消火器の放射訓練をしたことはありますか?

北村順平 北村順平

こんにちは。テクノ防災サービスの北村です。

早速ですが今までに「消火器を見たことが無い」という方は、いないのではないでしょうか。        消火器は、建物における消防設備では最もポピュラーなもののひとつで、どなたでもその名前と形状くらいはイメージできるのではないかと思います。

今回は身近にある消火器の取り扱い方について動画を交えてご説明致します。

(なお、動画では訓練用に水を入れた放射器具を使用しておりますので、放射される消火剤の形態や圧力等、実際の消火器と異なる部分がありますが、あくまで使用方法の説明としてご覧いただけますと幸いです)

1. 人を集め・役割分担を決める

火が出ているとまず消火することに意識が集中しがちですが、まずは火災に分担して対応できる人を集めることが第一に必要です。
大声で「火事だ!」と叫んで多くの人に駆け寄ってもらい、消防機関への通報・初期消火・怪我人救護・避難誘導(特にその建物に不案内な外部からの来客がある建物の場合は重要)など役割分担を決めましょう。
もし周りに人がいない場合は初期消火をする前に消防機関に通報しておきましょう。(通報がないと初期消火に失敗した場合に消防隊の到着がそれだけ遅れ、火災拡大の要因にもなりかねません)

2. 消火器を火元に近い場所まで運ぶ

消火器を設置場所から火元に近い場所まで運搬します。
そのときの留意点は下記の通りです。

・誤って放射してしまわないよう、下側のレバーのみを持って運搬する。

上側のレバーが可動式になっており、これが動くことで消火剤を放射する仕組みとなっております。その為、上側のレバーを持って運搬すると誤放射の原因となる場合があります。

・周りにたくさんの人がいれば、使用可能な消火器をできるだけ火元に集める。

消火器1本で消火しきれるとは限りませんので、人員が多ければ、できるだけ多くの消火器を火元に集めましょう。

(イメージ:これは対応年数が経過したものを、リサイクル業者への引き渡しの為に消火器を集めたものです。実際には火災の状況により必要な消火器の本数も変わってくるかと思います)

素早く消火器を運ぶ為にも、日頃から建物内にある消火器の設置場所を覚えておくことをお勧めします。      (消火器の設置場所には、消火器設置の掲示がありますので、日頃から意識されておくとよろしいかとおもいます)

3. 消火の立ち位置を決める

次に、消火するための立ち位置を決めることになります。

そのときの留意点は下記の通りです。

・風がある場合は必ず風上側に立ちます。

風下は身体が火炎や熱気の影響を受けるため、非常に危険です。必ず風上に立つようにしましょう。

・火元からの距離は、炎の高さの2倍-3倍が目安です。

・背後に避難経路が確保されていることを必ず確認しましょう。

避難経路が確保されていない場所から消火すると、初期消火に失敗し消火を断念しても避難することができなくなり、命を落としかねません。必ず自身の背後に避難経路が確保されていることを確認することをお忘れなく

4. 安全栓(ピン)を抜く

黄色の安全栓(ピン)を引き抜きます。

ここ最近の小型消火器は安全栓の位置や引き抜き方がメーカーを問わず統一されており、消火器のレバー上部に黄色の安全栓がついていますので、これを上向きに引き抜くこととなります。

5. ホースを外し先端を火元に向ける

ホースを外し、ホースの先端を持って火元に向けます。

(先にホースを外しておくことをお勧めしている場合もありますが、今回は一般的な手順によります)

6. レバーを強く握って放射する

火の根元を狙い、レバーを強く握って消火剤を放射します。

手前から箒で掃くように放射することが推奨されています。(火炎の上部をめがけても火は消えませんので、必ず火の根元を狙って消火剤を放出してください)

また、消火器によっては(概ね薬剤3kg以下の加圧式粉末消火器)一度放射が始まるとレバーを戻しても止めることができないものがありますのでご注意ください。

7. それでも火が消えなかった場合

天井に火炎が届いてしまった場合、もはや消火器での消火は不可能です。

前項2で確保した避難経路を用いて避難を優先します。

(消火活動自体は消防隊に引き継ぐことになります)

8. 結び

消火器は多くの方が目にするものですが、使用方法を覚えることによっていざという時に人命と財産を守るための初期消火には非常に重要な設備です。

機会があれば訓練等で実際に使用されるのもよろしいかと思います。(訓練につきましては行政や防災業者が一定の条件で訓練用の放射器具の貸し出しを行っている例もありますのでお住まいの地域で建物の管理会社等に相談されるのも一法です)

なお、多くの方よりご質問をいただく「消火器の交換時期」や「消火器の廃棄方法」につきましては、昨年2020年10月「不要になった廃消火器の処分方法と手順」として記載させていただいております。こちらに記事がございますので、併せてご覧いただければ幸いです。

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北村順平

北村順平

テクノ防災サービス 北村 順平(きたむら じゅんぺい)
2007年あなぶきクリーンサービス入社
12年間 マンションの清掃設備維持管理の営業を担当、2019年7月からテクノ防災サービスにて、消防設備点検や特定建築物検査の営業を担当
施設管理に欠かせない法定検査になりますので、漏れの無い提案を心がけております。
初めての東京での生活で、休日には東京観光を楽しんでます。
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