マンション生活における挨拶の重要性｜今すぐできるコミュニケーション

最も基本的なコミュニケーションである挨拶。
誰にでもできる簡単な行動であるため、その効果を軽視されがちですが、コミュニケーションの始まりは挨拶なのです。
そんな挨拶がコミュニティ形成を図ることが難しいマンション生活にもたらす効果について、私の経験も含めご紹介いたします。

挨拶がマンションの資産価値を高める？
挨拶するマンションにするためには？
まとめ

1. 挨拶がマンションの資産価値を高める？
2. 挨拶するマンションにするためには？
3. まとめ

挨拶がマンションの資産価値を高める？

私は今までマンション管理のお手伝いをする立場で数多くのマンションを見てきました。その数は優に100を超えます。
様々なマンションを見てきた中で私はある法則に気付きました。
それは『資産価値が維持されているマンションの居住者はよく挨拶をする』というものです。
この法則に気付いた当初、私は、適切に管理されたマンションに住むと人は気持ち良く挨拶する気分になるのかと考えていました。
しかし、これが誤りであることをあるマンションの居住者から教えられました。

そのマンションはそれまで他社が管理していましたが、それを引き継ぐ形で当社が管理することになりました。
担当となったばかりの私は、マンションを把握するため館内を巡回していました。そのマンションでは学校帰りの小学生も年配の方も出勤中の方も挨拶をすると挨拶を返してくれました。
挨拶することは当たり前のように感じるかもしれませんが、挨拶をせずに通り過ぎる方は意外と多いものです。しかし、そのマンションでは全員がしっかりと挨拶をされていました。
そのマンションは、築10年以上が経過しているとは思えないほどしっかりと管理されていたため、『資産価値が維持されているマンションの居住者はよく挨拶をする』という法則通りだと思いました。
そんな話をそのマンションの居住者に話ししたところ、「新築当初は居住者のマナーが悪く2,3年で建物の傷みもかなり進んでいた。これではいけないとみんなで話し合って挨拶を徹底して行うことを決めた。マンションの居住者は同じ建物に住む仲間という意識を持ってもらいたかった。みんなが挨拶をするようになると自然とマナーが良くなり、管理がとてもしやすくなった。」という話をしてくれました。
資産価値が維持されている綺麗なマンションだから挨拶したくなるのではなく、『挨拶をすることで居住者間のコミュニケーションが高まり、共有資産であるマンションを大切にするようになる』ということに気付かされました。

マンションを適切に管理するためには、居住者の理解と協力が必須であり、居住者間のコミュニケーションの増進が非常に重要になります。
挨拶はマンションの資産価値をも高めるのです。

挨拶するマンションにするためには？

挨拶は簡単だけれども、マンション内で定着させることは大変だとお考えではないでしょうか？
確かにコミュニケーションが希薄な状況では挨拶しても思った反応は返ってこないかもしれません。
しかし、それに挫けずに挨拶し続けることが挨拶定着の鍵だと思います。
挨拶されて不快に思う人はいません。最初は挨拶を返してくれなかった人も、繰り返し挨拶することで挨拶を返してくれるようになります。
そして、一度でも挨拶を交わせば、その後も挨拶をする関係を築くことができます。
居住者同士、挨拶を交わすことが当たり前になった時、そのマンションは最も基本的なコミュニケーションを築けたことになります。このコミュニケーションを発展させ、マンション管理に活かすことができれば、何年経っても生活しやすい素晴らしいマンションにすることができるでしょう。