいになりますので、覚えておいて下さい。
それではここからは様々な種類のカーテンなどをご紹介していきますので、ご自身の好みに合うものを探してみて下さい。
ドレープカーテン&レースカーテン
まずは基本中の基本であるドレープカーテンをご紹介します。
おそらくほとんどの家がこのドレープカーテンをご利用だと思いますが、重厚感や高級感を演出しやすいという意味でも一番人気だと思います。
本当に種類が豊富ですし、柄物も多いので色や柄にこだわる方はやはりこのドレープカーテンがベストチョイスかもしれません。
選ぶ際のポイントですが、まずは色・柄ですが、これは好みがあるのでなんとも言えませんが、アドバイスが出来るとすれば、暖色系でまとめるか、黒や茶色、アイボリーなどの落ち着いた色でまとめるのが基本というか、無難なコーディネートにはなります。
もし小窓などでアクセントをつけるのであれば、同じ系統色の濃淡でアクセントをつけるのがおしゃれカーテンコーディネートの初級編かと思います。
例えば、ベージュのカーテンが基本で小窓のみ茶系やオレンジ系などといった具合です。この小窓というのもポイントで、一番大きな窓をアクセントにするというのはダサくなる危険が非常に高いので、大きな窓ほど淡い色で、小さな窓は濃い色だとコーディネート初心者でもまとまりのある素敵なお部屋ができあがると思います。
あとドレープカーテンを製作する際にはヒダの数を選ぶことができます。一般的にはオーダーカーテンのヒダは2倍で製作することが多いのですが、2倍ヒダというのはレールの長さが例えば2mだとすると、4mほどの生地を使いカーテンを製作しますので、ヒダの存在感が増し、ボリューム感のあるリッチな印象になります。
既製品とかだとお値段を抑える目的もあり、ヒダがオーダーカーテンはヒダ2倍に対して、1.5倍程度で作られていることが多く、そのあたりにも既製品カーテンとオーダーカーテンの違いがあります。
ただ、柄が強いドレープカーテンなんかは、その柄を活かすためにあえて1.5倍ヒダで作ったりもしますので、ここがこだわりポイントになってきます。
是非、ドレープカーテンを御検討の際はヒダにこだわってみて下さい!
ロールスクリーン
次にロールスクリーンをご紹介します。事務所や店舗などではよく使われますが、最近は一般の家庭でもよく見かけるようになりました。
使用されている布の量がドレープカーテンと比較し少なめなので価格もドレープカーテンより安く仕上がる場合もあります。
ロールスクリーンをマンションなどの住宅で検討する場合は、「細長い窓」なんかが最適なポイントです。バルコニー側の窓をドレープカーテンで仕立てて、細長い窓だけロールスクリーンをアクセントで採用すれば、これはもうおしゃれ上級者への第一歩ではないでしょうか。
また調光式のロールスクリーンもありますので、外部の視線は気になるけどブラインドはちょっと硬すぎるかなという方は、調光式ロールスクリーンを御検討下さい。
当然、遮光や遮熱の効果が高い生地も多数ありますので、ご安心下さい。
シェード
ロールスクリーンと形状はよく似ていますが、「たくしあげるように開けていく」仕上げ方をシェードと呼びます。
当然お値段はロールスクリーンより高くはなってきますが、より住宅らしさを演出するのであれば、布の柔らかさを表現しやすいシェードのほうが適しているかと思います。
閉じきった時もオシャレですので、御予算に余裕があればシェードを選択してみても良いのではないでしょうか。
箇所としてはロールスクリーンと同じく、細長めの窓がベストだと思います。
ブラインド
次にブラインドです。ブラインドはなんといっても、日差しを調整し、上手に演出できることが一番の強みだと思います。「外部からの視線をシャットアウトしつつ、日差しだけをうまく取り入れる」 これはドレープカーテンではどうしても難しいことですので、近隣からの視線が気になる場合なんかはブラインドがオススメです。
素材も、アルミ製のものもあれば、布製・木製もありますので柔らかい雰囲気の住宅にもぴったりです。ロールやシェードと比べると、比較的大きな窓に設置しても違和感は少ないので、バルコニー側の窓をこだわりたい場合はブラインドもいいかもしれませんね。
ちなみに少し流行は過ぎていますが、ブルックリンスタイルのような男性的なハードな空間を演出する場合にもアルミ製のブラインドは合っていると思います。
そういったこだわりのコーディネートの最終要素としても便利ですので、是非ご活用下さい。
おすすめ!バーチカルブラインド
最後に、あまり認知度は高くありませんが、バーチカルブラインドという名前からしてオシャレなブラインドをご紹介します。
一言でバーチカルブラインドを表現しますと、横に開く縦型のブラインドです。
たとえお部屋のインテリアのセンスが少々足りなくても、バーチカルブラインドにさえすればハイセンスに見えるほどの圧倒的存在感です。
左右に開く為、バルコニーの窓に設置しても出入りの邪魔にもなりませんし、カーテンと同じく窓全面の目隠しにはなるのに、少し羽根の角度を調整すれば日も差し込みます。
また横型と違いホコリなども溜まりにくく、いいことづくめに思えます。
唯一、私がデメリットをあげるとすればお値段が他の仕上げに比べると高いことですね。
でもそれだけのデザイン性と機能性がありますので、とことんこだわりたい方はバーチカルブラインドを是非ご検討下さい。
シェードとバーチカルブラインドの開閉イメージがわきづらいと思いますので、こちらの動画もご覧ください!
まとめ
いかがでしょうか。一口にカーテンと言っても、本当に多くの種類があり、悩みますよね。
無難にいくならドレープカーテン&レースカーテンで決まりですし、柔らかな印象を好むならばシェードもありです!
ただもし、今回はこだわり抜くという決意をお持ちでしたら、一度バーチカルブラインドなども是非、御検討いただき後悔のない選択をしていただければと思います。
葛西健太郎
葛西 健太郎(かっさい けんたろうう)
香川県の建築系の専門学校を卒業し、その後、あなぶきグループにて新築マンション購入者様に向けてカーテン・照明などのインテリア商品の販売を経て、現在は主にマンションの室内リノベーション工事を担当しています。
インテリア販売で培った知識と経験で、リノベーション工事の際にも家具等のインテリア商品との調和までしっかりとご提案致します。
学生時代はずっとテニスに明け暮れていました。現在の趣味は各都道府県のご当地麺類を食べることです。(福岡はラーメンだけじゃなくうどんもおススメです!)
保有資格
宅地建物取引士 管理業務主任者 福祉住環境コーディネーター3級 第2種衛生管理者
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