初めてのリフォーム フローリングの貼り替え【動画付き】

葛西健太郎

あなぶき実重(さねしげ)建設の葛西です。「初めてお部屋をリフォームする」という方のお役に立てればと筆を走らせております。

今回は家の中で最も傷みやすい場所といっても過言ではない「床」のリフォームについてお話していきたいと思います。

 

目次

・床のリフォームはどんな時にするの?

・床材の種類

・フローリングの選び方

・まとめ

 

床のリフォームはどんな時にするの?

先日のブログで壁紙についてふれましたが、床は壁紙以上に傷みやすい部分です。毎日みなさんが何気なくお部屋を歩くだけで床はほんの少しずつではありますが、ダメージをうけていきますので、気が付いた時には新築時の光沢は失われ、つけた覚えのない傷が増えていきます。あと床材で代表的なフローリングの場合は「木」で出来ていますので、キッチンの近くであったり、結露が垂れてくる窓際なんかは水の影響で徐々に黒ずんで、表面が剥がれてきたりしてしまいます。

実際、御依頼いただく際には、その劣化した見た目に我慢できなくなってという方が多いです。

あとフローロング同士がきしみ合って踏むたびにギーギーと音がしたりする「床鳴り」を気にして御依頼をいただく方も結構おられます。

床鳴りはフローリングが長年の使用で少しずつ接着・密着があまくなったりして、フローリングとフローリングが触れ合って起こったり、フローリングの下にある、フローリングを支えている土台部分が壊れてしまったりすることで起こります。

すぐに床が抜けたり、フローリングが剥がれてきたりということは少ないと思いますが、やはり不快な音ですので、気になってしまいますよね。

築年数が浅い物件でしたら、木が膨張したりすることによるフローリング同士のこすりあいが原因の場合が多いので、床鳴りがする部分のつなぎ目部分にカッターを入れて何度か押したり引いたりしてあげると、フローリングとフローリングの間に隙間が出来て床鳴りがおさまったりすることも多いので是非お試しください。

 

床鳴りの簡易対策動画

 

 

床材の種類

ひとくちに床材と言っても、最近は本当に様々な種類の床材がありますので、いくつか代表的なものをご紹介していきたいと思います。

 

まずはリビングなどで多く用いられているフローリングです。

フローリングは高級感もありますし、木がかもしだす柔らかい雰囲気が人気で多くの住宅のリビングや寝室などに用いられています。

木材を主な材料としていますので、水気に弱かったり、傷に弱かったりといった部分はありますが、最近の新築マンションやリフォームで用いられるフローリング材は木材でできた板の表面に木目調のプリントがされ、さらにオレフィンシートというシートで保護していますので、水分や油分、そしてひっかき傷なんかにも耐性があるフローリングが主流になっています。

水に強いということは例えば飲み物をこぼしても、すぐに中の木材の部分までは浸透しませんので、さっとふき取ることができますし、日頃のお手入れも水拭きを気兼ねなく出来るという嬉しい工夫がされています。

さらにひっかき傷にも強いわけですから、ダイニングのイスなんかを引いたりすることで無意識についていくキズも防げたりするわけです。

とはいえ何か重いものを落としたりしたときに出来るへこみキズには相変わらず弱いので気をつけて下さいね。

 

フローリングの断面です。一番下に防音効果のあるクッションがあり、真ん中に合板、トップにシートがあります。

 

次に水回りでよく使用されるクッションフロアをご紹介いたします。

クッションフロアはビニール等でできた床用のシートフロアで特徴としては、

 ・フローリングと比べて非常に安価

 ・色柄が豊富

といった特徴があります。

ビニール製ですので、水気に強く、昔は洗面所やトイレ、キッチンなどによく使用されていましたが、先述したようにフローリングも水気に強くなってきましたので、その部分の強みは薄れてきていますが、本当にフローリングと比べると安価で3分の1ぐらいの価格で施工できたりします。そしてフローリングと比べて見た目がどうなのかというと、最近はフローリング調のクッションフロアが流行っていますが、私でもちらっと見ただけではわからないことがあるぐらいクッションフロアの品質は向上しています。

他にも多種多様な色柄がありますので、カラフルなお部屋に仕上げる場合にはクッションフロアは欠かせない材料になっています。

また賃貸住宅のように床の傷が入居者募集に大きな影響を与えてしまうような物件でも、クッションフロアはそのコストパフォーマンスや、デザイン性からよく採用されています。

 

