理事会は必要かい?~「マンションの羅針盤」・理事会の役割とは?~

濱崎修一 濱崎修一

こんにちは!あなぶきハウジングサービスの濱崎です。
地球温暖化の影響もあり、四季の季節感が薄まってきたと感じるこの頃。
この間まで半袖シャツでよかったのに、一気に厚手のコートが必要な気候となったり・・・と、「春・秋」ものの服を着る機会がここ数年少なくなった印象を受けます。
また冬といっても、以前のような寒さを体感することなく、厚手のコートの出番もめっきり減ってきました。大昔に流行ったダッフルコート(結構な金額でした)も、今やタンスの肥やしでしかない状況です。。。

さて、管理会社のフロントが居住者の方と直接お話しする機会として、「理事会」「総会」と言われる会合がございます。「総会」については、年に一度(臨時総会は除く)区分所有者の皆様全員が参加対象となりますが、「理事会」については、その年(期)に区分所有者の中から選任された役員の集まりです。
私ども管理会社のフロント業務の一つとして、「理事会・総会等の会合補助業務」が挙げられますが、定期的な理事会の開催は、理事会役員(区分所有者)と管理会社のコミュニケーションを図る絶好の機会となります。
そのため、管理会社としても、居住者の皆様からのご意見を伺う場として、理事会は貴重かつ重要な機会と考えております。

☑理事会とは?

マンション管理組合が組織されている場合、その多くでは理事会を組織しております。
マンションの理事会とは、マンション管理組合の構成員(区分所有者)から選出された代表者(理事会役員)で結成される組織で、マンションの維持管理、住民からの相談事項にかかわる業務を取り仕切る意思決定機関です。

居住者からいただいた相談の解決や、補修・修繕に関する審議を行う場であり、マンションのハード面、ソフト面の「お困りごと」を解消するため、様々な話し合いを行うこととなります。

ちなみに標準管理規約では、このように明記されております。

(理事会) 第51条
・理事会は、理事をもって構成する。
2 理事会の議長は、理事長が務める。
(招集)
第52条
・理事会は、理事長が招集する。
2 理事が○分の1以上の理事の同意を得て理事会の招集を請求した場合に は、理事長は速やかに理事会を招集しなければならない。
3 理事会の招集手続については、第43条(建替え決議を会議の目的とす る場合の第1項及び第4項から第7項までを除く。)の規定を準用する。 ただし、理事会において別段の定めをすることができる。
(理事会の会議及び議事)
第53条 理事会の会議は、理事の半数以上が出席しなければ開くことができず、その議事は出席理事の過半数で決する。

理事会で決められること

次に、理事会で決定できる事項として、標準管理規約第54条では、「議決事項」として挙げられるものが存在しております。

・一 収支決算案、事業報告案、収支予算案及び事業計画案
・二 規約及び使用細則等の制定、変更又は廃止に関する案
・三 長期修繕計画の作成又は変更に関する案
・四 その他の総会提出議案
・五 第17条(専有部の修繕等)に定める承認又は不承認
・六 第58条第3項に定める承認又は不承認
・七 第60条第3項に定める未納の管理費等及び使用料の請求に関する訴訟その他法的措置の追行
・八 第67条に定める勧告又は指示等
・九 総会から付託された事項 (専門委員会の設置)

マンションのルールを制定する「規約」や「使用細則」は、理事会だけでは決定できません。あくまで、「案」を決定し、総会へ諮る必要がございます。
管理組合の予算や事業計画についても同様に、理事会でひな形となる「案」を決定して、総会へ諮り決議をとる必要がございます。

修繕積立金会計を取り崩して、新たな工事(修繕工事や取付工事)を行う場合など、事前に理事会で審議を行うことは可能ですが、総会への審議を諮ることが必要です。

また、理事会は、その責任と権限の範囲内において、「専門委員会」を設置することができます専門委員会とは、特定の課題を調査又は検討させることができ、調査した結果や内容を理事会に具申させることが可能です。
専門委員会は、理事会だけでは解決できない大きな事案(大規模修繕工事や継続的な問題)が発生した場合に、設置を検討されることが多いように感じます。専門委員会を設けることで、理事会自体の負担が軽減されるメリットもございます。

☑理事会役員とは?

