こんにちは、あなぶきクリーンサービスの福山です。
火災感知器や火災受信機など様々な消防設備がありますが、リニューアルの時期がある事はご存じでしょうか?
今回は消防設備のリニューアル時期の目安についてお話します。
どうしてリニューアルが必要なの?
消防設備は火災発生時に人命や財産を守るために必ず正常に作動しなければなりません。
消防設備には電子部品などが使用されており、経年劣化により正常に作動しなくなる恐れがあります。
古い火災受信機などは生産中止になっており部品の調達が出来ない為に不具合が発生してもすぐに対応出来なくなる恐れもあります。
電子機器などは消防点検時には問題が無くてもしばらくしたら突然不具合が発生する事もあります。
消防設備を適切に維持する為にも機器の適切な交換が必要になります。
マンションに設置してある設備のリニューアル期限のお話をさせて頂きますが、必ずこの時期にリニューアルを実施する必要はありません。
目安として長期修繕計画などに入れて頂くと計画的なリニューアルが可能になると思います。
消火設備
加圧式・蓄圧式消火器
中身の粉末消火薬剤が8~10年で取替の推奨時期となります。
製造から10年経過すると容器の水圧点検が必要になりますので、そのタイミングで新品に取り替えるのが一般的です。
最近の消火器などは「設計標準使用期限 〇〇〇〇年まで」と製造から10年で期限がきれますよと記載されている場合もあります。
消防点検時に著しい腐食や蓄圧式消火器の圧力ゲージが低下している場合は期限が来る前に取替をする場合もあります。
移動粉末消火設備
16~20年が取替の推奨時期となります。
室外に設置する為、長年の雨風により格納箱が腐食する事が多いです。
加圧用ガス容器
18~20年が取替の推奨時期となります。
設置から30年までに容器弁の性能試験を実施する必要がありますのでそのタイミングで新品に取り替える事が多いです。
不活性ガス・ハロゲン化物貯蔵容器及び容器弁
18~20年が取替の推奨時期となります。
二酸化炭素貯蔵容器は設置から25年、二酸化炭素貯蔵容器以外は設置から30年までに容器弁の性能試験が必要になりますのでそのタイミングで新品に取り替える事が多いです。
ポンプ
18~20年が取替の推奨時期となります。
基本的に点検時にしか運転しないので目立った劣化は少ない印象があります。
新品するよりはオーバーホールなどの清掃や改修を実施する方が多いです。
自動火災報知設備
火災受信機・非常警報設備
15~20年が取替の推奨時期となります。
メーカーが生産中止しておおよそ10年間程度は補修用部品を保有してくれるのですが、その期限も過ぎると受信機に不良が出た場合は新品に取替となります。
故障してから新品に取替となると1週間以上は受信機が使用出来なくなる恐れがありますので生産中止となった場合は早めの取替をお勧めしています。
生産中止されているかの確認は各メーカーのホームページで確認が出来ます。
火災感知器
煙感知器が10年、熱感知器が15年で取替の推奨時期となります。
火災感知器は主に室内にありますので10年、15年程度で故障する事は少ないですが、不作動や誤作動が多くなるとリニューアルも考えた方が良いかと思います。
駐車場など屋外に設置してある感知器は結露などにより腐食の進行が速いので計画的な取替を推奨します。
火災発信機
20年が取替の推奨時期となります。
屋外に設置してある事が多いので配線の腐食などで不具合が発生する場合があります。
故障やリニューアルで取替をする際は防雨型の屋外用火災発信機への変更をお勧めしています。
火災ベル
こちらも20年が取替の推奨時期となります。
こちらも屋外に設置してある事が多く、20年過ぎると故障する事が多くなるイメージがあります。
非常バッテリー
受信機などに使用されているニッケルカドミウム蓄電池は5年が取替の推奨時期となります。
以上がマンションに設置されている消防設備の取替推奨時期になります。
基本的には故障が見つかったら取替というのが一般的だとは思います。
しかし、火災受信機などの取替は金額が大きいので長期修繕計画に予め組み込んで計画的にリニューアルが進められるようにする事をお勧めします。
まとめ
いかがでしたか?消防設備点検時に不良が無いかなどの確認はしっかりとしていますが、その時に問題が無くても故障は突然やってくる場合もあります。
事前に不良が発見出来るのが一番ですが、修繕計画などで取替の準備も進めて早め早めの取替が出来るように私共も漏れが無いように提案して参ります。
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