あなぶきハウジングサービスの梅本です。
今回はマンション防災についてお話ししたいと思います。
災害大国 日本
まず、私たちが生活する日本は海外に比べてさまざまな自然災害が発生しやすい国といわれています。
たとえば、世界中で発生するマグニチュード6以上の地震のうち2割は日本で起こっており、世界中にある活火山の7%は日本にあります。
さらに、日本では春夏秋冬といった四季がありますが、季節によって大雨や大雪、台風なども発生します。
なんと世界中の災害による被害金額のうち日本が11.9%を占めているため、日本は世界有数の災害大国いっても過言ではないでしょう!
内閣府の防災情報のページには、今後高い確率で発生が予想されている大地震の規模や発生確率が公表(以下参照)されており、日本はいつ大地震が発生してもおかしくない状況におかれています。
出典:内閣府防災情報ページ
災害に備えて
マンションでの在宅避難
大規模災害が発生したときというのは地方自治体、警察、消防だけでなく管理会社の社員等も同時に被災します。
災害の規模や発生場所等によっては救援活動やライフラインの復旧など物理的に対応できないケースも想定されます。
災害に備えて、まずはお住いの地域ではどのような災害が発生しやすいのか、避難所はどこにあるか等ハザードマップで事前に確認されることをおすすめいたします。
なお、避難所は自宅に住めなくなった方などが一時的に生活をおこなう場所で、受け入れ可能な人数にも限りがあるため、自宅が居住可能な場合には在宅避難が原則となります。
マンションにおいては堅牢な建築物であるとともに、1981年6月に建築基準法が改正され、新耐震基準のマンションは「震度5強程度の中規模地震では軽微な損傷、震度6強から7に達する程度の大規模地震でも倒壊は免れる」とされているため、大規模な地震等の災害が発生した際には、「公的支援の手が及ばないマンションでの自立生活」という状況を想定した準備が必要です。
皆様は災害に備えて、在宅避難の準備はできていますでしょうか?
大規模災害によって発生する問題がイメージできないという方もいらっしゃると思うので、過去の震災を振り返りながら、どういった対策が必要になるのか考えてみましょう。
東日本大震災では電気・都市ガス・水道のライフラインが停止して、復旧までに概ね電気3日間、水道1週間、都市ガス1か月間を要したことから、水・食料・簡易トイレは7日分以上備蓄するようにしましょう。
大規模災害発生時は1週間ほど物流が停止することが想定されるため、家族全員が7日間は自立して生活できる水と食料の備蓄が必要となります。
食料
食べ物においては乾燥しているものや辛いものは喉が渇き、飲料水の消費が増えるため、なるべく控えましょう。
非常食として、水を入れるだけで食べられるアルファ米や缶詰タイプのパンなど長期保存可能で味も美味しいものが多く売られています。
調理不要ですぐに食べられるものが、いざというときに便利です!
簡易トイレ
また、水道が止まると当然ながらトイレの水も流せなくなるため、自宅内で使用できる簡易トイレが必要になります。(地震発生時は排水管が壊れている可能性もあるため、水は流さないでください)
1日あたり平均6回トイレに行くことを想定して7日分以上を用意しましょう。
例)4人家族の場合、1日あたり6回×4人分×7日間=168回分
水・食料等以外にも最低限備えておきたいもの
例)懐中電灯、ラジオ、モバイルバッテリー、乾電池、タオル、トイレットペーパー、ウェットティッシュ、除菌ジェル、マスク、歯磨きシート、医薬品、救急セット、衣類、防寒具、歩きやすい靴、軍手、免許証、健康保険証、通帳、印鑑、現金等
管理組合で準備すべきもの
水や食料のように準備することが容易なものは各家庭で備蓄をおこない、各家庭で揃えることが難しいものは管理組合で準備するのもいいでしょう。
例)メガホン、ヘルメット、災害用マンホールトイレ(トイレ用テント)、発電機(発電機燃料)、バール、救助用ロープ、油圧式ジャッキ、救助用ロープ、カセットコンロ等
あなぶきPMアカデミー
弊社の人財育成施設「あなぶきPMアカデミー」では、水・食料の他、非常用トイレ、非常電源・工具等の必要資機材、寒さ対策、衛生用品等、数多くの展示品を見て触れることができます。
もし、ご興味を持っていただいた方はHPをご覧ください。
※見学をご希望される方は「あなぶきコールセンター」または「お問い合わせフォーム」までご連絡ください。
※見学は無料ですが完全予約制となり、ご期待に添えない場合もございますがご了承ください。
さいごに|災害に強いマンション
大規模災害発生時に自分ひとりで対応できない場合には、マンション内での助け合いが必要です。
そのようなときにも迷わず行動できるよう日頃から、防災マニュアルの整備・更新、防災訓練を定期的におこないましょう。
併せてマンションの入居者情報の整備・更新(要救助者の把握)をおこなうことによって、有事の際にも各住戸の安否確認がスムーズになります。
なお、我々、あなぶきハウジングサービスでは別途有料となりますが、災害に備えて「ゆいぽた」というマンション内の共助をうながすSNSサービスを提供しています。
「ゆいぽた」とは家族間での安否確認だけでなく、災害時だけマンションの居住者同士が一斉につながり、相手の連絡先がわからなくてもメッセージを送ることができ、マンション内における各居住者の安否確認・要救助者リストを共有することができるサービスです。
災害の被害を最小限に抑えるためには、自助・共助・公助の連携が大切だといわれており、日頃から住民一人ひとりが災害に対する意識や知識を高めることが重要です。
災害時にも住民同士で助け合いができるような関係性の構築というのがマンション防災には必要不可欠です。
梅本真輔
梅本 真輔(うめもと しんすけ)
兵庫県出身
2022年入社(2014年から2021年まで同社に在籍、一度退職し2022年に復帰)
入社以来、分譲マンションの管理会社変更をご提案する営業を担当。
2021年まで近畿エリアで活動、2022年5月から関東エリアに異動。
慣れない土地で不安もありながら、様々な人との出会いを大切に日々仕事をしています。
保有資格:管理業務主任者、宅地建物取引士、第一種衛生管理者
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