分譲マンションのセキュリティ強化(防犯カメラの導入:その3)

松井 久弥

こんにちは!

第1回・第2回で、防犯カメラ導入のメリットや導入方式についてご紹介しました。

マンションのセキュリティ強化(防犯カメラの導入およびリニューアル)の第3回となる今回は、新設または更新した場合の総会上程までの流れについてご紹介します。

分譲マンションのセキュリティ強化[1]

目次

  • 1.新設する場合の進め方
  • 2.更新する場合の進め方
  • 3.まとめ

1.新設する場合の進め方

マンションで防犯カメラを新設する際、総会に上程するまでの理事会の取り組みを時系列にご紹介します。

【防犯カメラ業者の選定】

新設を検討されるのであれば、管理会社へ相談してみましょう。防犯カメラの設置工事を行う会社として、警備会社や防犯カメラを専門に行っている会社があります。管理会社はそのような会社との取引をおこなっていることが多く、各社の見積りを取得してくれます。

【設置場所の決定】

管理会社から見積りが提出される際に、見積書と一緒に提案書が提出されます。その提案書は現地調査のうえ、最適な場所への提案がなされています。各社、考え方も様々です。各社の提案場所を比較検討し、理事会で最終的な設置場所の見積りを取得しましょう。

【導入方式の決定】

防犯カメラの導入は、買い取りとリース・レンタルの2つの方法があります。第2回で、買い取りとリース・レンタルのメリット・デメリットを紹介していますので参考にしてください。次にマンションの資金にゆとりがあるか確認します。通常、資金にゆとりのない管理組合では支払い総額が少ない買い取りで導入するケースが多く、修繕積立金会計から支出します。リース・レンタルは、毎月支払いという観点から、管理費会計から支出している管理組合が多いようです。この2つから、自分のマンションの経済状況にあう導入方式を検討してください。

2.更新する場合の進め方

既に防犯カメラを導入している管理組合様は、防犯カメラの更新時期をご存知ですか。通常、約6年と言われています。リース・レンタルの契約期間も5~6年となっているため、再リース契約もしくは更新するか、検討されることでしょう。防犯カメラが正常に作動しているのであれば、故障するまで再リース契約で支出を削減する方法もひとつです。

【防犯カメラ業者の選定】

更新を検討されるのであれば、まず、管理会社に各社の見積りを依頼してください。前回設置した防犯カメラより性能や機能が上がっているうえに、安価になっている可能性があります。見積りを依頼する際、現行仕様と各社の提案仕様で検討することをお奨めします。その見積りの結果をもって、業者の選定をおこないます。

【設置場所の決定】

管理会社から見積りが提出されたら、現行の設置場所だけでよいのか、増設の必要性がないか確認しましょう。各社の提案場所を比較検討し、理事会で最終的な設置場所の決定をしましょう。

【導入方式の決定】

防犯カメラの設置場所および業者の選定が決定しましたら、更新の場合でも、買い取りとリース・レンタルの2つの方法があります。この2つから、自分のマンションの経済状況にあう導入方式を検討してください。

3.まとめ

今回は、「新設」と「更新」の総会上程までの流れにについてご紹介しました。最近の防犯カメラは性能が良いうえに安価になっていることから、更新の際に増設される管理組合様も増えております。また、マンションに防犯カメラが設置されていることが常識になりつつあり、それだけ防犯に対して意識が高くなっているということです。マンションの資産価値向上にも繋がる取り組みですので、積極的に取り組むことをお奨めします。

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松井 久弥

あなぶきハウジングサービス:松井 久弥(まつい ひさや)
2000年あなぶきハウジングサービス入社。
全国10都道府県において、管理担当・リプレイス営業・新規拠点立上げ・部門責任者に従事。特にマンション管理会社のM&Aにおいては、案件化からデューデリ・譲渡契約・お客様対応全般・統合後プロセス(PMI)までを実践。
マンション管理士、M&Aシニアエキスパート。
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