さて、理事会を構成するのは、当期の理事会役員となります。
総会が終了後、新しい期が始まったタイミングで新たに理事会の役員を選任する必要があります。
「理事会って、なんか面倒くさそうだな・・・」
「別に興味ないんだけど・・・」
「順番が回ってきたから仕方ないけど、できるなら受けたくない・・・」
率直なところ、多くの皆様がこのようなご感想を抱かれるかと思います。
理事会役員については、一定の居住者にて固定・選任されている管理組合も存在しますが、多くは輪番制にて選出されることが一般的といえます。つまり、マンションに長く住んでいると、一定周期で役員をする機会が巡ってくることになります。
理事会役員になると、定期的に開催される理事会に参加し、管理会社からの報告を受けたり、マンション内の問題などについて話し合ったりすることになります。
理事会の役員については、「理事長」、「副理事長」「理事」「会計理事」「監事」等が存在し、それぞれの役職に沿った任務を随行することとなります。管理組合によっては、「町内会担当」や、「防災担当」等、より具体的な業務を担う役職を設けている管理組合もございます。

・理事長・・・・管理組合を代表し、業務を統括、総会・理事会の議事進行、書類への押印、署名
・副理事長・・・理事長のサポート業務、理事長不在時の代行
・会計担当理事・・・管理費等の収納、保管、運用、支出の会計業務
・監事・・・管理組合の業務執行や財産状況を監査し、結果を総会に報告。業務の執行や財産状況について不正  があると認められるときは臨時総会を招集できる

☑何を話し合うの?

理事会で話し合われる議題については、一言では言い表せられないくらい多種様々です。

管理会社からは、月次報告、事業報告(当期に実施した保守点検や清掃業務に関する報告)等の定例報告から、定期点検等で確認された不具合箇所に関する修繕提案等が挙げられます。
また、管理会社にいただいたご相談事項等も報告を行い、今後の管理組合としての対応を審議いただくこともございます。

当然、理事会役員の皆様からも、マンションのルールが順守されていない場合の対策や、役員自身が気づかれたマンションの設備の具合に関する修繕のご相談、マンションの維持管理だけでなく、資産価値が向上されるような新規設備の提案をいただくことがございます。

最近だと、電気自動車の充電設備の設置などがイメージしやすいかと思います。

理事会というと、何だか堅苦しいイメージを持たれがちですが、「マンションのことについてお話しする、考える機会」と捉え、ざっくばらんにご参加いただけたらと思います。

回数は決められているの?

理事会の具体的な回数は、管理組合ごとに異なります。大きな工事が近々に控えていたり、住民からの相談事項で継続的な案件が生じている場合など、重要なテーマが存在する期は、比較的回数が多くなる傾向です。

一方、定期支払の確認や定期点検等の定例報告を行う機会の場として、毎月開催されている管理組合もございます。毎月定例として開催されている管理組合では、突発的な審議事項が発生した場合、定例理事会に加えて、臨時理事会を開催することもございます。

理事会の開催頻度は、管理組合ごとに異なりますが、休日や平日の仕事終わりに理事会に出席し、マンションのために話し合いをしなければいけないというのは、負担に感じる人も多いかもしれません。ただ、理事会を定期的に開催されている管理組合は、比較的1回あたりの理事会の時間が短い印象がございます。そのため、定期的に理事会を開催することで、マンションの状況を把握されることをお勧めします。

実際理事会に参加されるまでは、「何をしていいかわからない」と言っていた方でも、自分の住むマンションに起きている問題や、今後想定される工事内容、管理組合の収支状況を確認することにより、マンションの問題点、管理費などがどのように使われているのかなどを把握することができるようになり、良かったと言われたことがございます。また、理事会役員となることで、これまで知らなかったマンション居住者との交流が生まれ、コミュニティ形成の一助となっております。

いつ開催するの?

