こんにちは!あなぶきハウジングサービスの北條です。
分譲マンションをご所有されるなかで、安心して生活を送るために「防犯面」は重要な要素の一つです。
マンションにおける防犯設備の代表としては「防犯カメラ」が挙げられ、新築マンションが分譲される際には設置されていて当たり前の時代になりつつあります。
一方で、一部のマンションでは未だに防犯カメラの運用が行われていない場合や、耐用年数を大きく超過した設備を利用し続けている管理組合が見られるのが実情です。
今回は上記のような背景から、昨今需要が高まる防犯カメラの導入についてご紹介いたします。
防犯カメラの役割について
多くの管理組合では、マンション近隣での不審者情報や、マンション内防犯カメラの死角でのトラブルなどが、設置や増設を検討するきっかけとなることから、期待されている役割は主に以下の2つが考えられます。
①事件・事故が発生した際の証拠としての役割
②トラブルを抑止する役割
選定の流れについて
設置にあたりいくつか選定を行う必要のある要素について、順々にご紹介します。
設置業者について
まずは設置業者をいくつか選定したうえで、各社見積を依頼します。
この際に現在の設置場所や運用されている製品の使用、マンションの現地状況についても共有をしておくことで、以降の協議でのすれ違いや追完工事の発生を未然に防ぐことができるので、現地調査の対応が可能かどうかも業者を選定する基準となります。
設置場所について
業者の次は、設置場所の選定を行う必要があります。
マンションのエントランスや通用口など、比較的通行量の多い場所の他、駐車場やマンション内の死角などのトラブルが起きやすい場所、それぞれの管理組合の設置目的に合わせ設置案を作成していきます。
目的となる場所によっては複数台の設置等が必要となるため、設置台数についても併せて協議を行うこととなります。
また、設置目的を明確にしないままの設置は、管理組合の収支を圧迫する以外にも、プライバシー等を損ねる行為に繋がる可能性もあるため注意が必要です。
カメラの種類について
設置場所の選定が完了した後は、カメラの種類についても検討する必要があります。
主な種類は以下のとおりです。
ドーム型
半円の形をした主に屋内で運用をされている防犯カメラです。
撮影方向が解りづらいことから、トラブル抑止の効果はあまり期待できない反面、監視されているという圧を与えにくいため、プライベートに配慮するエントランスホール等で利用されるケースが多く見られます。
ボックス型
箱型の形をした主に屋外で運用される防犯カメラです。
撮影方向が視覚的に判断解りやすく、トラブル抑止の効果が期待できるため、駐車場や駐輪場などマンション外からの立入りが可能な場所で利用されるケースが多く見られます。
SDカード内臓型
レコーダーやモニターを使わず、カメラのみで運用をすることができるカメラです。
一般的な防犯カメラは、レコーダーやモニターをカメラと同時に設置する必要がありますが、SDカードを内蔵することでそれらを使わずに運用をすることが可能なため、安価である点がメリットです。
しかし、映像データを確認するために、別個パソコン等を用意する必要がある点や、定期的な映像の削除を行う必要があることから、管理に手間が掛かる面は注意が必要です。
ワイヤレス型
モニターとカメラ間の配線工事を行わず運用することができるカメラです。
現状では家庭向けの運用が主流であるため、モニターとカメラのみから利用できる安価な商品が多く、導入のしやすさがメリットです。
しかし、モニターとカメラの間を遮った際に録画が途切れることがあるなど、導入前のしっかりとした事前調査が必要となる点は、注意が必要です。
ダミーカメラ
名前の通り、録画等を行わない模造品のカメラです。
導入費用が安価でありランニングコストを掛けず、トラブル抑止の効果を得る事ができるため、選択肢の一つとして知っておいて損はありません。
導入方式について
防犯カメラの導入方式には、買取のみでははなくレンタルやリースがあることから、管理組合の収支状況を基に検討を行います。
買取方式
買取方式は、一括で支払いをする必要があるため、繰越金に余裕がある場合に選択することがおすすめです。
レンタル・リース方式と比較した際には利用期間に対する費用総額が安価となるケースが多い点がメリットです。
しかし、機器の破損による補修対応等については、別個料金が発生するため、想定外の支出が発生する可能性については予め理解をしておく必要があります。
レンタル・リース方式
レンタル・リース方式は、管理組合の収支状況にゆとりがある場合におすすめです。
買取と比較した際に、一見高額に感じられますが、定期的な保守対応や部品交換を含む修理対応等であっても無償対応が可能であるため、より安定した運用を行う事ができる点がメリットです。
また、リース期間満了後、再リース契約という形で安価に運用を継続することも可能です。
管理規約の工夫
ここまで防犯カメラの導入に関する検討事項についてご紹介いたしましたが、新規で防犯カメラ設備を導入する場合には、使用細則の制定についても併せて検討を行う事が望ましいとされています。
防犯カメラに映る情報は、個人情報などを含む重要な情報資産であり、確認する際の手順や制限を行なわなければ、トラブルに繋がるケースがございます。
〈使用細則内容例〉
・どのようなケースの場合には映像を確認できるか
・映像確認の際に理事会役員の立会を義務付けるか
まとめ
防犯に対する意識と需要が高まる昨今、防犯カメラの導入や更新を検討している管理組合も多いのではないかと思いますが、本問題については多くの選択肢の中から、それぞれの管理組合へ適した設備を選定する必要がございます。
導入に当たり他の管理組合での事例等が参考になるケースも多く、管理会社としても、現状の資産状況等を鑑みた導入案を多くの管理組合にて提案した実績がございますので、何かお困りの際にはお気軽にご相談ください!
北條弘城
北條 弘城(ほうじょう ひろき)
香川県高松市出身。2019年入社。
入社をしてから分譲マンションの管理担当(フロント)として、管理組合様のサポートをさせていただいております。
これまでの経験をもとに、管理組合運営に関する情報を中心に発信して参ります!
保有資格:管理業務主任者
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