こんにちは。あなぶきコールセンターの和田です。
当センターでは月間で約7,000件の様々なお問合せ・ご相談・ご依頼を受け付けています。
その内容は、マンションライフに関わることから、少し離れた内容まで多岐にわたりますが、その中から、皆さんが関心がありそうなこと、知っていそうで意外とご存じ無いこと等々を取りまとめて発信していきたいと思います。どうかお付き合いください。
今回のテーマは、『マンションにおける宅配ボックスのトラブル事例について』です。
ネットショッピングが当たり前になった現在では、買い物はお店に行って購入して持ち帰るのではなく、パソコンやスマートフォンで購入して宅配してもらうのが普通になりました。この時に宅配業者の配達日時に在宅していなくても荷物を受け取ることが出来る『宅配ボックス』があると大変便利ですよね。
宅配ボックスは2001年以降に竣工した新築分譲マンションでは、ほぼ必ず設置されている設備ですし、賃貸マンションでも設置されるケースが増えており、今やマンションライフに欠かせない共用設備になっています。
今回は宅配ボックスに関するトラブル事例とその対処法や対応策をご紹介します。是非ご参考になさって下さい。
Ⅰ.宅配ボックスにエラー表示が出て開錠できない!
当コールセンターで以前集計したデータによると、宅配ボックス関係のトラブルで約28%を占めた最多の問合せは『宅配ボックスにエラー表示が出て開錠できない』というものでした。
本来エラー表示というのは機器故障の原因を数字の組合せなどで示すものですが、宅配ボックスの場合は「暗証番号を3回以上入力ミスしてロックが掛かってしまった」とか「荷物が大きすぎて宅配ボックス内のセンサーが感知した」など、入居者さまや配達業者さまなど『利用者の操作ミス』に関するエラーが大半なのが特徴です。因みに『利用者の操作ミス』は宅配ボックス関係のトラブルの問合せ順位で<第3位>です。
この場合、簡単な解除操作や、宅配ボックスの電源の入り切りによるリセット操作をすれば復旧できる場合が多いです。 詳しくは、当ブログの【宅配ボックスが開かない!自分で出来るエラー解決方法】に丁寧に説明されているので是非ご一読ください。
Ⅱ.暗証番号が解からなくなった!
宅配ボックス関係のトラブルの問合せ順位<第2位>は『暗証番号が解からない』『配達業者から聞いていた暗証番号に合わせても開かない』です。
宅配ボックスの暗証番号設定というのは2パターンあります。①は予め各部屋ごとに定まった暗証番号が設定されている場合です。最近のマンションはこのパターンが通常です。暗証番号が解からなくなる要因は、お客様が入居されるときに管理会社や不動産会社のご説明や案内が不十分だったり間違っているケースと、普段宅配ボックスをあまり利用しないので単純に暗証番号を失念してしまわれたケースがあります。
もう一つ、これは賃貸マンションや初期の宅配ボックスに多いのですが、②予め各部屋ごとに定まった暗証番号が無く、宅配業者が投函時に任意の暗証番号を設定して不在連絡票に記入する場合があります。このパターンだと宅配業者の設定ミスや記入ミスが要因ということになります。
①のパターンの場合は、暗証番号は管理会社で管理しているので、管理員や管理会社に連絡すれば、ご本人確認のうえで暗証番号情報をご案内することが出来ますが、②のパターンの場合は宅配業者に正しい暗証番号を確認していただくか、管理会社に相談して強制開錠するしか対処法はありません。
Ⅲ.利用時に操作方法を間違えた!
