マンション管理会社のM&Aを成功させる最重要ポイント「PMI編 ①」

松井 久弥 松井 久弥

こんにちは。あなぶきセザールサポートの松井です。今回は、マンション管理会社のM&A成立後の統合プロセスであるPMIについて、2回に分けてご紹介します。

M&Aの成功・失敗は、統合により期待された成果が出たかどうかで判断することになりますので、PMIは関係者にとっては最も重要な項目になります。

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目次

  • PMIとは?
  • マンション管理会社におけるPMIのポイント
  • お客様の期待は?
  • 期待に応えるために
  • まとめ

 

 

PMIとは?

コトバンク(https://kotobank.jp/)によると、「PMI」とは、Post Merger Integration(ポスト・マージャー・インテグレーション)の略で、M&A(企業の合併・買収)成立後の統合プロセスのことです。新しい組織体制の下で当初企図した経営統合によるシナジーを具現化するために、企業価値の向上と長期的成長を支えるマネジメントのしくみを構築、推進するプロセスの全体を指します。

これをマンション管理会社のM&Aにおきかえると、経営統合により、お客様(管理組合・組合員等)・管理会社(売り手企業・買い手企業・両社の社員)・取引先といった関係者が「経営統合により、管理会社の組織体制が変わって良くなった!」と思えるように、経営統合の効果を最大化するための取り組みです。

 

マンション管理会社におけるPMIのポイント

では、それほど重要となるPMIについて、具体的にどのようにすれば良いでしょうか?あなぶきグループでは、10社を超えるマンション管理会社のM&Aを経験してきましたが、この経営統合シナジーを具現化するためには、まずは以下の2つのポイントを押さえておく必要があると考えています。

①マンション管理組合やその組合員・占有者に対して、M&Aによる不安を安心に変えて、統合効果を実感していただく

②M&Aを通じて、新たに入社する社員だけでなく既存の社員が、より活躍・成長できる機会とする

今回は、①お客様の安心についてご紹介いたします。(②については、次回ご紹介します)

 

お客様の期待は?

私たちがマンション管理会社のM&Aをおこなう際、スキームに係わらず、必ずお客様である管理組合の理事長や理事会に出席して挨拶をおこないます。また、事業譲渡の場合には、総会において、契約内容説明(重要事項説明会)と承認決議をいただきます。(詳しくは、マンション管理会社のM&Aを成功させる最重要ポイント「PMI編 ①」をご参照ください)

この一連の流れの中で、お客様から一番にいただく質問は、「経営統合により、体制はどのように変わるのか(または変わらないのか?)」ということです。自分が所有し、生活している分譲マンションにおいて、管理会社の役割は極めて重要ですので、サービス内容・品質がどうなるのかはお客様の大きな関心なのです。

 

ここで、よくある質問(=お客様の不安)の一例をご紹介します。

・契約内容(仕様・金額・契約期間)はどうなるのか

・担当者や管理員は変更するのか

・管轄する事務所はどこになるのか

・今まで付加されているサービスは無くならないのか

・現在検討中のマンションでの懸案事項は引継がれるのか

 

期待に応えるために

このような不安の数々は、裏を返せばお客様の期待でもあります。今まで良かった点は継続し、問題点は新体制で改善することができれば、お客様の満足度を上げることにつながります。この点をM&Aの案件毎にしっかりと見極めて、満足度向上のためのロードマップを作成することが必要です。

 

以下は、当社で実践している新たな改善や提案の一例です。

・新体制になってから早い段階で理事会を開催し、マンションの課題や問題点をお客様と共有する

・マンション専門で自社運営のコールセンター(あなぶきコールセンター)を導入して24時間365日の連絡体制を構築する

・売り手企業から新たに入社した社員への教育研修を実施する(あなぶきPMアカデミーでの体験型研修

・マンション毎の詳細情報を専用システムに入力して、情報集約や期日管理をおこなう(例:工事履歴・未収金督促履歴の蓄積)

・マンション管理だけでなく、専有部リフォームやお部屋の仲介・賃貸管理をワンストップでおこなう(https://www.ce-anabuki.jp/management/onestop.html

・専有部サービスデスクを導入する(専有部サービス「ハッピーサポート」

 

まとめ

M&Aにより、お客様に喜んでいただくことができれば、そのM&Aは成功したと言えます。そのためには、売り手企業の強みを把握して活かし、改善が必要な点は買い手企業のインフラやノウハウをフル活用して新たな商品サービスをお客様に届けることが必要となります。

少なからずお客様はM&Aにより不安を持っています。これを期待に変えて、効果を実感していただくために、異なる組織や社員の価値観を統一し、全員が同じ方向に向かうよう舵取りをしていくマネジメントが求められます。次回は、これを実現するための体制についてご紹介します。

 

<参考記事>

マンション管理会社の売却・譲渡(M&A)を成功させるために知っておきたい9つのこと

 

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松井 久弥

松井 久弥

あなぶきハウジングサービス:松井 久弥(まつい ひさや)
2000年あなぶきハウジングサービス入社。
全国10都道府県において、管理担当・リプレイス営業・新規拠点立上げ・部門責任者に従事。特にマンション管理会社のM&Aにおいては、案件化からデューデリ・譲渡契約・お客様対応全般・統合後プロセス(PMI)までを実践。
マンション管理士、M&Aシニアエキスパート。
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