こんにちは。あなぶきセザールサポートの松井です。
今回も、マンション建替えについて、実際の検討プラン事例をご紹介します。
目次
- 物件概要
- 検討の経緯
- 建替え検討結果① ビフォー・アフター
- 建替え検討結果② 事業計画
- 問題点と課題
- まとめ
物件概要
◆所在地 東京都世田谷区
◆路 線 東急電鉄田園都市線
◆築年数 40年超
◆総戸数 24戸
◆構造規模 鉄筋コンクリート造 7階建
◆専有面積 平均51㎡
検討の経緯
マンションの耐震改修工事を計画している中で、将来の選択肢としてマンション建替えについて検討したいとの声が一部区分所有者からあがり、あなぶきグループにご相談をいただきました。
建替え検討結果① ビフォー・アフター
建替えプランを作成した結果、次のようなマンションに建て替わることが分かりました。
(尚、住戸数や住戸平均面積については、プランによって変動しますので、下記は1つのプランです)
※数字は一部、修正しています
建替え検討結果② 事業計画
問題点や課題
今回の事例では、戸数の増加はありませんでしたが、全体の専有床面積が増えたことから、1住戸を広く設定することができました。エリアも世田谷区の東急電鉄田園都市線の駅から徒歩圏内という人気・高級エリアということから、保留床の単価が高く設定できましたので、還元率が50%を超えました。
ポイントとして、①マンション建替えにより今と同じ広さを取得するのに1500万円程度が必要になることと、②現状のマンションを耐震改修工事により維持していくことに1戸あたり300万円の費用が必要となること、を比較検討してどちらの方向で進めるかということです。この点については、所有者個々の状況によって意見は180度変わってきますので、説明会や意見交換の場を重ねて、慎重に検討を進めていくことが求められます。
まとめ
今回の事例では、建替え推進派と現状マンション維持派がいる中で、管理組合としての総意を決める難しさを感じました。
竣工当初から居住してマンションに強い愛着のある高齢者もいれば、比較的最近になって中古で購入した若い年代の所有者もいて、意見が真っ二つに分かれるケースもあります。そのような際に、建替えと維持修繕の2案について、どちらが所有者にとってよりメリットがある選択なのかを、将来の予測や具体的な数字や用いて論理的に説明していくことが求められるでしょう。
マンション建替えの詳細は、あなぶきグループのマンション建替え専用HPサイトをご覧ください。
松井 久弥
2000年あなぶきハウジングサービス入社。
全国10都道府県において、管理担当・リプレイス営業・新規拠点立上げ・部門責任者に従事。特にマンション管理会社のM&Aにおいては、案件化からデューデリ・譲渡契約・お客様対応全般・統合後プロセス(PMI)までを実践。
マンション管理士、M&Aシニアエキスパート。
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