先程も紹介しましたが、宅配ボックス関係のトラブルの問合せ順位<第3位>は『利用者の操作ミス』です。
操作ミスの内容は様々ですが、受取側(入居者様)の操作ミスよりも、配達側(宅配業者)の操作ミスのケースの方が多いというのが実感です。
受取側(入居者様)の操作ミスで多いのは『受取操作をして扉を開けたが、荷物を取り出す前に手が滑って扉が閉まりロック施錠されてしまった』というケースです。この場合は【荷物を受取済】と宅配ボックスの操作盤が認識して部屋番号表示も消えてしまうと、通常は強制開錠を手配することになるのですが、受取側の扉とは別に投函側にも扉があるタイプでは、投函側に回れば扉が開いていることがあります。また投函側の扉も閉まっていた場合でも、宅配業者がするのと同じ投函操作をすると閉じていた扉が開くので、強制開錠を手配しなくても、お客様自身で荷物を取り出せる場合があります。このブログを思い出して一度お試し頂ければと思います。
Ⅳ.宅配業者が誤配達・誤投函した!
見出しを読んで「え?そんなことがあるの?」と思った方も居られるかも知れませんが『宅配業者による誤配達』というトラブルは結構多くて、実は問合せ順位の<第4位>なんです。
郵便受けのように部屋ごとに専用のボックスがあって、そこに投函するだけなら誤配達は少ないのでしょうが、宅配ボックスというのは住戸数よりも少ないボックスを皆で共通利用するので、配達の際には配達業者が部屋番号を入力する投函操作が必要です。この時にたくさんの配達物を抱えて忙しい宅配業者さんが「部屋番号の入力設定を間違え」たり、「Bマンションの201号宛の荷物を誤ってAマンションの宅配ボックスへ投函してしまう」ミスが起きてしまうようです。
誤配達の場合は、管理会社によっては、誤配先の方に説明や了承を取らずに強制開錠して宅配業者に荷物を引き渡すところもあるようですが、当コールセンターでは、誤配先の入居者様に事情を説明して、その方に開錠をお願いするか当社で強制開錠する了承を得てから開錠対応するようにしています。最近の宅配ボックスは部屋のインターホンと連動しており、宅配ボックスに荷物が投函されるとインターホンにその旨の表示が出るケースが多いためです。インターホンには配達表示の履歴があるのに、荷物を勝手に管理会社が取り出していたら、誤配達で宅配業者に荷物を返す必要があったからだと理由があっても、あまり良い気分ではないですよね。
Ⅴ.宅配ボックスの利用ルール違反トラブル
宅配ボックスがマンションライフに欠かせない共用設備になると、利用者相互間の公平を保つ・利用ルールを守るというのが大変重要になります。
①『食品(宅配弁当など)や生ものを投函した』、②『宅配ボックスをロッカー代わりにして私物を長期間保管する』、③『荷物が届いているのを知っていて中々取り出さない』などが、利用ルール違反の代表事例です。
例えば「一定期間取出しの無いボックスは管理会社の判断で強制開錠する」のようにマンションの使用細則や、賃貸借契約書などで利用ルールを明確化することがトラブル防止に役立ちます。
Ⅵ.まとめ
いかがだったでしょうか。対処法を知っていると「宅配ボックスが開かないけど今日は管理員も休みなんだよなあ」という時でも、その場で対応できる場合があります。また限られたボックスを皆さんで公平に快適に活用いただくために、宅配ボックスにも利用ルール・利用マナーがあることもご理解いただけたと思います。今日のブログを参考にして頂いてそれでもトラブルが解消しない場合は、管理会社までお気軽にご相談ください。
和田典久
香川県高松市生まれ。早稲田大学法学部卒。
学生時代は弁護士を志すも夢破れて帰郷し、2001年に入社。最初の配属は賃貸事業部。
高松で賃貸仲介を4年、広島でPM業務を5年務め、2010年12月よりあなぶきコールセンターで全国からのお客様の声に向き合う。
2021年7月からは事業推進本部 業務推進課で分譲・賃貸・CX・コールセンターとも連携した全社的な業務推進を進めていく。
このブログでは、これまでの現場経験を生かしてお役立ち情報を発信していきたいと思います。
珈琲と旅行をこよなく愛する、最近メタボ気味な48歳。
【保有資格】宅地建物取引士 管理業務主任者 賃貸不動産経営管理士
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