こんにちは。あなぶきハウジングサービス、パーキング事業部の坂本です。
10連休が終わり、意気消沈な今日この頃ですが、皆様は有意義な連休を過ごされましたでしょうか。
私は、連休中に地元小豆島に帰省しておりましたが、その際に瀬戸内芸術祭の作品を見に行きました。竹や木材で作成された芸術的な作品はこれまで見たことがなく、非常に美しい作品で感動しました。
連休の帰省中によく目に入ったのが、観光客の人達がシェアサイクルを利用している光景です。小豆島でもかなり設置されており、弊社も高松市でシェアサイクル事業を始めております。(※以前に記事でanabukiシェアバイクをご紹介しています)https://anabuki-m.jp/group/24990/
さて、今回は近年日本で急増し始めたシェアサイクルの現状と課題を紹介し、皆様にもっと理解を深めていただきたいと思います。
①シェアサイクル利用のメリット
まず初めにシェアサイクル事業を行うメリットをご紹介致します。
下記のような点があげられると考えられます。
・ビジネス、通勤目的での利用
・まちの活性化目的での利用
・観光目的での利用
・健康増進目的での利用
・環境貢献目的での利用
まずメリットとして1番に考えられるのは、ビジネスや通勤・通学目的での利用ができるということです。これまで徒歩で通勤や営業まわりをしていたサラリーマンがシェアサイクルを利用することによって業務の迅速化をはかれます。また、自動車や電車を使用するには近すぎるが、徒歩だと遠いという場合にシェアサイクルの強みが発揮されます。
その他に考えられるメリットは、観光目的、健康維持、環境問題への貢献があげられています。
シェアサイクル事業をすることによって、まちの活性化に繋がるという期待があります。
②海外のシェアサイクル事情
シェアサイクル事業において、我が国日本より、諸外国の方が発展しているといわれています。代表的な2カ国をご紹介します。
1.中国の場合
シェアサイクリングで1番盛んなのは、中国だといわれています。上海で約2,370,000台・杭州で約99,600台と圧倒的な数のシェアサイクルを導入しています。
その背景として、利用料の安さと交通事情が考えられます。各国物価が異なるので、一概にはいえませんが、中国では、30分1元(約17円)とかなり安価な料金で利用することができます。また、現在の日本では、私有地にシェアサイクルを設けているのがほとんどですが、中国の場合、地方公共団体や自治体が後押しし、国や市の土地に設置していることが多いようです。道路整備も年々整備され、日本ではまだ数少ない自転車専用道路がかなり導入さています。
日本より発展していないと思われがちですが、都市によっては日本より発展しており、遥か先をいっています。
日本は、新しいことを導入する際、前例のないことは恐れがちな部分がありますが、中国は、とりあえずやってみるという意識を持っていることがこの結果を生んでいると考えられています。
2.イギリスの場合
次にイギリスのロンドンについてご紹介します。ロンドン市は、保有が約14,000台と中国には及びませんが、かなりの稼働率を誇り、1日1台当たり3回も回転しているというデータもあります。やはりこちらも中国と同様、国民の認知度の高さが表れていますね。
また、ロンドンの場合、ロンドン市交通局が事業主となり、資金源を確保しています。
市が主体となって事業を行っているので、認知度や信頼性が高く、利用率の向上に繋がっているようです。ロンドン市は、公共交通機関の1つとしての位置づけされており、渋滞緩和や自転車利用の増加を狙っているようです。
③日本のシェアサイクル事情
現在、日本のシェアサイクルは、まだまだ発展途上です。総台数は、定かではありませんが、設置箇所数は、2016年852箇所、2018年1028箇所と年々増加傾向にあります。2018年現在、日本の135都市でシェアサイクル事業を行っています。2020年には東京オリンピック・パラリンピックが開催されることから、2020年に1,700箇所設置という目標を国は掲げています。
また、シェアサイクルに前向きな地方公共団体や自治体が近年増加傾向にあり、現在日本の設置箇所の約49%は公有地だそうです。
これからもっと地方公共団体や自治体が積極的に導入検討すれば、おのずと設置箇所数は増加するだろうと私は考えています。
④まとめ(これからの課題)
これまで各国のシェアサイクル事情について説明しましたが、日本のシェアサイクルにおいて課題はまだまだ山積みだと考えています。
シェアサイクルは、利用料金が非常に安価な為、導入コスト及び管理運営コストがまかなえるかという課題が1番大きな問題です。これを補う為に、国や自治体の公的な助成や支援が必要だと思います。
また、シェアサイクルの箇所数・台数が増えた時の対策も課題です。適切な設置場所の確保や公道に自転車専用レーンの整備、利用者マナー向上の施策等、検討しなくていけない事項がたくさんあります。
東京オリンピック・パラリンピックが行われる際には、電車やバス・タクシーが大混雑すると予想され、シェアサイクルの需要は大幅に上がると推測されます。オリンピックまで残り1年とすこし、国全体でこの課題に向き合い、国民や諸外国の皆様がより使いやすいシェアサイクルの実現を望んでいます。
坂本永勝
出身は香川県の小豆島で、自然が豊かな所です。
大学を卒業後、あなぶきハウジングサービスに入社しました。
現在は、パーキング事業部に所属し、中国地方で時間貸し駐車場の運営・管理に従事しています。
地域に密着し、綺麗で使いやすい駐車場を心がけて、日々業務に励んでいます。
保有資格:宅地建物取引士 管理業務主任者 第一種衛生管理者 住宅ローンアドバイザー
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