まだまだ床材の種類はありますが最後にカーペットもご紹介いたします。

お住いの住宅で玄関側のお部屋がカーペットという住宅はまだまだあると思われますが、カーペットもまたフローリングとは違った良さがありますよね。

色柄が豊富ですし、何より足元が暖かいのがいいですね。

汚れが落ちにくいとか、ダニが心配という方の意見もよく聞きますが、確かに汚れに関しては他の床材と比べると落ちにくいと言わざるをえません。

しかし最近は住宅用カーペットの中で、「タイルカーペット」もシェアを伸ばしていますので、こちらをご紹介します。

聞き慣れない方も多いかもしれませんが、よく企業の事務所などで使用されている50cm×50cmぐらいの大きさのカーペットを市松柄に貼りあわせていくタイプのカーペットです。

何が良いかというと、もしコーヒーなんかをこぼしてもその一枚だけを貼り換えたらいいので、メンテナンスが簡単なのです。

当然フローリングに比べれば安価ですし、足元も暖かいし、汚れたら気軽に自分でも貼り換えれるとなれば、カーペットのイメージも変わってきませんか?

 

是非、いろんな床材を検討し、自分のライフスタイルに合うものを探してみて下さい。

 

フローリングの選び方

ここからはフローリングを選ぶ際のポイントについていくつかお話していきたいと思います。

まずマンションでフローリングを貼り換える際に一番気をつけないといけないのが、遮音性」です。皆さんも上下階トラブルは避けたいところだと思いますが、上下階トラブルで一番多いのが「上階から下階への騒音」です。

床材の遮音性能が低いと、ちょっとした足音も下のお部屋に響いてしまいますので、フローリングの遮音性能は一番気をつけなければいけないところです。

フローリングには遮音等級というのが設定されており、一般的なマンションではこの遮音等級が「LL-45以上の遮音性能を有すること」がリフォームの条件などと管理規約などで定められていることが多いのです。

だいたいチラシでフローリングを安売りしている場合はこの遮音等級が低かったりしますので、本当に注意して下さい。

ちなみにこの「LL-45以上」というのは数字が小さくなるほど性能がよく、例えばLL-40というのはLL-45よりさらに遮音性能が高いということです。

あまり神経質になる必要はないかもしれませんが、LL-45でもなかなかの遮音性能ですので、LL-40にもなれば下階への配慮としては充分すぎるぐらいです。

私もマンションリフォームに携わってもう長いのですが、LL-45をまずはご提案しておりますので、そこを目安にお考えいただければよいかと思います。

次に目をつけるところは傷のつきやすさですね。表面にシート加工やコーティング加工を施しているフローリングは非常に高い「対傷性」を持ちますので、お手入れの簡単さや、耐久性の面からもよほど天然素材にこだわりがなければこれらの加工を施している床材を選ばれると、数年後に違いが明確に表れてきますのでオススメです。

 

最後は色柄ですが、これはほぼ白と呼べる色味から、対照的にほぼ黒というものもありますので、お好みにはなってきますが、2019年現在の現場での流行はオーク・マロン・メイプルなどの中間色です。

近年流行だった中間色

ただ10年ぐらい前には白や黒が本当に流行っていました。ファッションと同じく、流行は巡りますので、逆に今、白や黒にしておくと何年か後に流行の先取りになるかもしれませんね。

ダーク・ブラック系やホワイト色もまたブームが来るかもしれません

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。床材も本当に多岐にわたりますし、フローリングとひとくちに言いましても、デザイン・防音性・耐久性と様々な観点から開発された様々な商品が各メーカーから発売されています。

毎週これでもかとポストに届いている安売りリフォームのチラシに掲載されている金額だけに着目されずに、充分に性能にまでこだわってフローリングを選ばれると、10年後に後悔のない選択だったと思われるかもしれませんね。

是非、悩みに悩んであなたの生活に最適で最高なフローリングを見つけてみて下さい。

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葛西健太郎

あなぶきデザイン&リフォーム
葛西 健太郎(かっさい けんたろうう)
香川県の建築系の専門学校を卒業し、その後、あなぶきグループにて新築マンション購入者様に向けてカーテン・照明などのインテリア商品の販売を経て、現在は主にマンションの室内リノベーション工事を担当しています。
インテリア販売で培った知識と経験で、リノベーション工事の際にも家具等のインテリア商品との調和までしっかりとご提案致します。
学生時代はずっとテニスに明け暮れていました。現在の趣味は各都道府県のご当地麺類を食べることです。(福岡はラーメンだけじゃなくうどんもおススメです!)

保有資格
宅地建物取引士 管理業務主任者 福祉住環境コーディネーター3級 第2種衛生管理者
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