必見!管理規約変更時に併せて検討したい条項-2

飯野琢磨

こんにちは。飯野です。1月26日に投稿した「管理組合員必見~分譲マンションの民泊事情~」で住宅宿泊事業(民泊)についての標準管理規約改正内容を紹介しました。

この改正内容は「専有部分を住宅宿泊事業法第3条第1項の届出を行って営む同法第2条第3項の住宅宿泊事業に使用してはならない。」とありますので、いわゆる民泊についての制限は規約上できていることになります。住宅宿泊事業(民泊)は管理組合にとって良い点・悪い点双方あるもののマンション居住者には大きな影響を与えますが、実は住宅宿泊事業(民泊)以外にも居住者へ影響を与えるため管理組合で制限を掛けているものがあるので本日紹介したいと思います。

 

目次

  • マンスリー・ウィークリーマンションについて
  • シェアハウスについて
  • まとめ

 

 

マンスリー・ウィークリーマンションについて

マンスリーマンションやウィークリーマンションという言葉はよく耳にされている方も多いと思いますが、普通の賃貸契約をするマンションとどう違うのか、そしてこれが居住者にどのような影響を与える恐れがあるのか紹介したいと思います。

マンスリーは主に1ヶ月単位、ウィークリーは主に1週間単位の賃貸契約となりますが、契約期間についての明確な定義はないため1日単位で借りることができる場合もあります。予め家具、家電等生活用品が揃えられているケースが多く部屋の鍵を受け取り次第すぐに入居することができます。一般的な賃貸住宅は、主に2年契約で敷金や礼金、仲介手数料などのほか、保証人を必要とする場合も多く、地域によっては契約を更新する際に更新料も必要になってきます。これと異なりマンスリー・ウィークリーマンションは短期の契約が前提となるため、敷金・礼金は無く保証人も不要となるケースが多いです。マンスリー・ウィークリーマンションができた当初は長期出張のビジネスマンや家の建て替えに伴う仮住まいとして使われてきたようですが、現在ではより身近な存在となっており、旅行目的でも借りることが可能です。住宅宿泊事業(民泊)と比べてみてもあまり違いはありませんよね?理事会決議で民泊を禁止しているとあるマンションではスーツケースを持った外国人が特定の部屋に出入りしているとのことで民泊をされているのでは?と近隣居住者が心配になり、所有者へ確認したところ、ウィークリーマンションとして利用していたそうです。民泊を禁止したいマンションでは同様にマンスリー・ウィークリーマンションについても検討が必要かと思います。

 

シェアハウスについて

自分のお部屋とは別に、共同利用できる共有スペースを持った賃貸住宅のことで、共同住宅ならではの「共有」と「交流」が楽しめるとのことで、外国人、日本人を問わず認知されています。基本的にある程度の人数で居住するため、ファミリータイプの分譲マンションで1室を業者が借り入れてシェアハウスとして利用している例があります。

それぞれ入居者はシェアハウスの業者と契約期間を決めて契約していますが、短期間の契約者も多く、近隣の居住者からすると不特定多数の人がマンション1室に出入りしている事になり敬遠されることが多いです。またこのシェアハウスですが、居住者同士が「交流」できることが入居者にとってのメリットであるため、騒音問題が頻繁に発生しやすい状況です。

 

まとめ

マンスリーマンション・ウィークリーマンションそしてシェアハウスはニーズがあるからこそ成り立っているため、マンション内での利用も投資家の目線では魅力的なところが多い一方で、住宅宿泊事業(民泊)と同様に同じマンションに住む居住者への負担も発生する事があります。

メリットデメリットを比較し、管理組合にとって最良の選択ができるよう入念に話し合いをお願いします。

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飯野琢磨

あなぶきハウジングサービス 飯野 琢磨(いいの たくま)
前職では大工や建築積算を経験。入社後、マンション修繕工事のコンサル業務、分譲マンションのリプレイス営業、分譲マンションのフロントを経験。
マンション管理のことについてはもちろんのこと、リフォームやリプレイスなどさまざまな視点から幅広い情報を提供します。
所有資格:一級建築士・マンション管理士・管理業務主任者・宅地建物取引士
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