意外と知らない?マンションのコミュニティ形成の重要性

田口 みゆき

こんにちは。あなぶきセザールサポート田口です。現在、生魚が食べられないのですが、お寿司を食べたくてうずうずしている今日この頃です。
さて、昨今マンションのコミュニティ形成の重要性が見直されています。
とはいえ、マンションにお住まいの方の中には「マンションでコミュニティ形成なんてできるの?」「ご近所づきあいは正直面倒」という方もいらっしゃると思います。
その気持ち、とても良くわかります…。しかしながら、みなさん(過去の私含め)が想像している以上に、マンションのコミュニティ形成は、マンションの資産価値向上に直結します。今回の記事が、マンションのコミュニティ形成を前向きに検討いただく一助になれば幸いです。

 

目次

  • いま、マンションのコミュニティ形成が注目される理由
  • 熊本地震を経て、学んだこと・感じたこと
  • まとめ

 

いま、マンションのコミュニティ形成が注目される理由

マンションのコミュニティ形成が見直されている背景として、2011年の東日本大震災や2016年の熊本地震があります。熊本地震の際、当社のグループ会社「あなぶきハウジングサービス」では、70棟を超えるマンションを管理していました。
じつは、この熊本地震後の復旧対応で明暗を分けたのは、

マンション内のコミュニティが形成されているか否か

であったといっても過言ではありません。
後段より、実際に熊本地震を経て、学んだこと・感じたことをお伝えします。

 

熊本地震を経て、学んだこと・感じたこと

熊本地震では、マンションにも甚大な被害がありました。具体的には、玄関扉の枠がゆがみ、ドアが閉まらないといった事象や、建物躯体に補修が必要なひびが入るといった被害などが発生しました。実際の被害やそれぞれの対応についての詳細は、過去の記事(熊本地震からマンション防災を考える①「地震被害の状況」)をご参照ください。

熊本地震の経験から学んだこと

マンション毎に被害状況は異なりましたが、普段からコミュニティ形成のなされていたマンションでは、初期対応が迅速でした。対応を管理会社任せにせず、理事役員を中心に緊急対応本部を設置、一階にホワイトボードを設置し、避難情報や管理組合の対応などを即座に情報共有できるようにしたそうです。

情報共有が速やかに行われることで、マンションでの避難生活も、安心して過ごすことができたとのこと。
先行きが見えない中、個人で得られる情報には限りがあります。集団の力を利用して、少しでも安心できるような工夫がなされた、住民ならではの発想・行動だったと思います。

また、マンション全体の被害状況の把握に時間がかからなかったのも、スムーズな情報のやり取りができたからこそ、でした。
この情報力の強さが、後に保険の結果を覆す等大きな効果をもたらしたのです。

上記の例は、住民間のコミュニティ形成に加えて、理事役員の強いリーダーシップがもたらした相乗効果であると考えられます。
これらのことから学べることは、実際に住民自らが率先して活動すること、外部機関の動きを待つ受け身の姿勢ではないことが、緊急時に大いに役立つということです。そして、住民が積極的に活動できる土壌となるのが、マンションのコミュニティなのです。

コミュニティって、想像していたより重要かも?と思っていただけましたでしょうか。

熊本地震の経験から感じたこと

地震の経験を経て、管理会社として何ができるのかを見直すこととなりました。
当社は、グループ会社で実際に震災を経験していることから、震災時に必要な物品をそろえるようご提案したり、緊急連絡先の把握により一層力を入れるといった取り組みを行っています。そして一番は、コミュニティ形成に力を注ぐようになったと思います。

これは主観になりますが、以前はマンションのイベントなんて…といっていた居住者の方から、「他のマンションではどんなイベントをやっているのか」といった質問をいただく機会も増えたように感じます。

実際に震災が起きてしまった場合、残念ながら管理会社が復興の即戦力になることは非常に難しいと思われます。では今、何ができるのか?と社員それぞれが考えたとき、マンションのコミュニティ形成が重要であると再確認しました。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回はマンションのコミュニティ形成が注目される理由と、熊本地震での学びについて紹介させていただきました。

まとめると、

マンションのコミュニティ形成が注目されるのは、災害からの復興を迅速に進めるための土壌であるということ

熊本地震を経て、学んだことは、災害時は住民自ら行動する積極性が必要であること、また、それを可能にするマンションコミュニティの形成が必要であるということ

という内容です。

災害は、マンション居住者はもとより、管理会社や警備会社といった、普段緊急対応を担っている機関も、等しく被災者となりうるものです。
いざという時、いかに自分自身が復旧のために動くことできるのか。こういった姿勢が今、見直されています。
次回は、コミュニティ形成のメリット・デメリット、実際どのようにマンション内の交流を図っていくのか、事例を紹介致します。

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田口 みゆき

あなぶきハウジングサービス 人事部:田口 みゆき(たぐち みゆき)
新卒で入社し、約2年半、分譲マンション管理営業(フロント)として、年間12~15棟のマンションを担当、奮闘してきました。2度の産休・育休を経て、現在は人事部にて東日本の新卒・中途採用を担当しています。
現場での働き方や、仕事の面白さ・難しさなどなど、皆さんにわかりやすくお伝えしていきます。
趣味は読書・漫画・歌うこと! 自宅では子供たちと一緒に『YOASOBI』さんの曲を熱唱する日々です(*^^*)
保有資格:管理業務主任者、宅地建物取引士
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