給水管の延命|オゾン水洗浄工法、電気防食工法について

飯野琢磨

おはようございます。

あなぶきセザールサポート飯野です。

梅雨入りしたにもかかわらず、雨量が少なく水不足が心配ですね。

関東エリアでは取水制限をしている地域もでてきています。

さらに今後も貯水率を大幅に改善できるほどの雨量がないそうです。

お風呂の水を庭の水撒きに転用するなど、日々のこまめな節水を心がけ、水不足の緩和に少しでも貢献しましょう。

さて、本日は引続き給水管の延命方法についてご紹介します。

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目次

  • 給水管の延命工法その3~オゾン水洗浄工法~
  • 給水管の延命工法その4~電気防食工法~
  • まとめ

 

・給水管の延命工法その3~オゾン水洗浄工法~

オゾン水洗浄工法とは名前のとおり、オゾンを水に溶解させて作るオゾン水を水道管の中に流して、管の内面に付着した有機物の塊や水溶性の赤錆を分解し、剥離・排出させる給水・給湯管の洗浄工法です。断水時間も短時間で、オゾン水が隅々まで滅菌し安全でおいしい水が供給されます。

5年に1度実施することにより、きれいな給水管を永く使用し続けることができます。

なお、オゾン水は薬品ではなく、短時間で酸素になり配管内に残りませんので、洗浄作業終了後すぐに飲料水として利用できます。私自身もこの作業に立ち会った経験がありますが、普段飲み水としても使用している給水管からヘドロのような汚れが大量に排出されているのを目の当たりにした時は言葉にできない程の驚きでした。

 

・給水管の延命工法その4~電気防食工法~

つづいて、電気防食工法についてご説明します。金属は、電子を失う(放出する)ことにより腐食します。この原理から、腐食面に微弱電流を流すことによって錆を止めるのが、この工法の特徴です。給水管内へ線状の電極を挿入、防食電気を流して赤錆の進行を抑制し、黒錆化させます。飲み水として使用する給水管へ電極栓を入れますが、この線は食品衛生法・食品添加物等の規格基準適合品のため、味や健康面での影響はありません。

工事実施後3カ月程度経過してから効果が表れます。他の工法と比較して効果がでるまで時間がかかるため、先ほどご紹介したオゾン水洗浄を実施して、給水管内をきれいにしてから、この工法を取り入れる管理組合もあります。

この工法を採用した場合、定期的な保守が必要なため、毎年予算で保守料を計上する必要が生じます。また、常に電気を流し続けるため、わずかですが電気料の負担が必要です。

 

まとめ

給水管の延命について、代表的な物を2回に分けてご紹介いたしましたが、選択肢が多いとどの工法がいいのか分からなくなってしまうかと思います。さらにインターネットで検索すると、まだ紹介出来ていない多くの延命工法が存在します。その他の延命工法の紹介や延命工法を選ぶポイント等まだ紹介しきれていないことがたくさんあるので、次回以降にまとめてご紹介したいと思います。

 

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飯野琢磨

あなぶきハウジングサービス 飯野 琢磨(いいの たくま)
前職では大工や建築積算を経験。入社後、マンション修繕工事のコンサル業務、分譲マンションのリプレイス営業、分譲マンションのフロントを経験。
マンション管理のことについてはもちろんのこと、リフォームやリプレイスなどさまざまな視点から幅広い情報を提供します。
所有資格:一級建築士・マンション管理士・管理業務主任者・宅地建物取引士
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