前述の理事会の回数にも関係しますが、比較的に当期の理事会役員の皆様が参加しやすい日時で設定することが多いように思います。
理事会終了後、次回の理事会日程については、理事長のご都合に合わせて理事会の日時を設定する場合もあれば、毎月第○週○曜日○時開催と予め設定している管理組合も。
その他、理事会ごとに役員へアンケートを実施し、一番多くの出席が見込める日時にて理事会を開催することもございます。こちらについては、数か月に1度理事会を開催される管理組合が多いように思います。

「理事会のない」管理組合

これまで理事会についてお話ししてまいりましたが、「理事会のない管理組合」も存在します。マンションの管理会社が理事会に代わってマンションを維持管理する「第三者管理方式」というものです。
「第三者管理方式(管理者方式)」とは、管理組合運営を「管理会社」や「マンション管理士」などの第三者に委ね、理事長(役員)として就任してもらうことで、役員の不足を補うほか専門家による管理組合運営をおこなう方式です。
この方式では、これまでの区分所有者による理事会運営方式とは異なり、マンション管理会社等の専門家が理事長(管理者)や役員に就任するほか、理事会の開催回数を削減もしくは、理事会そのものを廃止することで、理事のなり手不足問題を根本的に解消することが可能です。

ただし、「第三者管理方式」を採用する管理組合の場合、住民は理事を務める負担から解放される半面、住まいの維持管理への関心低下を懸念する声もあります。第三者管理方式を導入するにあたり、管理規約の変更や総会決議も必要になりなます。
また、マンション管理会社やマンション管理士等が主体となることから、住民の意思が反映しにくくなるといった側面もあるため、第三者管理方式の導入をご検討される際には、くれぐれも審議を重ねていただければと存じます。

第三者管理方式(管理者管理方式)については、過去の「わくわくマンションブログ」でも詳細をご説明差し上げておりますので、そちらもチェックしてみてください。

「第三者管理方式(管理者方式)」って? | もっとわくわくマンションライフ|マンションライフのお役立ち情報 (anabuki-m.jp)

【徹底解説!】理事長選任が困難な分譲マンションで『第三者管理方式』を導入するポイント | もっとわくわくマンションライフ|マンションライフのお役立ち情報 (anabuki-m.jp)

☑新しい理事会のカタチ

理事会に関しては、これまでのようにマンションの集会室や近隣の公民館に集合して開催する理事会もございますが、あなぶきハウジングサービスでは、パソコンやスマートフォンを活用した「オンライン理事会」の開催を推奨しております。
「オンライン理事会」とは、お手持ちのパソコンやスマートフォンを使い、会議用アプリにて理事会を開催することです。
こちらについては、実際にご提案させていただいた席上、理事会役員の方からも様々なご意見がございます。「WEBでのインフラが整っていない」「実際に会って会合を行いたい」「機械操作が不安」等々。
オンライン理事会に関しては、私たちはあくまで一つの選択肢としてご提案しております。
オンラインでの理事会のメリットとして、居住者がいつでもどこでも参加が可能であり、集会室等へ向かわなくても自室で参加できる等、物理的に出席が難しい場合に有効となります。
これまで「オンライン理事会(会合)」を実施した管理組合では、各役員がご自宅のパソコンやスマートフォンで参加される、「完全なオンライン理事会」もあれば、管理会社フロントが現地に赴き、WEBと会合を併せた「ハイブリッド理事会」も開催可能ですので、ご興味がある方は、担当のフロントにご確認ください。
(※ちなみに「オンライン理事会」「オンライン総会」の名称は、あなぶきハウジングサービスにて商標登録されております。)

えっ、自宅から総会に参加できるの!?~令和3年改定版:マンション標準管理規約のここがポイント!~ | もっとわくわくマンションライフ|マンションライフのお役立ち情報 (anabuki-m.jp)

☑まとめ

いかがでしたでしょうか。分譲マンションにお住まいの皆様にとって、理事会の存在が少しでも身近に感じていただけると幸いです。

理事会は、皆様のマンション生活を豊かにするための諮問機関であることを踏まえて、住民の皆様からも様々なご提案をいただければと思います。

管理会社のフロント担当としては、理事会役員の皆様のご負担を少しでも軽減できるよう、わかりやすい資料作成や工事業者との調整等、理事会のお手伝いができればと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

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濱崎修一

濱崎修一

あなぶきハウジングサービス 熊本支店
濱崎 修一(はまざき しゅういち)

香川県高松市出身。
メーカー、人材サービス業の営業を経て、2010年入社。

入社以来、分譲管理部門に一貫して従事、四国(松山)、中国(山口)、そして2016年の熊本地震直後より九州・熊本にて勤務しております。
様々なご入居者様との交流を通じて、自分自身日々成長を感じながら業務を行っています。

これからもマンションにお住いの皆様にとって、日々の住生活がより豊かになるよう、「しあわせ『感』理」の情報発信を行っていければと思います。

保有資格:管理業務主任者
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