あなぶきハウジングサービスの藤川です。
賃貸マンションを所有のオーナー様で、
『なかなか空室が埋まらない…』
『言ったことをしてくれない…』
『そもそも管理業務自体がちゃんとできていない…』
上記のような、悩みを抱えていらっしゃるオーナー様もいらっしゃるのではないでしょうか?
それぞれの課題について、解決策はあると思いますが、そもそも『管理会社の問題』だと感じていらっしゃる場合は、管理会社の変更を検討されているのではないかと思います。
今回は、賃貸マンションの管理会社変更の手順についてお伝えしたいと思います。
目次
- ①現在賃貸マンション経営で抱えている問題(課題)点をチェックしましょう。
- ②地域の賃貸マンション管理会社を調べましょう。
- ③具体的に管理内容や契約条件をヒアリングしましょう。
- ④既存の管理会社との管理契約の解約条件を確認しましょう。
- ⑤新規管理会社との契約手続きを進めましょう。
- ⑥既存の管理会社がある場合は、管理解約の申し入れをしましょう。
- ⑦賃貸マンションの契約者に管理会社変更の通知をしましょう。
- ⑧鍵や契約書類等の引き渡しをしましょう。
- まとめ
①現在賃貸マンション経営で抱えている問題(課題)点をチェックしましょう。
まずはじめに、現在ご所有の賃貸マンション経営で抱えている問題点をリストアップしてみましょう。
「空室が多い」「共用部が常に汚れている」「入居者の入居期間が短い」「管理会社に頼んでいるのに、オーナーの自分がいろいろとやっている」などいろいろあると思います。
次にその問題点の発生原因がなにかを見定めるのがポイントです!
例えば、「空室が多い」ことの原因としては、「家賃の設定や、契約時に支払う金銭等の募集条件があっていない」又は「そもそも募集がなされていない」などが考えられます。
ただ、前者の場合、管理会社が提案してくれていないのであれば管理会社に原因がある可能性がありますが、提案を受けているのに変更していない場合は、管理会社を変えても改善されません。
後者の場合についても、募集漏れの場合は管理会社に問題がありますが、オーナーが手配する原状回復完了の目途が立っていなかったりする場合は、同じく管理会社を変えても改善されません。
住んでいる入居者様にとっては、管理会社の変更は一時的に負担になります。
管理会社変更によって賃貸経営が改善されなければ意味がないだけでなく、入居者の皆様に負担をかけることになります。
問題点に対して、原因が何であるのかをとらえ、その原因が明らかに管理会社にある場合や、そもそも管理会社からの提案がない場合は、管理会社変更の検討を進めていきましょう。
②地域の賃貸マンション管理会社を調べましょう。
2番目のステップとしては、依頼できる管理会社を調べることです。
管理会社を調べる際に注意する点としては、「管理会社自体の規模」「管理している賃貸マンションの量」「仲介会社を兼ねている場合は、得意なお客様の層」を確認しましょう。
「管理会社自体の規模」
賃貸管理会社は入居者からの家賃を回収して、入金のチェックをしたうえでオーナー様に送金します。
短い期間ではありますが、物件規模が大きければ大きいほど、多額の家賃を一旦管理会社へ預ける形になります。
ということは、管理会社の経営状態がよく、信頼できる管理会社に依頼することは当然の選択となります。
「管理している賃貸マンションの量」
一定のエリアで管理戸数が多ければ多いほど、ノウハウは持っていますが、同様に管理している地域の物件と競合してしまう可能性も高くなります。
反対に家族経営しているような小さな規模の管理会社であれば、当然管理できる戸数も限られ、災害等で一度に複数の案件が発生した場合対応することができません。なお、近年では不動産のIT化などが急速に進んでおり、業界の情報量が少ない管理会社は市場から取り残さている可能性が高いです。
上記のことから、最低限それなりの規模の管理戸数を持ち、体制が整った管理会社に依頼することが賢明と考えられます。
「仲介会社を兼ねている場合、得意なお客様の層」
仲介部門にも得意不得意があります。
例えば「法人契約に強い管理会社」と「個人契約が強い管理会社」があったとします。
現在、所有されている物件が「街中の比較的高額な物件」だとした場合、どちらの管理会社に頼むのが良いと思いますか?
当然、前者の法人契約に強い管理会社となります。
街中の高額物件は法人で契約されることが多く、かつ管理会社の仲介部門は自社の管理物件を優先的にお客様に紹介します。
結果として前者の管理会社に依頼したほうが、空室が埋まる確率は後者の管理会社より高いということになります。
上記3点から、オーナー様が所有している物件に適した管理会社を数社選定しましょう。
③具体的に管理内容や契約条件をヒアリングしましょう。
上記②にて、依頼できる管理会社の選定ができたら、実際に管理会社の担当者から管理内容を具体的に聞きましょう。
賃貸マンションの管理とひとことに言っても、管理会社によって対応内容には差があります。
管理手数料率が同じであっても、実施する管理内容(サービス)の内容が違う場合も多々あります。
例えば、管理手数料率は同じでも、コールセンターの利用料が別途発生したり、反対に清掃費用が管理手数料の中に含まれているケースもあります。
単純に手数料率のみを見るのではなく、対応してもらえる内容、その他追加費用がいくらかかるかなどもきちんと確認しましょう。
今回は③までの管理会社の選定部分をお伝えしました。
次回は④~⑥をお伝えしたいと思います。
藤川展行
うどん県出身。穴吹カレッジを卒業後、20歳で株式会社穴吹ハウジングサービスに入社。
カーテンや照明などの物品販売営業、室内リフォーム営業、マンションの大規模修繕(外壁改修)営業を経て、賃貸マンションの管理業務・新商品の開発に従事。県外への転勤の際に、自宅用に購入したマンションを貸し出しし、賃貸オーナーとしても奮闘中。。
プライベートでは、さぬきうどん研究会に入会し「さぬきうどん」について勉強しています。
保有資格:賃貸不動産経営管理士、上級相続支援コンサルタント、CPM(米国不動産経営管理士)、CCIM(米国不動産投資顧問)、マンション維持修繕技術者、宅地建物取引士等
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